プーシキン美術館展&石川町REGA:20180703 [展覧会]
もうだいぶ前になってしまいましたが、7月上旬に東京都美術館で開催されていたプーシキン美術館展に行ってきました。大阪では今ちょうど開催中なんですね。
横山大観展と同じく、終了の何日か前と言う際どい感じでした… ^^;
今年は予め見ようと思う展覧会を決めておきましたが、
プーシキン展もその一つだったのでチケットだけは買っておきました。
滑り込みセーフと言う感じの展覧会ばかりになっています。
これはいかんいかん。 ^^;
訪れた日、
美術館の前は結構な列ができていましたが、中に入ればそんなに混雑していなくて、
展覧会のテーマである「フランスの風景画の系譜」、
ゆっくりと見て回ることができました。
素晴らしい作品ばかりでしたが、今思い返して記憶に残るものたちを。
先ずは子供の頃、母にブリヂストン美術館に連れて行ってもらってからずっと好きなコロー。
地平線をかなり下に、嵐の前の風景。
地平線の向こうから無尽蔵にわいてくる灰色の雲。覆いつくされようとしている空は大胆だな。
この構図、写真を撮るのにも参考になります。
見ていると少し不安になるけれど、グレーのベールの様な空、
コロー独特の自然の色彩たち。
≪コロー 嵐 パ=ド=カレ 1870年 38×55 ≫
コローは印象派への先駆けの世代だと思いますが、
このコローの銀灰色、大好きです。 三つ子の魂ではないけれど、母に刷り込まれたのかもしれません。
≪コロー 夕暮れ 1860-1870年 46×37 ≫
これはやはり外せない。
今回の展覧会の目玉の一つでもあった、" もう一つの " 草上の昼食、
モネが青春の真ん中の頃に描いた「草上の昼食」です。
「草上の昼食」と言えば、シートの上に裸婦が描かれているマネのものが有名ですが…、
と言うよりも、モネのこの絵は知りませんでした。 ^^;
モネの「草上の昼食」の女性のモデルは、付き合い始めたばかりの頃のカミーユだとか? ♡♡
若い男性と女性たちは、ちょっと気取った格好でランチタイム ♪
よく見ると、木の幹には 「P」の文字とキューピットの矢のような落書きもあります。
森の中、明るい木漏れ日に包まれて、見ていると自分の若い時のことも思い出し、すこし胸キュン ? (笑) になる素敵な絵でした。
≪モネ 草上の朝食 1866年 130×181 ≫
ルソーの絵は貴重です。
日本にはルソーの絵は少ないから、来日してくれた時は欠かさず、と思っています。
馬を襲うジャガーと言うタイトルが付いていますが、
白灰色の馬が、逆にジャガーを仕留めた様に見えてきて、
ルソーの無機質で、でも色とりどりの緑のシダや、
オレンジ、赤の花たちがそこで息をしているかの様な不思議なパースペクティブ空間、
ジャングルに引きこまれていました。
≪アンリ・ルソー馬を襲うジャガー 1910年 90×116 ≫
パリの街の風景が描かれた絵もたくさんありました。
パリの街と言えば「パリの街角」、カイユボットの雨の絵が好きですが、この絵も気になりました。
建物と街灯に灯がともった夕暮れの時。
これから夕食の時間 ? 石畳がまだ濡れている雨上がり。
あちこちから雨が上がるのを待ちわびたかのようにカップルの男女がお出かけです。
オレンジの淡い光が叙情的で、写真のような構図と切り取りも気にいりました。
≪ジャン=フランソワ=ラファエリ サン=ミシェル大通り 1890年 64×77 ≫
マルケのサン=ミシェル橋の2枚の絵も良かったです。
以前に見た「至上の印象展 ビュールレ ・コレクション」の、マティスの「雪のサン=ミッシェル橋」とそっくりな視点に驚きました。
≪アルベール・マルケ 冬のパリ、サン=ミシェル橋の眺め 1908年 61×81 ≫
描き方、色彩は違うけれど、同じ場所で書いたとしか思えない位、構図がそっくりでした。
図録を買ってきたので、帰ってきてから読んでみると、
マルケはかつてマティスが暮らしていたのと同じ番地の所に、アトリエを構えていたとのこと。
同じ番地? 同じ部屋かもしれませんね。
マルケとマティス、
1890年にパリの装飾美術学校に入学した時に知り合って、それからずっと深い友情が生涯続いたとのことでした。
なるほど、やっぱり。
すとんと、腑に落ちました 笑 ^^v
≪アルベール・マルケ パリのサン=ミシェル橋の眺め 1908年 65×81 ≫
コローやモネやルソー etc etc …、
たくさん素敵な作品がてんこ盛りの展覧会でしたが、自分が一番に気に行ったのはこれ。
ルイジ・ロワールの「パリ環状鉄道の煙」でした。
縦172cm、横298cmというとても大きな作品で、見ていると自分がその場所にいるような、
そんな錯覚に陥ってしまいました。
曇り空に環状鉄道の煙が溶け込む銀色の色彩がとても素敵でした。静かで落ち着きがあって暫く絵の前に佇んでいました。
ルイジ・ロワールって知らなかったけれど、図録によると「パリジャンのパリを描く」と称された画家とのこと。
もっと作品を見てみたいな。
≪ルイジ・ロワール パリ環状鉄道の煙 1885年 172×298 ≫
フランス風景画の系譜、色々な風景画てんこ盛りでとても素敵な展覧会でした。
その中でも、やはりパリの風景画良いな。
写真家の木村伊平さんのパリを撮った写真が好きですが、パリの画かれた風景画も素敵です。
良い展覧会、それに帰るときはこんな感じでもあり、
ゆっくりのんびりと鑑賞出来ました。
お腹が空いたら、
ランチタイムです。
展覧会には一人で行きましたが、ランチタイムは待ち合わせて、
石川町の駅のそば、RISTRANTE REG に。
先ずは喉が渇いていたのでモレッティ。
前菜と一緒に白ワインも頂きました。
ランチコースは、前菜の盛り合わせ、
パスタとメイン料理、
デザートとエスプレッソ。
パスタとメインは選ぶことができるので、
パスタは渡り蟹のスパゲッティ、
メインはアクアパッツァを頂きました。
プチデザートのティラミスも美味しかったです。そうそう、スイーツで一番好きなのはティラミスなんです。
エスプレッソとよく合います。
展覧会後でも一人の場合、天玉蕎麦とかハンバーガーとかで簡単に済ませてしまうことが多いですが、
たまにはこういう〆もいいかもしれません。
REGA さん、たまに伺いますが静かで雰囲気のあるお店。料理も美味しいです。
展覧会では図録と、
「旅する風景画家てぬぐい」を買ってきました。
手ぬぐいのコレクションがまた一つ増えました。
公私ともばたばたの日が続いています。
先週は大阪と仙台、その前は名古屋と福島に行ってきました。合間を縫って、横浜美術館ではモネ、娘と上野でミケランジェロ、
9月初めには遅めの夏休みを取って清里へも。
3連休はこれから湯河原にも母と再び。
ブログネタはたくさんあるのですが、書いている暇がありません。 ^^;
秋めいてきて少し落ち着いてきた感じもするので、少し落ち着いた生活に戻せればいいなと。
" 2018/07/ 03 Pushikin & RISTRANTE REGA"
横山大観展と同じく、終了の何日か前と言う際どい感じでした… ^^;
今年は予め見ようと思う展覧会を決めておきましたが、
プーシキン展もその一つだったのでチケットだけは買っておきました。
滑り込みセーフと言う感じの展覧会ばかりになっています。
これはいかんいかん。 ^^;
訪れた日、
美術館の前は結構な列ができていましたが、中に入ればそんなに混雑していなくて、
展覧会のテーマである「フランスの風景画の系譜」、
ゆっくりと見て回ることができました。
素晴らしい作品ばかりでしたが、今思い返して記憶に残るものたちを。
先ずは子供の頃、母にブリヂストン美術館に連れて行ってもらってからずっと好きなコロー。
地平線をかなり下に、嵐の前の風景。
地平線の向こうから無尽蔵にわいてくる灰色の雲。覆いつくされようとしている空は大胆だな。
この構図、写真を撮るのにも参考になります。
見ていると少し不安になるけれど、グレーのベールの様な空、
コロー独特の自然の色彩たち。
≪コロー 嵐 パ=ド=カレ 1870年 38×55 ≫
コローは印象派への先駆けの世代だと思いますが、
このコローの銀灰色、大好きです。 三つ子の魂ではないけれど、母に刷り込まれたのかもしれません。
≪コロー 夕暮れ 1860-1870年 46×37 ≫
これはやはり外せない。
今回の展覧会の目玉の一つでもあった、" もう一つの " 草上の昼食、
モネが青春の真ん中の頃に描いた「草上の昼食」です。
「草上の昼食」と言えば、シートの上に裸婦が描かれているマネのものが有名ですが…、
と言うよりも、モネのこの絵は知りませんでした。 ^^;
モネの「草上の昼食」の女性のモデルは、付き合い始めたばかりの頃のカミーユだとか? ♡♡
若い男性と女性たちは、ちょっと気取った格好でランチタイム ♪
よく見ると、木の幹には 「P」の文字とキューピットの矢のような落書きもあります。
森の中、明るい木漏れ日に包まれて、見ていると自分の若い時のことも思い出し、すこし胸キュン ? (笑) になる素敵な絵でした。
≪モネ 草上の朝食 1866年 130×181 ≫
ルソーの絵は貴重です。
日本にはルソーの絵は少ないから、来日してくれた時は欠かさず、と思っています。
馬を襲うジャガーと言うタイトルが付いていますが、
白灰色の馬が、逆にジャガーを仕留めた様に見えてきて、
ルソーの無機質で、でも色とりどりの緑のシダや、
オレンジ、赤の花たちがそこで息をしているかの様な不思議なパースペクティブ空間、
ジャングルに引きこまれていました。
≪アンリ・ルソー馬を襲うジャガー 1910年 90×116 ≫
パリの街の風景が描かれた絵もたくさんありました。
パリの街と言えば「パリの街角」、カイユボットの雨の絵が好きですが、この絵も気になりました。
建物と街灯に灯がともった夕暮れの時。
これから夕食の時間 ? 石畳がまだ濡れている雨上がり。
あちこちから雨が上がるのを待ちわびたかのようにカップルの男女がお出かけです。
オレンジの淡い光が叙情的で、写真のような構図と切り取りも気にいりました。
≪ジャン=フランソワ=ラファエリ サン=ミシェル大通り 1890年 64×77 ≫
マルケのサン=ミシェル橋の2枚の絵も良かったです。
以前に見た「至上の印象展 ビュールレ ・コレクション」の、マティスの「雪のサン=ミッシェル橋」とそっくりな視点に驚きました。
≪アルベール・マルケ 冬のパリ、サン=ミシェル橋の眺め 1908年 61×81 ≫
描き方、色彩は違うけれど、同じ場所で書いたとしか思えない位、構図がそっくりでした。
図録を買ってきたので、帰ってきてから読んでみると、
マルケはかつてマティスが暮らしていたのと同じ番地の所に、アトリエを構えていたとのこと。
同じ番地? 同じ部屋かもしれませんね。
マルケとマティス、
1890年にパリの装飾美術学校に入学した時に知り合って、それからずっと深い友情が生涯続いたとのことでした。
なるほど、やっぱり。
すとんと、腑に落ちました 笑 ^^v
≪アルベール・マルケ パリのサン=ミシェル橋の眺め 1908年 65×81 ≫
コローやモネやルソー etc etc …、
たくさん素敵な作品がてんこ盛りの展覧会でしたが、自分が一番に気に行ったのはこれ。
ルイジ・ロワールの「パリ環状鉄道の煙」でした。
縦172cm、横298cmというとても大きな作品で、見ていると自分がその場所にいるような、
そんな錯覚に陥ってしまいました。
曇り空に環状鉄道の煙が溶け込む銀色の色彩がとても素敵でした。静かで落ち着きがあって暫く絵の前に佇んでいました。
ルイジ・ロワールって知らなかったけれど、図録によると「パリジャンのパリを描く」と称された画家とのこと。
もっと作品を見てみたいな。
≪ルイジ・ロワール パリ環状鉄道の煙 1885年 172×298 ≫
フランス風景画の系譜、色々な風景画てんこ盛りでとても素敵な展覧会でした。
その中でも、やはりパリの風景画良いな。
写真家の木村伊平さんのパリを撮った写真が好きですが、パリの画かれた風景画も素敵です。
良い展覧会、それに帰るときはこんな感じでもあり、
ゆっくりのんびりと鑑賞出来ました。
お腹が空いたら、
ランチタイムです。
展覧会には一人で行きましたが、ランチタイムは待ち合わせて、
石川町の駅のそば、RISTRANTE REG に。
先ずは喉が渇いていたのでモレッティ。
前菜と一緒に白ワインも頂きました。
ランチコースは、前菜の盛り合わせ、
パスタとメイン料理、
デザートとエスプレッソ。
パスタとメインは選ぶことができるので、
パスタは渡り蟹のスパゲッティ、
メインはアクアパッツァを頂きました。
プチデザートのティラミスも美味しかったです。そうそう、スイーツで一番好きなのはティラミスなんです。
エスプレッソとよく合います。
展覧会後でも一人の場合、天玉蕎麦とかハンバーガーとかで簡単に済ませてしまうことが多いですが、
たまにはこういう〆もいいかもしれません。
REGA さん、たまに伺いますが静かで雰囲気のあるお店。料理も美味しいです。
展覧会では図録と、
「旅する風景画家てぬぐい」を買ってきました。
手ぬぐいのコレクションがまた一つ増えました。
公私ともばたばたの日が続いています。
先週は大阪と仙台、その前は名古屋と福島に行ってきました。合間を縫って、横浜美術館ではモネ、娘と上野でミケランジェロ、
9月初めには遅めの夏休みを取って清里へも。
3連休はこれから湯河原にも母と再び。
ブログネタはたくさんあるのですが、書いている暇がありません。 ^^;
秋めいてきて少し落ち着いてきた感じもするので、少し落ち着いた生活に戻せればいいなと。
" 2018/07/ 03 Pushikin & RISTRANTE REGA"