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ラファエル前派の軌跡展&丸の内仲通り:20190406 [展覧会]

2019年の美術展、

日経大人のOFF を参考に「行きたいものリスト」をあらかじめ作っておきました。

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リスト一番目の展覧会は、1月12日に2度目のフェルメール展(2018年に一度行きましたが展示替えがあったので)。

「取り持ち女」(じぶんの見たフェルメール番号21)に無事、会うことができました。

そして今年2番目の展覧会です。

4月6日、東京丸の内、三菱一号館美術館で開催中の「ラファエル前派の軌跡展」に行ってきました。

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いつもなら開館時間に合わせていくのですが、この日は少し遅め。

着いたのは10時半頃でした。

久し振りの丸の内仲通りは、キラキラの新緑たちのお出迎え。いつも思うけれど、東京駅のすぐそばとは思えない清々しさです。

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エシレ・メゾン デュ ブールのクロワッサンを求める方たちの列は長かったけれど、

美術館裏のブリックスクエアはのんびりと休日の表情。

読書をしたり、モーニングコーヒーを楽しんだり、皆さんそれぞれの大人の時間の過ごし方。

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じぶんも、そんな仲間に入れてもらって、休日スイッチオン。

三菱一号館美術館にも並ぶこともなく、さくっと入ることができました。

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ラファエル前派、ロセッティ、ミレイ、ハートを中心として19世紀中頃に作られた秘密結社??

秘密結社と言うのは嘘ですけれど、美術運動としては色々と調べてみると異質だなぁと思うところもあり、

メンバーの私的なことを見てみると、結構ドロドロした人間模様などもあります。

名前も、「Pre-Raphaelite Brotherhood」なので、じぶん的にはそんな感じ。

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展示室は休日とは思えないくらい空いていて、じぶん本位のペース。

ゆっくりと作品たちに会ってくることができました。

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ロセッティやバーン・ジョーンズの作品の部屋では" 写真フリー " で、自由に撮ることができました。

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頑張って撮っている方もいたけれど、そっちに気を取られてしまうと、せっかく本物たちと会える機会なのにもったいないかも。

ラファエロ前派の運動の歴史、携わった画家たちの足跡を見ることができましたが、

一番気になったのはこの写真です。

ロセッティの描く作品の女性にそっくり。

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ジェーン・モリス。

名前から分かりますが、ラファエロ前派の芸術家ウィリアム・モリスの奥さんで、

ロセッティが憧れて憧れて…理想の女性…、ファム・ファタール、不倫の関係 ? (分かりませんけれど ?? )


ロセッティの奥さんのエリザベス(あの有名なミレイの " オフィーリア "のモデルです )は、こんなことも気になっていたのでしょうか? 結婚2年目に大量の薬を服薬して、自殺同然に亡くなってしまったとのこと。

その後も、ずっとジェーン・モリスはロセッティのファム・ファタールだったとのことです。

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ミレイのオフィーリアのことを書きましたが、この絵はラファエロ前派の中でもとても有名な絵ですね。

じぶんも2度くらい展覧会で会ったことがありとても印象に残っていますし、
気に入りのピアニスト、アンヌ・ケフェレックさんの RAVEL のCD ジャケットがこの絵で、
好きな絵の一枚なんです。

最近だと亡くなった樹木希林さんの本(120の遺言)の表紙はリスペクト? 、この絵をオマージュしていまね。


この絵の画家ミレイなんですが、

ラファエロ前派の理論の推進者であるラスキンの奥さんエフィと良い中になってしまって、

エフィの起こしたラスキンとの婚姻無効訴訟の末…、結婚とのことです(おいおい… )。

まったく画家と言う人たちは…。


モリスもラスキンも大変だなぁと。^^;;

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女性恐るべし… というか、何だか狭い範囲で男女のドロドロ模様… ^^;

美術運動と言うより仲の良い男女のサークル? ものすごく私的な集まり? そんな感じがする " ラファエル前派 "。

秘密結社の様な??

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やはり今年の美術展の自分のテーマは「ファム・ファタール」だな。

そんなことを思って美術館を後にしました。

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お腹が空きました。

どこに行こうかと思いましたが、

東京駅を眺めながらエスニック料理も良いなと思い、丸ビルの 5Fにある CITA・CITA さんへ。

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ハイネケンで喉をうるおして(美術展で頭の中の陣地取りをした後のビールはまた格別です)、

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ランチを頂きました。

3種の前菜、

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少し辛めのスープ、

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そしてナシゴレンを頂きました。

ピリッとしたスープとパクチーにナンプラー、たまにはこういうエスニックのランチも良いものだなぁと。

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お腹いっぱい、

視覚的にも、東京駅の端正な姿を眺望して、満足満足 !!

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ビールとランチを頂いて、体とこころは再びエネルギー充填100%。

気分一新で、大好きな丸の内仲通りの散歩です。

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新緑の本番ははこれからなのでしょうが、この通りに差し込む柔らかい光たちは素敵です。

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吉祥寺の中道通りと、

横浜元町の仲通り。 

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そして、ここ丸の内仲通りは、じぶんの気に入りの3つの「中通り」。

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どの通りもメインストリートから少し入ったところで、立場的には 裏通りになるのだと思いますが、

一つ角を曲がるだけで違う表情になる、そのギャップも面白いし、

特有の色彩や匂い、ウィンドーの中の可愛いものたち、そして通りを歩く人たちの個性等もあって、

ゆっくりと革靴でなくてスニーカーを履いて散歩すると、何かしら新しいものに魅せられ楽しいです。

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そう言えば最近靴を大人買い? 3足まとめてABC マートで買いました。

ホーキンスのトラベラー、コンバースのジャックパーシャルのブルー、

そして、バンズのOLD SKOOL LITE PLUS の3足。

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この日はバンズで出かけました。

とても軽くて、それにインソールのクッションが効いていて、アスファルトの上でも、土の上を歩いているみたいでした。

靴はあまり気にしていなかったけれど、それぞれ履き心地が全然違うし、

これからは、場所やシチュエーション、それとその時の気分に合わせて、履き替えて出かけてみようかなと。

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少しだけこだわって、好きな通りの散歩をするのもいいなと b^^

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展覧会で素敵な絵をたくさん見て、ビールとエスニックのランチを頂き、

丸の内仲通りをのんびり散歩。

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良い時間を過ごすことができました。

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ラファエル前派、

19世紀中頃、ヴィクトリア朝のイギリスで活動した美術家・批評家のグループ。


19世紀後半の西洋美術史において、印象派と並ぶ一大運動であった象徴主義の先駆と考えられるそうです。

主題として中世の文学や伝説、同時代の文学にも取材をしている。

画風は、初期ルネッサンスや15世紀北方美術を真似ていて、明暗の少ない明るい画面と鮮やかな色彩、細密描写に特徴があるとのこと。

女性は想像力の産物と言うよりも実際のモデル自然の姿を映したもの etc etc …。

なるほど b^^

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ラファエル前派の軌跡展、

主要な画家の素敵な作品と会うことができたし、前に書いた通り少し可哀そうなウィリアム・モリスですが、

彼の進めたアーツ・アンド・クラフツ運動、
" 産業革命の結果として大量生産による安価な粗悪な商品があふれていた。
こうした状況を批判し、中世の手仕事に帰り、生活と芸術を統一することを主張した "
も知ることができました。

居心地の良さそうな椅子も展示してあって、思わず座ってみたくなったり… 笑

今年のリストの2番目の展覧会も、色々な刺激をもらうことができて面白かった。

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訪れた日、4月6日は三菱一号館美術館の開館9周年の日。

9・99・999番目に来館した方達には「ヴァロットンのマグカップと紅茶のセット」が贈られたとのことでした。
ヴァロットンっていうところが、三菱一号館美術館らしいですね。

じぶんは9番でも、99番でも、999番目でもなかったけれど、素敵な記念の葉書を頂いてきました。

できたばかりと思っていましたが、いつの間にか9年も経つんですね。レンガも良い色になってきたような b^^

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日経大人のOFF を参考に作った「行きたいものリスト」の3番目は、

パナソニック汐留ミュージアム ギュスターヴ・モロー展 " サロメと宿命の女たち " です。

これは来週に友達と出かける予定。

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モローも気になる画家です。

まとまって作品を見るのは初めてかもしれません。

ファム・ファタールはサロメへと続きます。


" 2019/04/06 Parabola Of Pre-Raphaelitism & Marunouchi Naka-dori "
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