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Vermeer展 取り持ち女を見てきました :20190112 [展覧会]

2018年に引き続き「日経おとなの OFF」1月号を昨年末に買って、2019年に行こうと思う展覧会をリストアップしました。

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03/04~06/09 三菱一号館美術館 ラファエル前派の軌跡展 ロセッティ、バーン・ジョーンズetc
04/06~06/23 パナソニック汐留ミュージアム ギュスターヴ・モロー展 " サロメと宿命の女たち " モローだ !!
04/23~07/10 東京都美術館 クリムト展 " ウィーンと日本 1900 " とにかくクリムト見るべし
04/24~08/05 国立新美術館 ウィーンモダン展 " クリムト シーレ 世紀末への道 " クリムトとシーレは見逃せない
06/11~09/23 国立西洋美術館 松方コレクション展 モネの「睡蓮 柳の反映」を見ること
06/29~08/18 東京ステーションギャラリー メスキータ展 日本初の回顧展
07/09~09/16 東京国立博物館 特別展三国志 三国志は大好き
09/21~01/13 横浜美術館 オランジュリー美術館コレクション展 印象派とエコール・ド・パリ

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今年も魅力的な展覧会が目白押しですが、中でもとても楽しみにしているのはクリムトとシーレの作品がたくさん見られそうだということで、2つのクリムトの展覧会です。

4月の終わりは上野と六本木に貼り付いているかもしれません。 笑

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でも、その前に今年初めての展覧会、1月12日(土)に2度目ですがVermeer展へ。

9/35 枚目の来日「取り持ち女」に会いに行ってきました。

10月6日に「赤い帽子の女」を含む8枚には会って来ましたが、展示替えで「赤い帽子の女」に替わり「取り持ち女」が1月9日から展示されているのです。

「取り持ち女」も初来日の注目作品。

1回目に行った後すぐにチケットを予約しておいたもの。

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「取り持ち女」、

フェルメール24歳の時の作品でドレスデン美術館の所蔵です。

フェルメールは当初、聖プラクセディス、マリアとマルタの家のキリスト(今回来日)、ディアナとニンフたちと宗教画を描いていたらしいのですが、

ある時から主題を替え、当時オランダで流行っていた風俗画を描くようになったのだとのこと。

「取り持ち女」は現在残っている作品の中ではその最初の絵なのだそうです。

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ターニングポイントと言う意味でも、とても貴重な作品だと思います。

実際初めて見て色々とびっくりすること、不思議に思うことがありました。

先ずは小柄なものが多いフェルメールの作品の中で、143 × 130 とかなりの大作であること。人物は等身大くらいあって迫力あります。

それから、絨毯の様なもの(フェルメールの作品にはたくさん登場してきますが)で画面がちょうど半分に区切られていること。
他の作品でも絨毯はたくさん登場しますが、テーブル等の上に置かれていて不自然ではないです。
でも、「取り持ち女」では、そうではなくて、単に手摺? の様なものにかかっているのだと思いますが、何だか不自然? 遠近法からも??
どうしてこんな風に空間を区切ったのか? 不自然なのに?
とても不思議に思い、しばし「取り持ち女」の前で佇んでしまいました。

それから、黄色の女性の左手の所にある水差しでしょうか? 実際の絵を見るとこの水差しは細部まで詳細に描かれ存在感を主張しています。これだけ何だか浮いている感じがするのはなぜ、なぜこんな画き方したんだろう??

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それから、

向って左の大きな白いカラーと帽子のこちらを見て笑っている男性は、一説によるとフェルメールの自画像であるとのこと。

本当かな? フェルメールってこんな人だったのかな?


初めて会った「取り持ち女」、沢山のびっくりと不思議を与えてもらいました。たくさん宿題もらった気分です。

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「取り持ち女」だけでなく、2回目と言うことで、割と冷静に(最初の時は久しぶりにフェルメールに会えると思いドキドキでしたので)作品を見ることができました。

例えば、フェルメールの作品は、左の窓から部屋の中に日差しが差し込む構図が多いのですが、その光が一番素敵なのは?

「 ワイングラス 」、「リュートを調弦する女」、「真珠の首飾りの女」、「手紙を書く婦人と召使い」と今回来日した作品を比べてみたり。

この中では「真珠の首飾りの女」の光が優しくていいな。

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大好きな「ミルクを注ぐ女」もゆっくりと何度も見ることができて、

改めて、左の窓が割れていることや、後ろの壁には釘が出ていることなど、

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テーブルの上のパンや女性の衣服の上に輝く光の粒が点々と描かれていることなどを、

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確かめることもできました

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フェルメール以外の作品も、今回はすっ飛ばさずにちゃんと見てきました。 ^^;

その中では、「糸を紡ぐ女」などのニコラス・マース、

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フェルメールの影響を受けているようです、ハブリエル・メツー。

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そして、フェルメールの「小路」を思い出す絵のピーテル・デ・ホーホなど素敵でした。

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「赤い帽子の娘」1665-1666年頃 23.2×18.1 ワシントン・ナショナル・ギャラリー(じぶんの見たフェルメール番号19)、

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「ワイングラス」1661‐1662年頃 67.7×79.6 ベルリン国立美術館 (じぶんの見たフェルメール番号20)、

そして、「取り持ち女」1656年 143×130 ドレスデン国立古典絵画館(じぶんの見たフェルメール番号21)。

9枚も来日してくれたのもすごいことですが、日本初公開の作品がなんと3つも来てくれたこと。

これもものすごいなぁ~と思いました。じぶんの見たフェルメールの作品もとうとう21作品に !!

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贅沢な8点が展示されたフェルメール室で至福の時を過ごし、

フェルメールを好きになったきっかけを作ってくれた、ミルクを注ぐ女に何度もお礼を言ったりして結局、

美術館に2時間くらいいてしましました。

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もっといたい気はしたけれど、そろそろお腹も鳴り始めたし、

2回目のフェルメール展を後にすることに。

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そうそう、今回のフェルメール展開催のせいかもしれません。本屋さんに行くとフェルメール関係の本が何冊か出ていました。

その中で、面白そうだと3冊の本を買って読みました。

「フェルメール最後の真実」秦新二 成田睦子 
今回のものもそうだと思うのですが、企画展を催すにあたり企画展プロデューサーと言う方々が、各国の美術展に掛け合って貴重な絵画を貸し出してもらう、その大変さや裏話が書かれています。
展覧会に行ってそれぞれの絵画を見た時、そういう方々の努力の賜物なのだなと、いつもと違う面でも作品たちに会うことができました。

「消えたフェルメール」朽木ゆり子
人気者ゆえ? フェルメールの作品は何度も盗難にあっていて、「合奏」はいまだに戻ってきていません。盗難にあったフェルメール作品のことが書かれています。
今回の展覧会に展示されている「手紙を書く婦人と召使い」は過去2度も盗難の被害にあっているのを知りました。

「フェルメールの街」櫻部 由美子
フェルメールの人となり、どんな人生をすごしたのかは良くは分かっていません。
この小説では作者が豊かにイメージを広げて、デルフトの街での若き頃のフェルメール、そして友達のアントニー・レーウェンフック等の活躍を描いています。こんなだったら面白いなと!!

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今回のフェルメール展、じぶんなりに色々と楽しめたと思います。

まだ2月3日までやっているし、もう一度くらい?

そんなことも考えています 笑

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お腹が空きました。

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一人だし、美術館の入館時間を待っている間に雪もちらつくほどの寒い日でしたので、

ここは熱々の横浜家系ラーメン。

ふーうっふーうっしながら頂きました。

博多も札幌も etc etc…ラーメン美味しいですが、横浜家系ラーメンも大好きです。とっても美味しいです。


" 2019/01/12 Vermeer Making Difference: Vermeer and Dutch Art "
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