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もんじゃと月島オフ会は満足満足 お腹いっぱいでした:20190713 [訪れたところ色々]

西の方に出かけると食べたくなるのは粉もん。 食い倒れの街、大阪のお好み焼きとたこ焼き、

そばやうどんが入って魚粉のかかった広島焼。


焼き立て熱々をはふはふ言いながら口に頬張りますが、

入れすぎて口中大変なことになった時は、冷たいビールで即消火 !! 少し焦りますが、至福の美味しさです。

最近は広島に行くことが多く、ソースはやっぱりオタフクソースだな b^^ 等と。

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でも、東京には東京の粉もんがあって、密かにそれも大好きなじぶんです。

浅草と月島で本家はどっちだと静かな争いもあるようですが、もんじゃ焼き!! 小さなヘラで( コテ?
これもどちらかな? )
あの独特な生地をジュッと押し付けて、ちょっとコゲのある熱々を頂くのはとっても美味しいです。


そんなじぶん、きよたんさんのオフ会が月島であるとお聞きして、即 !! はいはいはい !! 笑

7月13日土曜日、PM3時、月島駅6番出口で待ち合わせでした。

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皆さん無事にそろったところで石川島の方に向けて、そぞろ歩き。

それぞれカメラで好きなものを好きなだけ撮って、離れて集まって、まるで何かの魚の群れの様な感じ。


路地に入った所にある佃天台地蔵尊さん。

その前にある神社の於咲波除稲荷神社と波除稲荷神社は鳥居を共有している神社。
さし石は力比べの石だそうですが、今は持ち上げてはいけないとのこと。

可愛い雀がちょこちょこと ♪ 神さまのお使いかな?

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隅田川からの水路にかかる朱塗りの佃小橋。

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鎮守の「住吉神社」はお祭りの賑わいでも知られていますが、その時に立てられる大幟の柱、

腐食を防止するため水路に浸してあるのだそう。立て看板が佃小橋の脇にありました。

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ひどい降りではないですが、一応傘は差さないといけない位の雨が降っていました。

タワーマンションの敷地にあるレンガ廃墟風のアーチ? (何だろう? )の下で雨宿りをしながら、

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地図とスマホのグーグル君を頼りに「IHI 石川島資料館」。

どこどこ? 皆さんでで捜していると、

リバーシティ21のピアウエストスクエア1階に発見。

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1853年、あの「幕末の賢侯」で最後の将軍徳川慶喜のお父さん、水戸藩徳川斉昭の手によって創設された石川島造船所は、現在のIHIの母体なのだそうです。

佃工場は1979年その役割を終えて跡地はリバーサイド21の再開発地となりましたが、

ここ「IHI 石川島資料館」では、

創業から現在までの造船と石川島・佃島の歴史や文化を、資料やジオラマ模型などで紹介してくれています。

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古い船の図面や古地図などもあって興味津々でしたが、残念ながら資料館の中では写真は撮れませんでした。

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資料館を出て、リバーサイドへ。

あいにくの天気でしたが、やはり水際は気持ち良いです。

ちょうど松本零士さんデザインの船「ホタルナ」が通っていきました。

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これは「ヒミコ」かな?

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宇宙船の様な松本零士さんデザインの船は何種類かあるそうですし、その他にも色々な種類が。

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横浜港のシーバスには乗ったことがありますが、東京の水上バスにはまだ乗ったことがありません。

浅草、お台場、豊洲をぐるっとめぐることができるそうなので、次の機会には、

ホタルナかヒミコに乗ってみたいな。

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リバーサイドから佃住吉神社へ。

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佃のこの辺りもはじめて来ました。

もちろん佃住吉神社も訪れるのは初めて。

8月には例大祭が盛大に行われるとのことです。先ほどの大幟の柱が活躍するのですね。

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神社とは反対側の道を歩いている時に気付いたレンガ造りの建物も、住吉神社のものでした。

旧神輿庫なのだそうで1910年に建てられ、お神輿は新しい倉庫に入れられているそうですが、

ここも現在も倉庫として使われているとのこと。

横浜の赤レンガ好きですが、レンガ造りの古い建物を見ると萌え萌えです。

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住吉神社のお神輿は珍しい八角形のお神輿なのだそうですが、

八角形と言うとこんなのも。

お店の中では二人の方が箸の制作中。

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天気は今一、夏はまだ遠いなと言う感じでしたが、

盆踊りのシーズンでもあるのですね。

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浴衣姿の女の子たち、提灯にあかりが灯るのを待ちきれない様子。

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佃と言えば、やはり佃煮を忘れてはいけないです。

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美味しそうな佃煮がお店の中にずらっと並んでいました。

どれも700円~800円くらいでしたが、「うなぎあります」の張り紙ですが、

うなぎの佃煮はその3倍くらいしていました。食べてみたいけれど、ちょっとお高いです ^^;

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石川島からリバーサイド、佃島をぐるっと回って、月島に戻ってきました。

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ずらっともんじゃ屋さんが並んでいるもんじゃストリート!!

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もちろん、もんじゃを頂くのがメインですが、

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もんじゃストリートをふらっと散歩気分で歩くのも楽しいです。

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もんじゃ屋さんの他にも色々なお店があるし、

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それぞれのお店のディスプレーも趣向を凝らしていて、

カメラを持っているとついつい何度も立ち止まってしまいます。 

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きよたんさんが予約して下さったお店の時間にはまだ少し時間がありました。

ならば !!

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ちょっと寄ってく??

ぐるっと歩いて喉が渇きました。

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ちょっとだけです? ハートランドを一杯頂きました。

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もんじゃが待っているのにフライングですが、月島で頂く冷えたハートランドはとっても美味しかった。

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ハートランドで再びエネルギーを充填した我々6人、

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そうでした ^^;

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この日ご一緒して頂いた方達は、

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色々と今回もお手数をおかけしてしまいました、幹事のきよたんさん、そして、

ぼんぼちぼちぼちさん、r a n n y a nさん、英ちゃんさん、横 濱男さんと、じぶんの6人なのでした。

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大切なことを忘れるところ ^^;  m(_ _)m

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ビールを頂いた後、そろそろ時間です。

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予約のお店へと向かいます。

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月島もんじゃストリート、以前来た時とは少し感じが違っていました。

駅から通りに向かって左側は何ができるのでしょう? かなりの敷地が更地になっています。

また、高層のマンションもあちらこちらに目立っているな。


豊洲など東京の臨海部は高層のマンションが多く建築されて、かなり雰囲気が変わってきているとのこと。

そんな波が月島辺りにも押し寄せているのかもしれません。

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そして、

本日のメインです。

きよたんさんが予約して下さった「おしお」さんへ。

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月島を訪れる皆さんは、どういう基準でこんなに多いもんじゃ屋さんから一軒を選ぶのかは分かりませんが、

お客さんがまばらな店と、長い行列のあるお店がありました。

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ここ、「おしお」さんもなかなかの人気店の様で、じぶん達が到着すると外で待っている方達が何人も。

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2階に上がって一番奥の席がじぶんたちの席。

わさわさと座り始めているところへ、Rchoose19 さんが到着。

お仕事お疲れさまでした。

7人、全員揃ったところで、先ずは冷たい生でお疲れさまの乾杯です。

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おつまみ(枝豆でした)、鉄板焼き盛り合わせ、もんじゃかお好み焼き、焼きそばというコースをきよたんさんが予約して下さっていました。

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料理が来れば、さっそく鉄板でジュージュー !!

バターの香り、良い匂いはペコペコなお腹に刺激的です。

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コースのもんじゃ or お好み焼きは色々と選べます。

メニューから選ばねばなりませんが、冷たいビールに夢中なじぶんは、きよたんさんとr a n n y a n さんにお任せです。

お手数をお掛けしました。 m(_ _)m

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最初のもんじゃは「めんたいもちチーズ」。

最初の一品はお手本に、お店の女性の方に焼いてもらいました。

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具だけ先ずは鉄板に。

大きなへらでトントントン ♪

細かく鉄板の上で切り刻んで、

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手早く丸いダムを作って、

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その真ん中のあいたところへ、

器に残っている生地を注ぎます。溢れないように…。

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ぷくぶくと細かい泡が表れて。柔らかな生地が程よく固まってきたら、

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土手の具材を一気に潔く混ぜて~ !!

熱々の「めんたいもちチーズ」の出来上がりです。


流石、慣れているお店の方の手際は素晴らしいなぁ~…、等と感心していると、

あれよあれよという間に、一枚目は皆さんの胃袋の中です。

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その後も、

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もんじゃとお好み焼きが次から次へと6つ。

焼くのもだんだんと昔を思い出し? 上手になってきたかもしれません。

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大阪のお好み焼きは具材と生地を混ぜて鉄板でじゅーじゅー !!

広島焼は先ずは生地をクレープの様に焼いて、蕎麦やうどん、その他の具材を炒めて、生地で挟んで !!

そういう意味では、もんじゃはお好み焼きに近いかもしれません。

いずれにしても? ルーツはもんじゃ?

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たくさん混ぜて焼いて、頂いて、

もう、お腹がはちきれそうです。 ^^; ずっと食べたかったもんじゃ焼きです、念願がかないました !!

参加された皆さんと一緒に「月島もんじゃ」を頂いて満足満足。

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「おしお」さんから出てみれば、雨はやんでいました。


月島、佃島界隈の散歩、少し雨が降っていましたが、リバーサイドの風は気持ち良かったし、いにしえの江戸、
下町の感じもたっぷりと味わうことができました。

美味しいもんじゃはお腹いっぱいです。


きよたんさん、ご一緒して頂いた皆さん、楽しい時をありがとうござました。


" 2019/07/13 Tsukishima Monjya "
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京都に行ってきました2. 宇治上神社&源氏物語ミュージアムのこと:20190608  [訪れたところ色々]

再び娘と別れ羽を伸ばしたじぶんは、嵯峨嵐山からいったん京都に戻って、

そこから奈良線に乗り換えです。

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旅に出て、降り立った駅からローカル線に乗り換えるのは、何だか少しドキドキして、プチ冒険気分。

車窓からの街並みと緑、車両もそれに乗ってくる人々も興味津々。

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家族や友達と楽しく話しながらも良いですが、

興味津々のことをあれこれと思いながらの電車プチ旅も良いなと。

電車旅も、基本的には一人が好きなのかもしれません。

しばらく京都の景色を楽しんでいると、

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一時間弱で宇治駅に到着です。

学生の頃の修学旅行で来た時以来?

もしかすると、こうやって駅前や宇治橋を歩くのも初めてなのかもしれないなと。


スマホのグーグル君の地図を頼りに、先ずは宇治上神社へと向かいました。

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宇治川を右側に見ながら歩いていくと、平安末期の建築で神社としては最古のものだそうです、

こんもりと新緑に覆われた朱塗りの鳥居が見えてきて、初めての宇治上神社に到着です。

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鳥居を抜けると立派な拝殿があり、右脇に円錐形の盛り砂。

これは「清めの砂」と呼ばれているそうで、正月の時等にこの砂を撒いてお祓いするそうです。

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拝殿の裏に回ると、どーんと国宝です !! 本殿。

一間社流造といって、中には左殿・中殿・右殿があり、左右の社殿が大きく中央が小さい珍しい形なのだそう。

左右の狛犬を従えた姿、厳かな歴史をしっかりと感じる本殿には、応神天皇、仁徳天皇、菟道稚郎子の三柱の神様が祀られています。

菟道稚郎子は応神天皇の末っ子で学問に優れていたため、学業成就、受験合格のお参りをする人も多いとか。

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宇治上神社にお参りした後、京都へ戻る時間までにはもう少し時間があったので、

行ってみたかったところのもう一つ、

「宇治市源氏物語ミュージアム」へと向かいました。

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宇治市源氏物語ミュージアムは平成10年の開館。

紫式部さん作「源氏物語」の光源氏、「宇治十帖」の世界を、模型や映像により分かりやすく紹介してくれます。
「ネコが光源氏に恋をした」というアニメも上映されていました。

この日は時間があまりなかったので、さくっと展示物を一通り見て回っただけでしたが、

蔵書も3000冊以上もあって、実際に文章を読んで楽しむこともできるのだそう。

もう一度行かないといけないなと。

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源氏物語の最後の十帖は、宇治が主な舞台となっていて「宇治十帖」と呼ばれています。

平安時代、宇治は貴族の別荘地で別荘の御堂にこもり仏に祈るという習慣があり、宇治は身近な土地だったと考えられるとのことです。

そんな宇治に建てられた源氏物語ミュージアム。

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なぜ源氏物語ミュージアムに来たかったかと言うと ?

バリスタ切間美星さんの鮮やかな謎解き、

初めはお客さんだったけれど次第にお互いに惹かれあって…、

美星さんとアオヤマ君との恋愛の行方もとっても気になりました、好きだった小説「珈琲店タレーランの事件簿」。

その第5巻の舞台が宇治であり、源氏物語ミュージアムもお話の重要な場所だったからです。

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" その謎、たいへんよく挽けました " 切間美星さんのきめ文句 !! 懐かしい。

コーヒー好きなじぶん。休みにだけですが手回しのミルでコリコリコリ ♪

本屋で「喫茶店」と言う文字が目に飛びこんで、手に取ってレジへ。

それがこの小説との出会いでした。

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それ以来、全5巻(明確に最終巻とは作者は言っていませんが、お話の語り方口から…たぶん5巻で終わりかなと?)、出版されると同時に読んで来ました。

その最後の5巻目の舞台の宇治と、源氏物語ミュージアムには一度行ってみたいなと思っていました。


聖地巡礼です。笑

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原田マハさんの「でーれーガールズ」に出てくる、岡山のや城下カフェや後楽園の鶴見橋等も訪れたことがありますが、

アニメと同様、小説の聖地巡礼も楽しいです。


ふむふむ、アオヤマ君と眞子さんは、きっとこの展示を見て…等々。

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待ち合わせの時間があったので急ぎ足となってしまいましたが、

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源氏物語、

珈琲店タレーランの事件簿…のこと、源氏物語ミュージアムで良い時間を過ごすことができました。

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宇治橋をJR宇治駅に急いでいると、

京阪電車が京阪の宇治駅に。

京阪電車にも乗ってみたい。

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色々な駅に、特色のあるポストがあったりもするので、

行った先々の駅では注意しているのですが、宇治駅にもありました。

茶壷ですね。^^v

みなさん写真を撮られていました。

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再び奈良線に乗って京都まで。

待ち合わせ場所は、京都駅の京都タワーが見える改札口を出たところ ?

アバウトだけれど ? たぶん ? 分かるだろうと ?? …。 ?

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大丈夫でした。

無事に娘と合流し、お互い昼ご飯を食べていなかったのでとても遅くなりましたが、

松山閣 JR京都伊勢丹店さんへ。

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変な時間?

昼でもないし、晩御飯にはまだ早いし ?

たぶんそれらの時間にはもっと混んでいるのでしょうが、ほとんど貸し切り状態。

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先ずは冷たいビール。

喉が渇いていました。

京都の街を見下ろしての一杯はとても美味しかった。


石川五右衛門、南禅寺ではないですが、「絶景かな、絶景かな」です。^^

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松山閣さんのお勧めの名物、湯葉桶膳を頂きました。

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湯葉の色々なバリエーション。

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ジュンサイ等の涼し気な夏の料理。

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それらを楽しんでいると、お店の名物、

湯葉桶 !!

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桶の中に職人さんが一枚一枚引き上げた、滋賀県産の大豆を使った新鮮な湯葉がたっぷり。

食べ応えがありました。

大豆の香り、湯葉は味もですが香りで頂くものなのだなと。

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初物の鮎の塩焼きも美味しかったです。

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ほとんど貸し切り状態のお店で、

もう一杯のビール !!

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京都と言えば湯豆腐ですが、

湯葉はもう一つの京都の味覚だな。

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晴れたと思ったら、雨がザーッ。

梢の上の雨の忘れ物達は、風が吹いて頭の上にザーッと…常寂光寺でした。

目まぐるしく変化する天気だった…etc etc…。


今日一日のこと、

別行動の京都の一日のことをお互いに報告しました。

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料理の締めには、これも初物の西瓜を頂きました。

西瓜、美味しかった、

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小遣いとか? リソースが足りない時だけ誘われます。

それでも、普段すれ違いであまり話す機会がありませんが ( 京都でも、ほとんど自由行動? ) 、

一緒に旅をして少しだけ近況報告を聴けると、何だかほっとします。

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ここのところ毎年娘と訪れている京都。

常寂光寺とクロベエ。竹林の道とトロッコ電車の駅。宇治上神社と、聖地、源氏物語ミュージアム。

今年も色々な思い出ができました。


外国からの観光の方達が多くなって、昔の様なしっとり、

侘び寂びを感じられる京都とは少し趣が違ってしまったけれど、それでも、

京都の旅は良いものです。探せばまだまだ昔の感じを味わえるところはあるなと。


リソースが来年も足りなければいい?? 笑笑

" 2019/06/08 Kyoto & Uji & Syozankaku"
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ドナ・タート ゴールドフィンチ & アナログレコード:20190715 [読んだ本]

外はしとしとしと、静かな横浜の朝。


いつもはオレンジ色に輝く曇りガラスも、緑色のカーテンを開けるとライトグレー。

出かけようと思っていましたが、色彩は大切な要素なのかもしれません。

寒色系のライトグレーは高揚ではなくて落ち着きの色。


先週は広島に出張だったし、土曜日は素敵な皆さんとご一緒させて頂いたし、

こころも少しクールダウンでも良いかもしれないな等と。

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奥にしまい込んであったレコードを引っ張り出し、

昨日、成城石井で買ってきたワインをコーヒーカップに注いで、読みかけの本。

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学生の頃はよくレコードを聴きながら本を読みました。

ドストエフスキーやトーマス・マンが好きで、

当時読んだ岩波文庫は本棚のこれも奥の方に大切にしまってあります。

仕事が終わって家にいることが多くなったら、またゆっくりと読み返してみたい本たち。


トーマス・マンだとブッテンデローク家の人々、ドストエフスキーだと白痴が好きでした。

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テオ(シオドア・デッカー)が結婚? ボリスが絡んでくる? ビッパは?

ドナ・タート作「ゴールドフィンチ」。

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フェルメールの師匠、デルフトの悲劇。

1654年の火薬庫の大爆発に巻き込まれて32歳と言う若さで亡くなってしまったファブリティウス。

その時に多くの作品も消失してしまって、

現在残っている作品はフェルメールよりも少ない10数点なのだそうです。


小説「ゴールドフィンチ」はこのファブリティウスが最晩年に描いた傑作と言われている「ゴールドフィンチ(ごしきひわ)」が美術館のテロの際に行方不明になって…。
その時に最愛の母親を亡くしたテオ(作品の主人公です)とのその後の数奇な物語。

ドナ・タートさんの語り口は昔読んだ「ライ麦畑でつかまえて」に似ているなと思いました。


ティーンエイジで母を亡くして、親友アンディと家の人たち。

飲んだくれで母とテオを捨てて出て行ったけれど、一人になったテオを引き取って…父親とのこと。

運命の糸のビッパと、親友ボリスとのこと、家具修復のホビーとの生活 etc etc…。


テオの多感な青春時代の波乱万丈ともいえる物語。


きっかけは福岡伸一先生の「フェルメール 隠された次元」を読んででした。

本の中で「ゴールドフィンチ」のことが書かれていて、とても気になりすぐに某密林でプチっと。

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老眼が進んで通勤の電車で読むのはつらいですが、出張の飛行機や新幹線で読んで来ました。

全4巻のうち3巻を読んで、今日、最終の4巻目です。

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休みの日、

出かけるのもいいけれど、しとしとしと…shitoshitoshito…。

静かな雨の音に囲まれながら、CD よりアナログは優しい。気のせい? 昔の刷り込みかな? でも、

アナログのレコードが回っている部屋は幾分…、

時間もゆっくりと優しく過ぎていくように思えます。


そうそう、並行して読んでいる原田マハさんの「美しき 愚か者たちの タブロー」も感動の一冊。

読んだら、「松方コレクション展」も見に行きたいと思っています。

モネの、あの睡蓮に会いたい。



夢中になっていたら、ワイン最後の一杯 orz、…。


" Donna Tartt The Goldfinch & Analog record "
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京都に行ってきました クロベエ再び:20190608 [訪れたところ色々]

もう一か月も前のことになってしまいますが6月の初めの頃、

娘に誘われて ?

京都に一泊で行ってきました。 用事があってリソース(主に小遣いとか)が少ない時に良く声がかかります。

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朝7時くらいの新幹線のぞみと来れば先ずは定番です。

旅の始まりは崎陽軒のシュウマイ弁当から。これは絶対に間違いありません。タケノコの煮たの美味しい。

でも、少し、量は減ったかな?

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京都に着いて嵯峨野線に乗り換えて嵯峨嵐山の駅まで。

あいにく雨が降ったりやんだり、時々太陽が顔を出したりと、目まぐるしく変わる空模様でしたが、

傘をさしたり閉じたりしなくてはならなかったものの、色んな天気の嵯峨野を味わいながら、

嵐山界隈を先ずはてくてく。

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嵯峨野、嵐山は毎年の如く訪れているので、スマホに頼らずに目的地まで向かうことができます。

何時ものように竹林の道を通ります。

娘とは嵯峨嵐山駅でいったん別れました。集合場所を決めて解散後、気楽に楽しむ久しぶりの京都の風情です。

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それにしても、ワールドワイドの竹林の道です。

世界各地の言語が飛び交っていたるところでインスタ映え? 写メ? 、外国の方達でいっぱいです。

品川駅の通勤時の光景の様… ^^; かなりの混雑とカオス状態。

本来の竹林の侘び寂び感は吹っ飛んでしまった感はしますが、この国の良い所を見て頂けるのならうれしいです。

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竹林の道を抜けてトロッコ電車の駅を過ぎると、ようやく、

嵯峨野の落ち着いた風情に。

そうそう、京都って本来はこんな感じだったよな。静かで、しっとりとしていて…。

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そして、この日の目的地です、常寂光寺さんにたどり着きました。

一度訪れてから、北鎌倉の東慶寺と同じくらいに気に入ってしまったお寺です。近かったら毎週でも通いたい。

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紅葉の頃も素敵なのでしょうが、

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ちょうどピュアな新緑の青もみじの季節でした。

生まれたての若々しさを感じる緑の葉っぱたち、

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目を下にやればもみじの木の根っこに、もっと濃い色の苔たちがやさしい色。

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急に雲の隙間から陽が射してきたと思うと、

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風が吹いて、もみじ達からさっきの雨の忘れ物 ?

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梢のしずくたちが一斉に落ちてきました。 思いがけないプレゼントです。

濡れてしまったけれど、こんな感じも何だか非日常で悪くないかもしれない。

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常寂光寺はお寺のホームページによると次のようなお寺とのこと。

" 慶長年間(1596〜1614)に大本山本圀寺第16世究竟院日禛上人により開創。

本堂は慶長年間に小早川秀秋公の助力を得て、伏見桃山城客殿を移築し造営する。

仁王門は、元和二年(1616)に大本山本圀寺客殿の南門(貞和年間の建立)を移築。

仁王像は運慶作と伝えられる "

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関ヶ原の戦いの小早川秀秋とか、運慶とか、さすが京都のお寺です。

景観だけではなく、その来歴にも歴史がたっぷりと詰まっているお寺なのですね。

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苔むす一本の樹も、

京都の雅と歴史が感じられて貴重なものだなと。

途中の嵐山や竹林の道では感ぜられなかった、良い風たちにも会うことができました。

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侘び寂びの境内を堪能させて頂いて石段を下りて行くと、

いたぁ~!!

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真っ黒の毛並みの良い猫 !!

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久し振りの常寂光寺のクロベエです。

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前にNHKの岩合さんの番組に出ていて、その時は紅葉のシーンでしたが、真っ赤なもみじとクロベエの黒い毛並みがマッチしていてとても美しかったです。

以前訪れた際にも迎えてくれて、背中をガシガシとしたらお腹を向けてゴロゴロとしてくれました。

前回会えたのはラッキーでしたが、まさか今回も会えるとは思っていませんでした。

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背中を撫でればつやつやで良い感触、クロベエの感触だぁ。

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雨上がり、

一層色彩が濃く美しい常寂光寺の青もみじを楽しむことができましたし、

思いがけずクロベエにも再開することができました。

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今回の京都訪問、もちろん京都は色々と素敵なことがてんこ盛りですが、

常寂光寺でクロベエに会えたことが一番うれしかったです。

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嵯峨嵐山の駅で娘と合流して喉が渇いていたのでお店を探しました。

この界隈は外国からの観光客も多く、他所からのお客さんを対象にしているお店が多いのだと思います。

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でも、この日お茶を頂いた「廣瀬珈琲店」さんは、駅前で嵐山への通り道なのにもかかわらず、

入ってみれば地元の方、常連客さんが多いお店の様でした。

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マスターは年配の方、白いワイシャツに蝶ネクタイ、黒いベスト。

お店のテーブルや椅子たちの他、調度品も、飾られているディスプレーーたちも、マスターと共に良い年を重ねてきた様子。

マスターもお店の全てもセピアの色彩の中。

疵、日に焼けたくすみやすり減り具合も、色彩をより一層濃くしているかのよう。

一杯一杯丁寧に入れて下さるコーヒーもとてもやさしい味がしました。

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観光地、嵯峨野嵐山。他の店は若い観光客でいっぱいです。

でも、廣瀬珈琲店さん、トワイライト。

時のはざまに一軒だけ、ぽつん建っている様なお店でした。

常寂光寺のクロベエにも会えたし、廣瀬珈琲店さんで美味しいコーヒーもご馳走になって今回も素敵な京都の旅のスタートとなりました。

この後も、再び娘とは別行動でした。羽を伸ばしたじぶんは? 宇治の方へ。

京都の一人散歩も面白いなぁ。

" 2019/06/08 Kyoto Jojakko-ji & Kurobee "
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クリムト展 ウィーンと日本1900:20190623 [展覧会]

気が付くと会期が過ぎてしまい、

見逃してしまった展覧会が昨年幾つかありました、反省。

今年は予め「行きたいものリスト」を作り、予め買えるものは前売り券を買っています。


前売り券を買い始めると、特典付きのチケットがあることに気が付きました。もちろん普通のチケットより安いのも特典なのですが、

色々なグッズが安めの値段で付いているものも。

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クリムトの没後100年を記念する「クリムト展 ウィーンと日本1900」の展覧会のチケットでは、

特製ノートが付いていてそれをゲットしました。

但し、クリムトの作品が何種類か描かれているノートはアトランダムで選ぶことはできず、

じぶんのチケットに付いてきたのは風景画の「アッター湖畔のカンマー城 Ⅲ」。

ノート自体は素敵なものでしたが、できればポスターにもなっている「ユディットⅠ」が良かったなぁ…、

ちょっと残念に思ったりしていました。

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会期も終盤の6月22日の土曜日、久々に会います、絵画鑑賞仲間? (高校生からの親友です)を誘い、
東京都美術館に出かけました。

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9時半からの開場でしたが少し遅めの10時の待ち合わせ…。ところが、

美術館に到着するとものすごい人、人、人… !! 。

30分待ちと案内が掲示されているのですが、それ以上に、ガラス越しに見てもものすごい人の列。

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「どうしよう ? 」
「もっと早く来ればよかったね」
「これほどとは思わなかった…判断ミス」「フェルメールよりすごいじゃん」
「出直そうか?」
「明日は大丈夫?」
「暇 !!」
「同じく」笑笑

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潔く撤収。

そうと決まれば電脳仲間でもある我々のホームタウンの一つ、秋葉へ。

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11時からの開店を待って早めのランチ。

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先ずは「残念でしたぁ~」と心の痛手を癒し冷たいビールで「ぷはぁ~」。

一杯では癒したりなくてもう一杯とかも。

昔から二人でよく飲みました。

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燻製のベーコンと玉子、ハンバーグ etc etc…を頂きながら、明日、日曜日の相談をしました。

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「9時半開場だから?」

「明日は9時10分前に上野駅の改札口で」

展覧会に来て何も見ずに帰ったのは、長いこと生きてきましたが、

この日が初めての経験でした ^^;;

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明けて23日の日曜日の早朝…、出直しのクリムト展。

Walkman はグスタフ・マーラーの交響曲第3番。 マーラーの中でも「自然」に満ち満ちていて明るめの曲。

6楽章は大好きです。

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美術館に近づくと、こんなに並んでるのかなと一瞬フリーズしましたが、開門前の列でした。

開場前に30分は並びましたが、早く行ったおかげ、

比較的空いている美術館でクリムトと会うことができました。

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会場の案内の方達、「順番に見る必要はなく、上の階から見て頂いても良です」

「空いている内にユディットⅠ等をご覧いただけま~す」云々

嬉しくありがたいアドバイス。

「行こう !! 」

ならば、天の声に従って上の階から攻略することにしました。


結果、ほとんど人がいない展示場所で、この展覧会の目玉たち、

グスタフ・クリムトの傑作のタブローたちに会ってくることができました。


ユディトⅠ 。

クリムトが初めて金箔を用いた作品と言われています。額縁はクリムト自身のデザイン。

旧約聖書外典の「ユディト記」、祖国を救うためにアッシリアのホロフェルネスの首を切り落としたユディット。

左手にはその首が。

女性は首を斬りたがるものなのでしょうか…?? モロー展で見たサロメのよう。

ついについに、クリムトのファムファタルにも会うことができました。

≪ユディットⅠ 1901年 84×42≫
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全てを映し出す鏡は「真実」のシンボル。

1897年のウィーン分離派結成の直前に構想されたこの作品は、迎合しない反骨としての芸術への支持を表明しているとのこと。

新たな芸術運動の理想を示している作品だそうです。

今回の展覧会には来ていないけれど、パラス・アテネの作品にも登場しているイメージ。

≪ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実) 1899年 244×56.5≫
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この辺で、友達とは散り散りに。

それぞれ自由行動。

展覧会に行っても鑑賞する目、作者との会話のスピードが異なります。

その辺は、長年のあうんの呼吸。


一人で次の部屋に入ると突然空気が変わりました。 声のない感嘆のわぁ~。

≪女の三世代 1905年 171×171≫
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クリムトの黄金様式時代の大作です、ベートーベンフリーズ !!

厳かな礼拝堂に入った時かの様…、一瞬体も心も金縛りの様にフリーズドライ。背筋がぞくぞくとしました。

≪ベートーベン・フリーズ(原寸大複製) 1984年 ≫
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全長34メートルを超える壁画ベートーヴェン・フリーズはクリムトが40歳の頃に手掛けた大作なのだそう。

あの交響曲第9番に着想を得て、黄金甲冑の騎士(クリムト自身とも)が幸福を求めて魔物に立ち向かった末に楽園にたどり着き、

天使たちによる「合唱」と「接吻」で締めくくられます。

フルトベングラーの演奏による歓喜の歌が流されていて至福の一時。

≪ベートーベン・フリーズ(原寸大複製) 1984年 ≫
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今回展示されているのは、1984年に制作された精巧な原寸大複製ですが、この展覧会でもここだけ空気が違っていました。

立ち去りがたく…いつまでもここにいたかった。

≪ベートーベン・フリーズ(原寸大複製) 1984年 ≫
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クリムトは生涯結婚せず、

でも、マリア・ウチッカーやマリー・" ミッツィ "・ツィンマーマン等、分かっているだけで複数の女性との間に14人もの子供が誕生しているのだとのこと。

アトリエには常時複数の裸のモデルがいて、その女性たちの多くと関係を持ったらしいです。

≪マリア・ウチッカー≫
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それら関係を持った女性たちの他に、アデーレ・ブロッホ=バウアー、エミーリエ・フレーゲ、etc etc…、いわゆる上流階級やブルジョワジーに属するような女性たちにも、愛人と言われている女性が何人もいる様子。

≪マリー・" ミッツィ "・ツィンマーマンと息子のグスタフ≫
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それに何と !! あのマーラーの奥さんのアルマ、結婚前ですがアルマ・シンドラーであった頃、クリムトはアルマに夢中な時期があったようです。

アルマの方も初恋はクリムトだった様でかなり接近していた時期も。ただ、クリムトの女性関係や子供のことをアルマの両親が心配し、その仲を裂いたとのこと。

才能あるアーティストですからもてるのは当然だと思いますが、これは少しやり過ぎでは… ^^;

クリムトさん、(;-o-)σォィォィ…

≪アルマ・マーラー≫
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子供もたくさんいたのになぜ結婚せずに生涯独身だったのでしょう?

それでも、沢山の愛する女性の中で一番親しかったのは、弟の奥さんの妹であるエミーリエ・フレゲーだったとのこと。

ブティックを経営し独立した女性であったようです。

≪グスタフ・クリムトとファッションデザイナーのエミーリエ・フレゲー≫
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手紙も沢山書いていて、展覧会で買ってきた図録にはその手紙の内容も紹介されていましたが、

とても彼女を愛し大切に思っていた様子がうかがわれます。

クリムトの臨終の際には「エミリーエを呼んでくれ」だったそうです。


モローもそうでしたが、クリムトも母親と一緒に住んでいた。また、クリムトは姉と妹とも。

この辺も結婚やクリムトの女性観に関係あるのかもしれません。


女性の偉大さと高貴さと、

命の根源からのエロスと恍惚感…。

背後には、世紀末ウィーン、ハプスブルクの滅びの気配が通奏低音のように低く垂れこめていて、

クリムトも父や弟を亡くし滅び、死と言うものを強く意識していたとか。

それらが作品の中に濃く閉じ込められているような感じがしました。


男には多少そういう感じもあるのかもしれませんが、クリムトさん、女性に対して屈折した感情がかなりあるんじゃないかなと…?

≪クリムトからエミーリエ・フレゲーに宛てた書簡≫
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そんなことを思いながら次のセクション「風景」に入ってみると、これも驚きました。

クリムトと言うとエロスの香りの漂う金色の女性ばかりとのイメージだったのですが、

良いな、クリムトの風景画。これらの作品を見て一遍にクリムトの風景画が好きになってしまいました。

トロワイヨンやセガンティー二の画く牛の様で、暖かな光に包まれた雌牛たちはとてもやさしそうです。

≪家畜小屋の雌牛 1909年-1910年 110×110≫
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19世紀末、アッター湖は避暑地として芸術家に愛された場所であったとのことです。

クリムトも繰り返し訪れていて、この地の風景画を何枚か残しているとのこと。

図録の解説では対岸から描いたのだろうけれど、どうも望遠鏡をのぞいて描いたように思われるとのこと。望遠鏡で切り取るなんて面白いですね。

この絵、正方形のキャンパスに描かれていました。クリムトは正方形が好きなのかな。正方形のタブローが多かった気がします。


クリムトに風景画が数多くあるのを今回の展覧会で初めて知りました。そして、クリムトの風景画がとても好きになりました。

暖かい雌牛の絵、カンマー城の落ち着いて静かな雰囲気の絵は、金色の女性たちとは対極にある感じがします。

避暑地で大きな自然の中で、こころの、生活の平衡を保っていたのかもしれません。

でも、そんなことを抜きにしても印象派の様な繊細な筆遣いで描かれたこの絵たちは良いな。

そうそう、チケット特典のノートですが、「カンマー城Ⅲ」の図柄で良かったです。^^

≪アッター湖畔のカンマー城Ⅲ 1905年 171×171≫
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まとまってクリムトの絵を見たのは初めてでした。

ファムファタルの女性たちも、自然を描いた風景画ももちろん素敵でしたが、一番気に入ったのはこの絵です。

クリムトの弟エルンストの娘ヘレーネが6歳の時の肖像画です。弟は結婚してすぐ、ヘレーネと奥さんを残してなくなってしまいます。

クリムトとエミーリエ・フレゲーは伯父と叔母になる訳ですが、ヘレーネの後見人となったとのこと。

なくなった弟のエルンストとは仲が良かったこともあり、姪っ子のヘレーネのことを心配し愛していたんだろうな。

6歳の割には大人っぽいヘレーネ。愛らしさの中に女性らしさも。

≪ヘレーネ・クリムトの肖像 1898年 59.7×49.9≫
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2時間弱、ゆっくりとクリムトの作品を楽しむことができました。

出口からでてみると、すごい人の列です。

開館前に並んで良かったなと。

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さて、お腹が空きました。

「どこに行く ? 」

「前行った中華に行こうか ? 」

駅の横の坂を下って過門香さんへ。

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いつも混んでいますが、開店時間と同時くらいで入ることができました。

前日に引き続き、ビールビール !!

素敵な美術鑑賞の後はやっぱり、何がなくともこれです !!

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料理は、「過門香おすすめ!選べるプリフィックスセット」1,650円と言うのを頂きました。
メイン料理をメニューの中から2種類選べますが、じぶんも友達も、油淋鶏と海老の特製マヨネーズソース炒めをチョイス。

ご飯もお粥と白いご飯も選べましたが、健康に留意して? 玄米を選びました。

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あと、熱々の小籠包も !!

出来立てほやほやすぎて、唇をやけどしてしまいました。 ^^;

冷たいビールをもう一杯頼んで応急処置です。 笑

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二日かかってしまうという前代未聞の経験をした今回のクリムト展でしたが、

クリムトの風景画を知ることができ、また、クリムトのことを多く知ることができました。

19世紀末のウィーン、大木であったハプスブルク家に陰りが見え、繁栄と退廃と。不安は低く垂れこめる雲の様に人々の無意識の中に入り込んでいた時代だと思います。

正直健全ではないなと思うけれど、音楽ではマーラー、絵画ではクリムトやシーレ、哲学ではヴィトゲンシュタインetc etc …、それらが反映されて独特の文化が花開いた時だったんだなと。

そして、正直、マーラーもクリムトもシーレもウィトゲンシュタインも嫌いじゃないなと。

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家に帰って来てCD を聴こうとして気が付きましたが、

マーラーとベートーベンのジャケットにはクリムトの作品が沢山使われていました。

早速、クーベリックのマーラーとアバドのベートーベン(ジャケットは黄金の甲冑姿の騎士)を聴いた次第です。

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ラファエル前派、モロー、そしてクリムトと今年のじぶんの展覧会のテーマ「ファムファタル」を見てきました。

思うことが色々ありますが、同じ人間なのですが、もしかすると男女とはものすごく違うものなのかもしれないと…途中経過で思い始めています。

それと、男性アーティストにとって、ミューズ、思いを込める女性、

それがファムファタルになると思うのですが、作品を生み出していくには必要なものなんだろうなと。

次は8月までの会期です、新美術館の「日本・オーストリア外交樹立150周年記念 ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」を見に行きたいと思っています。
これも特典付きチケットを買っています。

今回見ていないクリムトの作品と、なんといっても大好きなエゴン・シーレとたくさん会えると思うと、今からわくわくしています。

" 2019/06/23 GUSTAV KLIMT Viena-Japan 1900 "
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