村上春樹 一人称単数&シューマン 謝肉祭:20200830 [読んだ本]
『騎士団長殺し』から3年ぶりの小説。短編集では『女のいない男たち』から6年ぶりになります。
ある種の麻薬のような? 「くせ」がある村上春樹さんの文章が作り出す世界。
しばらくぶりに味わうことができました。
本当は、読み応えのある長編小説が読みたいですが、春樹さんの短編集には、短編集の良さがあります。
春樹さん自身が、短編集のことを次のように語っていました。
「僕は長編小説にはうまく収まりきらない題材を、短編小説に使うことがよくあります。ある情景のスケッチ、断片的なエピソード、消え残っている記憶、ふとした会話、ある種の仮説のようなもの(たとえば激しい雨が二十日間も降り続けたら、僕らの生活はどんなことになるだろう?)、言葉遊び、そういうものを思いつくままに短い物語のかたちにしてみます。」
長編を書くための準備だったり、そのクールダウンであったり、
又、長編にはなりえない断片的なもので、でも、捨ててしまうには勿体のないもの等を救い上げて、作品の形にしてくれたもの…
春樹ストの人たちには、たまらないエキスがたくさん含まれているんだろうなと。
そして、久しぶりの短編集である「一人称単数」もそんな本の一つでした。
「石のまくらに」
「クリーム」
「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」
「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」
「『ヤクルト・スワローズ詩集』」
「謝肉祭(Carnaval)」
「品川猿の告白」
「一人称単数」
どの作品も、読み始めると村上春樹さんの独特な匂いが、ページ全体から立ちのぼって来て、
待ち遠しかった春樹ワールドへあっという間に。
春樹さんらしいなと思った作品は「石の枕に」でしたが、
一番に印象に残ったのは「謝肉祭」でした。
タイトルにもなっている「謝肉祭」、春樹さんの作品には、ストーリーとしっかりと結び付いた音楽たちが登場してくるのですが…。
例えば前作の「騎士団長殺し」では、リヒャルトシュトラウスの「バラの騎士」、モーツアルトの「ドン・ジョヴァンニ」、
「1Q84」ではヤナーチェックの「シンフォニエッタ」、シベリウスの「ヴァイオリンコンチェルトニ短調」、
「海辺のカフカ」では、シューベルトピアノソナタ第17番ニ長調、etc etc …。
「謝肉祭」はタイトル通りの曲、シューマンの「謝肉祭」が登場しますが、登場するだけではなくテーマであり、モチーフそのものでした。
作品の中で主人公とかかわることとなる「醜い女性」が語ります。
『~~「謝肉祭」はかなり初期の作品だから、ここにはまだ、彼の悪霊たちははっきりとは顔を出していない。カルナヴァルのお祭りが舞台だから、至るところに陽気な仮面をかぶったものたちも溢れている。でもそれはただの単純に陽気なカルナヴァルじゃない。この音楽には、やがて彼の中で魑魅魍魎となっていくはずのものが、次々に顔を見せているの。ちょっとした顔見せみたいに、みんなカルナヴァルの楽しげな仮面をかぶってね。あたりには不吉な春先の風が吹いている。そしてそこでは血のしたたるような肉が全員に振る舞われる。謝肉祭。これはまさにそういう種類の音楽なの』P170
『この作品は、ある意味では遊びの極致にある音楽だけど、言わせてもらえれば、遊びの中にこそ、精神の底に生息する邪気あるものたちが顔を覗かせるのよ。彼らは暗闇の中から、遊びの音色に誘い出されてくる』p171
正直、シューマンのピアノ曲はそれほど聴いていなくて、CD も2種類(イエルク・デムスとギルトブルク)のみ。しかも、きちんとは聴いていません。
でも、こんな風に言われると、絶対に聴きたくなってしまう。
「遊びの中にこそ、精神の底に生息する邪気あるものたちが顔を覗かせるのよ。彼らは暗闇の中から、遊びの音色に誘い出されてくる。」この魑魅魍魎とは、春樹さんの作品によく出てくる小人たち、リトルピープルですよね。
もう、絶対に。
シューマンの二面性、梅毒が進行して晩年のシューマンは幻覚を見たり、悪夢に悩まされたり、
現実の世界と幻覚等の世界の見分けがつかなくなっていたそうです。
謝肉祭の中で、楽しむ人たちの仮面と仮面の下の素顔、
お話の中で、主人公(春樹さんでしょう)とシューマンの「謝肉祭」の曲でかかわり合いを持つ女性「F*」(お話の中での名前)、
お話の冒頭から主人公が会った中で一番の「醜い女性」と描写される女性は、その醜さと洗練された趣味や所作の持ち主。
サントリーホールのコンサートで出会い、意気投合してよく会う様になり、音楽についてのおしゃべり。
その中で、島に持っていく曲を一曲選ぶとしたらと言う問いに、
2人とも、シューマンの「謝肉祭」を選びます。
融資詐欺をその夫(女性とは違ってモデル並みに端正なルックス)と共に行い逮捕されますが、「醜い仮面と美しい素顔—美しい仮面と醜い素顔」…。
作品の中で、「謝肉祭」がぐるぐると、ずっと鳴り響いていました。
「謝肉祭」の演奏、
お話の中で、主人公のベストワンはルビンシュタイン、彼女のベストはミケランジェリ。
HMV や AMAZON etc etc…、探してミケランジェリのものはゲット出来ましたが、ルビンシュタインのものは絶版になっていて手に入りませんでした。
手に入らないとなると、どうしても聴きたくなっています。
確かに、この曲は演奏するアーティストによって、かなり違った曲になります。
じぶんのもっているもので言えば、若いボリス・ギルトブルクのものは、二面性と言うものはあまり感じなくて、シューマンの音楽を純粋に表現しようとしているように思います。
魑魅魍魎と言うよりは、謝肉祭の楽しさ、若々しいシューマン、エルネスティーネ・フォン・フリッケンへの恋心…、そんなものを感じます(ちなみに、エルネスティーネと婚約をしたけれど解消してます。そして、クララに恋心をその後に。)。
新しく手に入れたミケランジェリのものは…、確かに…楽しさの光、ごちゃごちゃとした混雑や猥雑感の影の中から、リトルピープルが一人、二人、三人…。
ルビンシュタインのものを探さなくては。
相変わらず、部屋で過ごすことが多い毎日です。
確かに出かけることによる刺激は少なくなっていますが、春樹さんの本で久しぶりに音楽の刺激をもらうことができました。
「謝肉祭」、ルビンシュタイン、そして、シューマンも。
シューマンのピアノ曲は、バッハやモーツアルト、ベートーベン、シューベルトなどに比べると、統一感や厳格さは曖昧かな?
でも、その分、自由なんだろうと思います。
お部屋時間の課題、一つ心の抽斗を作ってみようかと。
" 2020/08/30 Haryki Murakami Ichininsyo Tansuu & Schumann Carnaval op.9"
ある種の麻薬のような? 「くせ」がある村上春樹さんの文章が作り出す世界。
しばらくぶりに味わうことができました。
本当は、読み応えのある長編小説が読みたいですが、春樹さんの短編集には、短編集の良さがあります。
春樹さん自身が、短編集のことを次のように語っていました。
「僕は長編小説にはうまく収まりきらない題材を、短編小説に使うことがよくあります。ある情景のスケッチ、断片的なエピソード、消え残っている記憶、ふとした会話、ある種の仮説のようなもの(たとえば激しい雨が二十日間も降り続けたら、僕らの生活はどんなことになるだろう?)、言葉遊び、そういうものを思いつくままに短い物語のかたちにしてみます。」
長編を書くための準備だったり、そのクールダウンであったり、
又、長編にはなりえない断片的なもので、でも、捨ててしまうには勿体のないもの等を救い上げて、作品の形にしてくれたもの…
春樹ストの人たちには、たまらないエキスがたくさん含まれているんだろうなと。
そして、久しぶりの短編集である「一人称単数」もそんな本の一つでした。
「石のまくらに」
「クリーム」
「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」
「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」
「『ヤクルト・スワローズ詩集』」
「謝肉祭(Carnaval)」
「品川猿の告白」
「一人称単数」
どの作品も、読み始めると村上春樹さんの独特な匂いが、ページ全体から立ちのぼって来て、
待ち遠しかった春樹ワールドへあっという間に。
春樹さんらしいなと思った作品は「石の枕に」でしたが、
一番に印象に残ったのは「謝肉祭」でした。
タイトルにもなっている「謝肉祭」、春樹さんの作品には、ストーリーとしっかりと結び付いた音楽たちが登場してくるのですが…。
例えば前作の「騎士団長殺し」では、リヒャルトシュトラウスの「バラの騎士」、モーツアルトの「ドン・ジョヴァンニ」、
「1Q84」ではヤナーチェックの「シンフォニエッタ」、シベリウスの「ヴァイオリンコンチェルトニ短調」、
「海辺のカフカ」では、シューベルトピアノソナタ第17番ニ長調、etc etc …。
「謝肉祭」はタイトル通りの曲、シューマンの「謝肉祭」が登場しますが、登場するだけではなくテーマであり、モチーフそのものでした。
作品の中で主人公とかかわることとなる「醜い女性」が語ります。
『~~「謝肉祭」はかなり初期の作品だから、ここにはまだ、彼の悪霊たちははっきりとは顔を出していない。カルナヴァルのお祭りが舞台だから、至るところに陽気な仮面をかぶったものたちも溢れている。でもそれはただの単純に陽気なカルナヴァルじゃない。この音楽には、やがて彼の中で魑魅魍魎となっていくはずのものが、次々に顔を見せているの。ちょっとした顔見せみたいに、みんなカルナヴァルの楽しげな仮面をかぶってね。あたりには不吉な春先の風が吹いている。そしてそこでは血のしたたるような肉が全員に振る舞われる。謝肉祭。これはまさにそういう種類の音楽なの』P170
『この作品は、ある意味では遊びの極致にある音楽だけど、言わせてもらえれば、遊びの中にこそ、精神の底に生息する邪気あるものたちが顔を覗かせるのよ。彼らは暗闇の中から、遊びの音色に誘い出されてくる』p171
正直、シューマンのピアノ曲はそれほど聴いていなくて、CD も2種類(イエルク・デムスとギルトブルク)のみ。しかも、きちんとは聴いていません。
でも、こんな風に言われると、絶対に聴きたくなってしまう。
「遊びの中にこそ、精神の底に生息する邪気あるものたちが顔を覗かせるのよ。彼らは暗闇の中から、遊びの音色に誘い出されてくる。」この魑魅魍魎とは、春樹さんの作品によく出てくる小人たち、リトルピープルですよね。
もう、絶対に。
シューマンの二面性、梅毒が進行して晩年のシューマンは幻覚を見たり、悪夢に悩まされたり、
現実の世界と幻覚等の世界の見分けがつかなくなっていたそうです。
謝肉祭の中で、楽しむ人たちの仮面と仮面の下の素顔、
お話の中で、主人公(春樹さんでしょう)とシューマンの「謝肉祭」の曲でかかわり合いを持つ女性「F*」(お話の中での名前)、
お話の冒頭から主人公が会った中で一番の「醜い女性」と描写される女性は、その醜さと洗練された趣味や所作の持ち主。
サントリーホールのコンサートで出会い、意気投合してよく会う様になり、音楽についてのおしゃべり。
その中で、島に持っていく曲を一曲選ぶとしたらと言う問いに、
2人とも、シューマンの「謝肉祭」を選びます。
融資詐欺をその夫(女性とは違ってモデル並みに端正なルックス)と共に行い逮捕されますが、「醜い仮面と美しい素顔—美しい仮面と醜い素顔」…。
作品の中で、「謝肉祭」がぐるぐると、ずっと鳴り響いていました。
「謝肉祭」の演奏、
お話の中で、主人公のベストワンはルビンシュタイン、彼女のベストはミケランジェリ。
HMV や AMAZON etc etc…、探してミケランジェリのものはゲット出来ましたが、ルビンシュタインのものは絶版になっていて手に入りませんでした。
手に入らないとなると、どうしても聴きたくなっています。
確かに、この曲は演奏するアーティストによって、かなり違った曲になります。
じぶんのもっているもので言えば、若いボリス・ギルトブルクのものは、二面性と言うものはあまり感じなくて、シューマンの音楽を純粋に表現しようとしているように思います。
魑魅魍魎と言うよりは、謝肉祭の楽しさ、若々しいシューマン、エルネスティーネ・フォン・フリッケンへの恋心…、そんなものを感じます(ちなみに、エルネスティーネと婚約をしたけれど解消してます。そして、クララに恋心をその後に。)。
新しく手に入れたミケランジェリのものは…、確かに…楽しさの光、ごちゃごちゃとした混雑や猥雑感の影の中から、リトルピープルが一人、二人、三人…。
ルビンシュタインのものを探さなくては。
相変わらず、部屋で過ごすことが多い毎日です。
確かに出かけることによる刺激は少なくなっていますが、春樹さんの本で久しぶりに音楽の刺激をもらうことができました。
「謝肉祭」、ルビンシュタイン、そして、シューマンも。
シューマンのピアノ曲は、バッハやモーツアルト、ベートーベン、シューベルトなどに比べると、統一感や厳格さは曖昧かな?
でも、その分、自由なんだろうと思います。
お部屋時間の課題、一つ心の抽斗を作ってみようかと。
" 2020/08/30 Haryki Murakami Ichininsyo Tansuu & Schumann Carnaval op.9"
横浜赤レンガ倉庫& OFFICIAL HIGE DANDISM 「HELLO EP」:20200808 [横浜のみなと]
毎年お盆は、母のところへ行って仏壇に手を合わせ、迎え火を焚いて……、
そうそう、娘が小さい頃は花火をやったり…、花火の締めはいつも線香花火で…、
誰の線香花火が一番最後まで、輝きはじけているかを競争したりしました…。
そして、
家族が久しぶりに集まって、色々なことを話しながら一緒に食事を頂いたり。でも、
今年は色々と考えましたが、母も高齢のことでもあり行くのはあきらめました。
いつものお盆とは違うお休みは、ほぼステイ・ホーム。
ほとんどの時間を家で、部屋で過ごしました。
それでも、北鎌倉の東慶寺の花たちが心配だったので、一度、
また、夕方の横浜の港の風を感じたくて、横浜赤レンガ倉庫まで夕涼みに出かけたり。
東慶寺ではホトトギスやセンニンソウが咲き始めていました。その時のことは違う機会に書きたいと思いますが、
今日は、横浜の港での夕涼みのことを少し。
日の沈む少し前の港に行って、昼から夜の移り変わりの中で夕涼み、こころの風干しをと、
相棒たちとWalkman を持って、靴もだいぶ履いていませんでした… orz 笑 ホーキンズ トラベラー ICE-TECK 。
桜木町の駅から OFFICIAL HIGE DANDISM の新EP 「HELLO EP」を聴きながら ♬
赤レンガ倉庫ではワゴンがいくつか出ていました。
ここもいつもの年なら、お盆ですから盛大なイベントを行っていて、もっともっとの人出なのだと思いますが、
今年は、控えめに控えめに。
じぶんも、いつもなら限定の赤レンガビールなどを頂くのですが、この日はそんな気にもなれずにコカ・コーラ。
でも、ボトルは、ランドマークやコスモワールドの大観覧車のプリントの横浜限定ボトル。
ビールに負けず、
心地よい炭酸の強さは、ここまで歩いてきて体にたまっていた暑さも、一気に吹き飛ばしてくれました。
暑い毎日が続きますが、港の風はやはり心地よいです。
思わず首を風上に向けていました。ふうーーっ、ふぅっ。
Tシャツの首のところから胸元へ濱の風、
気持ちいい~!!
濱のマジックアワー、
ブルーのグラデーション。
明るさはブルー色の帳の中へと、 いちにいさん、しごろくしち、数える間に、
はらはら…と、溶け込んで、
黄金の船たちのイルミも、そのなかに blur blur …、瞬く間に滲んでいきました。
明るさも夜の静けさも、対極にあるのではなくて、そのすぐ隣、ドアのすぐ向こうにあるのだな…。
忘れていました。
濱の海風は頭をポン !!
濱のブルーのグラデーションと一緒に、改めて…おぼえておけと。
せっかくの休み。
出かけても良いのだけれど、軋む通奏低音がずっと続いていました。
iphone のアラームはずっとかけていて、朝起きてどこかへ写真を撮りに行こうとも思い続けていたのですが、
ピカピカの朝日が曇りガラスの向こうから、「一緒に」と誘ってくれても、なかなか軋む音が離れなく、
ずっとずっと、
結局は家にいたまま。靴も履かないままが何日も。
OFFICIAL HIGE DANDISM
「恋つづ」の主題歌の「I LOVE」で知って、アルバム「Traveler」を聴いて参ってしまって、それから、
今日までずっと Walkman の「最近追加した曲」の中に。
その彼らの新譜も、もちろんです。この日も一緒だった「HELLO EP」は素敵です。
M1.HELLO (フジテレビ系『めざましテレビ』テーマソング)
M2.パラボラ (2020年「カルピスウォーター」CMソング)
M3.Laughter (映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』主題歌)
M4.夏模様の猫
HELLO 、パラボラ、Laughterは、どれも元気をもらえる歌。
軋む通奏低音を、濱の風とコーラーと一緒に、
吹き飛ばしてくれました !!!!
「助さん格さん黄門さまが3人で歩いてる感じって無敵感ありません?」
インタビューでそう語っている最初の曲「HELLO」。
みんなで肩を組んで、みんなでどこまでも歩いていく !! みんなの力をもらってみんなの力になっていく !!
聴くと、スカッと爽やかさが心の奥底から湧き上がってきます。
「パラボラ」は突き進むことの大切や潔さを過去の自分に教えてもらって、今の情けない? じぶんもまんざらでもない、未来がよく分からなくてもまんざらじゃないなと。
「Laughter」、
"" 現実は見えますか? 保証は出来ますか?
YesもNoも言えずに答えに詰まっていた過去を
背に乗せたラフター 予想を覆した
ゴールや距離ではなくて 絶えず響いてた声こそが
孤独な夜にサーチライトにしてた あの光だった 今やっと気付いた ""
じぶんの信じるもの、
誰が言うものでもなく、じぶん自身の中から輝きだす光を信じること!!
こころに心地よく響きます。
否定するより肯定すること。
どんな夜も怖い夢を見た夜も、明けないことはないです。
こんな時だからこそ、余計に。
4曲目、
「夏模様の猫」も良い曲。
"" 抱き上げて自転車のカゴの中
君を乗せて旅に出るんだ
汗ばむ季節に置いて行かれぬように
ペダルを漕いだ
鈴の音は凛と響く朝 ""
実はCD を聴いた時、この曲が一番気に入ったんです。
ピアノの弾き語り。優しくて、懐かしくて、どこか切ない…。
昔、
子供の頃に飼っていた、キジ猫のミーを思い出しました。
濱のマジックアワーの景色、
心地良い風、
こころに元気を与えてくれる OFFICIAL HIGE DANDISM の新しい曲たち。
家にこもっていると、否定的、悲観的、etc etc…、こころが知らず知らずに重くなっていました。
でも、そればかりではないなと。
明けない夜はないし、
こんな今の時でも、ルールを守って綺麗なもの、こころに栄養を与えてくれるものたちに触れ合うことは、とても大切だなと。
そして、音楽は、やっぱりとっても素敵なものだな、大切なものだなと、
4曲の曲たちに元気をもらえて、改めて思いました。
今度は、夜明けのマジックアワーに、行ってみようかと。
暑いですが、立秋を過ぎて夜明けの時間も、そろそろちょうど良くなりつつあります。
今までは流石に起きられませんでした。 ^^;
Walkman 、
CD 音源だけでなく、最近はハイレゾを配信サイトからダウンロードして、連れて行っています。
ヘッドホーンも、少しだけいいものに !! ^^v
" 2020/08/08 Yokohama Red Brick Warehouse & OFFICIAL HIGE DANDISM HELLO EP"
そうそう、娘が小さい頃は花火をやったり…、花火の締めはいつも線香花火で…、
誰の線香花火が一番最後まで、輝きはじけているかを競争したりしました…。
そして、
家族が久しぶりに集まって、色々なことを話しながら一緒に食事を頂いたり。でも、
今年は色々と考えましたが、母も高齢のことでもあり行くのはあきらめました。
いつものお盆とは違うお休みは、ほぼステイ・ホーム。
ほとんどの時間を家で、部屋で過ごしました。
それでも、北鎌倉の東慶寺の花たちが心配だったので、一度、
また、夕方の横浜の港の風を感じたくて、横浜赤レンガ倉庫まで夕涼みに出かけたり。
東慶寺ではホトトギスやセンニンソウが咲き始めていました。その時のことは違う機会に書きたいと思いますが、
今日は、横浜の港での夕涼みのことを少し。
日の沈む少し前の港に行って、昼から夜の移り変わりの中で夕涼み、こころの風干しをと、
相棒たちとWalkman を持って、靴もだいぶ履いていませんでした… orz 笑 ホーキンズ トラベラー ICE-TECK 。
桜木町の駅から OFFICIAL HIGE DANDISM の新EP 「HELLO EP」を聴きながら ♬
赤レンガ倉庫ではワゴンがいくつか出ていました。
ここもいつもの年なら、お盆ですから盛大なイベントを行っていて、もっともっとの人出なのだと思いますが、
今年は、控えめに控えめに。
じぶんも、いつもなら限定の赤レンガビールなどを頂くのですが、この日はそんな気にもなれずにコカ・コーラ。
でも、ボトルは、ランドマークやコスモワールドの大観覧車のプリントの横浜限定ボトル。
ビールに負けず、
心地よい炭酸の強さは、ここまで歩いてきて体にたまっていた暑さも、一気に吹き飛ばしてくれました。
暑い毎日が続きますが、港の風はやはり心地よいです。
思わず首を風上に向けていました。ふうーーっ、ふぅっ。
Tシャツの首のところから胸元へ濱の風、
気持ちいい~!!
濱のマジックアワー、
ブルーのグラデーション。
明るさはブルー色の帳の中へと、 いちにいさん、しごろくしち、数える間に、
はらはら…と、溶け込んで、
黄金の船たちのイルミも、そのなかに blur blur …、瞬く間に滲んでいきました。
明るさも夜の静けさも、対極にあるのではなくて、そのすぐ隣、ドアのすぐ向こうにあるのだな…。
忘れていました。
濱の海風は頭をポン !!
濱のブルーのグラデーションと一緒に、改めて…おぼえておけと。
せっかくの休み。
出かけても良いのだけれど、軋む通奏低音がずっと続いていました。
iphone のアラームはずっとかけていて、朝起きてどこかへ写真を撮りに行こうとも思い続けていたのですが、
ピカピカの朝日が曇りガラスの向こうから、「一緒に」と誘ってくれても、なかなか軋む音が離れなく、
ずっとずっと、
結局は家にいたまま。靴も履かないままが何日も。
OFFICIAL HIGE DANDISM
「恋つづ」の主題歌の「I LOVE」で知って、アルバム「Traveler」を聴いて参ってしまって、それから、
今日までずっと Walkman の「最近追加した曲」の中に。
その彼らの新譜も、もちろんです。この日も一緒だった「HELLO EP」は素敵です。
M1.HELLO (フジテレビ系『めざましテレビ』テーマソング)
M2.パラボラ (2020年「カルピスウォーター」CMソング)
M3.Laughter (映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』主題歌)
M4.夏模様の猫
HELLO 、パラボラ、Laughterは、どれも元気をもらえる歌。
軋む通奏低音を、濱の風とコーラーと一緒に、
吹き飛ばしてくれました !!!!
「助さん格さん黄門さまが3人で歩いてる感じって無敵感ありません?」
インタビューでそう語っている最初の曲「HELLO」。
みんなで肩を組んで、みんなでどこまでも歩いていく !! みんなの力をもらってみんなの力になっていく !!
聴くと、スカッと爽やかさが心の奥底から湧き上がってきます。
「パラボラ」は突き進むことの大切や潔さを過去の自分に教えてもらって、今の情けない? じぶんもまんざらでもない、未来がよく分からなくてもまんざらじゃないなと。
「Laughter」、
"" 現実は見えますか? 保証は出来ますか?
YesもNoも言えずに答えに詰まっていた過去を
背に乗せたラフター 予想を覆した
ゴールや距離ではなくて 絶えず響いてた声こそが
孤独な夜にサーチライトにしてた あの光だった 今やっと気付いた ""
じぶんの信じるもの、
誰が言うものでもなく、じぶん自身の中から輝きだす光を信じること!!
こころに心地よく響きます。
否定するより肯定すること。
どんな夜も怖い夢を見た夜も、明けないことはないです。
こんな時だからこそ、余計に。
4曲目、
「夏模様の猫」も良い曲。
"" 抱き上げて自転車のカゴの中
君を乗せて旅に出るんだ
汗ばむ季節に置いて行かれぬように
ペダルを漕いだ
鈴の音は凛と響く朝 ""
実はCD を聴いた時、この曲が一番気に入ったんです。
ピアノの弾き語り。優しくて、懐かしくて、どこか切ない…。
昔、
子供の頃に飼っていた、キジ猫のミーを思い出しました。
濱のマジックアワーの景色、
心地良い風、
こころに元気を与えてくれる OFFICIAL HIGE DANDISM の新しい曲たち。
家にこもっていると、否定的、悲観的、etc etc…、こころが知らず知らずに重くなっていました。
でも、そればかりではないなと。
明けない夜はないし、
こんな今の時でも、ルールを守って綺麗なもの、こころに栄養を与えてくれるものたちに触れ合うことは、とても大切だなと。
そして、音楽は、やっぱりとっても素敵なものだな、大切なものだなと、
4曲の曲たちに元気をもらえて、改めて思いました。
今度は、夜明けのマジックアワーに、行ってみようかと。
暑いですが、立秋を過ぎて夜明けの時間も、そろそろちょうど良くなりつつあります。
今までは流石に起きられませんでした。 ^^;
Walkman 、
CD 音源だけでなく、最近はハイレゾを配信サイトからダウンロードして、連れて行っています。
ヘッドホーンも、少しだけいいものに !! ^^v
" 2020/08/08 Yokohama Red Brick Warehouse & OFFICIAL HIGE DANDISM HELLO EP"
北鎌倉東慶寺_檜扇と女郎花&ラフマニノフ_ピアノソナタ2番:20200802 [鎌倉]
車窓から眺める景色が好きです。
一番前の車両の一番前のシートからなら、尚更。
そう言えば、子供の頃、
大船の叔父の家に向かう際は、靴を脱ぎ窓の下に両手を揃え、じっと眺めていたなと…。
とおーいむかしの想い出…です。
横浜のビルの街並みから、ようやく梅雨が明けた青空と白い雲、夏の濃い緑へと変わっていく景色を眺めていると、
ここのところずっと続いていた、こころが軋むような通奏低音も、気づけば聞こえなくなっていました。
梅雨が明けたら、もう一度行ってみようと決めていた北鎌倉東慶寺へと向かう横須賀線からの景色。
ネット配信のコンサートを視聴したことをきっかけに、覗くようになったインスタグラムですが、
東慶寺さんもインスタをやられていて、その日毎の東慶寺の様子を知ることができます。
檜扇の最初の花が咲いたこと、毎年見ていたのに、名前を知らなかった花は水無月ということ、
境内にある小さな石仏は二十三夜講に由来すること etc etc …を教えて頂くと、
心の中は「行きたい靄」が蔓延状態に。
コロナ禍、外出は躊躇する気持ちもありましたが、8月2日の日曜日、
開門の時間に合わせて家を出ました。
デバッグには、amazon から届いた村上春樹さんの久しぶりの短編集「一人称単数」、
いつもの相棒たち、E-M1 とE-M1Mr2 。
Walkman には、今気に入っている ボリス・ギルトトブルグ のラフマニノフのピアノソナタ第2番。
今まで、グリモーやアシュケナージをよく聴いていましたが、ギルトブルグの演奏も素敵です。
北鎌倉の駅を降り立ち、東慶寺さんの山門前に着くと、
お寺の方でしょうか、花を切っていらっしゃいました。
軽く会釈をして久しぶりの東慶寺です。
紫陽花が終わって萩の花はまだ蕾も見えない、花の季節としては端境期でしょうか。
それでも、
名残のムラサキツユクサ、
小さな釣り鐘の様な可愛い花たちも、迎えてくれました(これもインスタで教えて頂きましたがツリガネニンジンと言うそうです)。
そして、これが今、東慶寺さんが行われている「大地再生」のようです。枯葉や炭? 土壌を変えるためなのでしょうか、
いつもの土とは明らかに違った土があちこちに。
前にも少し書きましたが、東慶寺の大切な古木の梅達が最近、元気がなく実も少なくなっているとのこと。
他のお寺では樹齢500年のものも元気だということを知られ(東慶寺の梅達は100年くらいなのだそうです)、
「大地再生」、土の改良等をされているとか。
コンクリート等がそばにあるのは植物にはあまり良くないとのことです。
自然を弱らせずに人と共存してもらう…、そんなことを目指されているのですね。
「大地再生」、
今後効果が表れ、梅の古木が、四季の花たちが、もっともっと元気になると良いですね。
こちらは梅の木の養生でしょうか、布が幹と枝に巻かれていました。
来年も綺麗な梅の花を咲かせてくれるといいな。
端境期の花模様ではありましたが、
今が一番元気な花たちも。
元気イエローの女郎花は、この前来た時よりももっともっと元気に咲いていました。
門がなくなった本堂にお参りをさせて頂きます。
今までは上がることができなかった本堂ですが、
緊急事態宣言の解除後、参拝を再開されてからは、本堂に上がらせて頂いて、
御本尊の釈迦如来像にお参りさせて頂くことができるようになりました。
誰もいない境内の本堂。
手を合わせ静かにお参りをさせて頂きます。 目を閉じ、最近のことを思い返しながらお祈りする静かな時間。
セミの声、小枝のそよぎ、etc etc …、境内の静かな音たちが聞こえてきます。
爽やかな風。頬に…、こころの中まで急に視界が開けた感じがしました。
本堂で、ご本尊のこんなに近くで、お参りさせて頂けて、とても素敵な時間。
この前訪れた時には一輪だけだった檜扇も、
多くの花はすでに終わって種の「ぬば玉」が丸く膨らんでいました。
檜扇の写真を撮っていたら、ダイミョウセセリがふわり。
可愛い蝶です。
東慶寺さんのインスタにも載っていたので、この子は檜扇が大好きな様子。
朝の早い時間でしたが、売店が開いていたので、
東慶寺さんのオリジナルのお線香を買わせて頂き、お店の外で水分補給をさせて頂きました。
9時過ぎですが、写真を撮っているとかなりの汗です。マスクもしているし、水分補給はこまめにしないと、です。
日差しは強いけれど、木陰に入ると北鎌倉の心地よい風。
風を感じながら、
ラフマニノフ ピアノソナタ第2番 変ロ短調 作品36…、
ギルトブルグの第2楽章…、Non allegro. Lento
リリシズム…、優しさと、静けさと…は、北鎌倉での一時を過ごすのにぴったりでした。
グリモーはどちらかと言うと力強さを感じるラフマニノフ。
アシュケナージの演奏は、思いが込められたロマンチックな演奏。
ギルトブルグはアシュケナージより、もっともっと繊細な感じがして、聴いていると、こころがキュンとしてしまいます。
ピリスではないですが、ピアニシモが、とてもとても素敵です。
ラフマニノフが好きな方は一度聴いていただいても。
リリシズムにあふれていますが、でも、感情に流されてはいない、一音一音が大切な掌中の珠の様に奏でられています。
ラフマニノフを聴きながら、宝蔵前のカノコユリ、
白い桔梗、
ギボウシともファインダー越しに…。
ラフマニノフの2番が付く曲は好きな曲。交響曲もピアノコンチェルトも、
このピアノソナタも ♬
独り占めの境内で、
ギルトブルグのラフマニノフ、音達と静かな静かなその間と…、心地よい風に紡がれて。
紡がれ…
良い時を過ごさせて頂きました。
感染の拡大がおさまりません。
アクセル踏みながらブレーキとか、暖房いれながら冷房とか etc etc…色々ですが、
集約すると、お金は使って欲しいけれど、できれば外に出るな、人と会うな、なのでしょう。
それも分かるし、出かけても色々と注意しなければならないし、
マスクを着けたまま歩くのは本当に暑いし…です。 だから、家に、部屋にこもっていた方が良い?
でも、それだけだと「こころ」は死んでしまうのかもしれない。
この災厄は長引きそうですが、
「こころ」は死なせないようにしないといけない。
そんな風に思った8月の日曜日の、北鎌倉とラフマニノフ。
帰って来て冷たく冷やした白ワインを頂きました。
近くの成城石井さんのイタリアワインの種類は、ほぼ飲んでしまったので、
アマゾンから大人買いではないですが、色々取り混ぜて6本買いました。
そのうちの一本、「デッリ・アッツィオーニ・シャルドネ I.G.T マルケ 2018」。
デッリ・アッツィオーニはマルケ州に14世紀から伝わる老舗ワイナリーなのだそうです。
辛口で、冷たく冷やして夏に頂くには最適なワインだなと b^^
甘み・渋み・酸味のバランスが良く、軽快で飲みやすかったです。くいくい、くいくい。
気が付くと一本開いていました。orz また、飲み過ぎてしまいました。
東慶寺さんのお香。
以前は源氏シリーズを良く頂いていましたが、源氏シリーズは取り扱わなくなったとのこと。
その代わりではないですが、東慶寺さんのオリジナルのお線香です。
お香もパッケージのデザインもすべてオリジナル。
水月と空華の2種類がありましたが、そのうち今回は「空華」を頂いてきました。
甘い香りですが、通り抜けるようなすっきり感も。
ステイホームで、読書や音楽を聴く際に焚かせて頂いています。次は「水月」を頂いてこようかと。
ギルトブルグの2番ソナタはなかったのですが、10の前奏曲 Op.23 があったので。
" 2020/08/02 Kitakamakura Tokeiji & Rachmaninov Piano Nonata No.2 Boris Giltburg "
一番前の車両の一番前のシートからなら、尚更。
そう言えば、子供の頃、
大船の叔父の家に向かう際は、靴を脱ぎ窓の下に両手を揃え、じっと眺めていたなと…。
とおーいむかしの想い出…です。
横浜のビルの街並みから、ようやく梅雨が明けた青空と白い雲、夏の濃い緑へと変わっていく景色を眺めていると、
ここのところずっと続いていた、こころが軋むような通奏低音も、気づけば聞こえなくなっていました。
梅雨が明けたら、もう一度行ってみようと決めていた北鎌倉東慶寺へと向かう横須賀線からの景色。
ネット配信のコンサートを視聴したことをきっかけに、覗くようになったインスタグラムですが、
東慶寺さんもインスタをやられていて、その日毎の東慶寺の様子を知ることができます。
檜扇の最初の花が咲いたこと、毎年見ていたのに、名前を知らなかった花は水無月ということ、
境内にある小さな石仏は二十三夜講に由来すること etc etc …を教えて頂くと、
心の中は「行きたい靄」が蔓延状態に。
コロナ禍、外出は躊躇する気持ちもありましたが、8月2日の日曜日、
開門の時間に合わせて家を出ました。
デバッグには、amazon から届いた村上春樹さんの久しぶりの短編集「一人称単数」、
いつもの相棒たち、E-M1 とE-M1Mr2 。
Walkman には、今気に入っている ボリス・ギルトトブルグ のラフマニノフのピアノソナタ第2番。
今まで、グリモーやアシュケナージをよく聴いていましたが、ギルトブルグの演奏も素敵です。
北鎌倉の駅を降り立ち、東慶寺さんの山門前に着くと、
お寺の方でしょうか、花を切っていらっしゃいました。
軽く会釈をして久しぶりの東慶寺です。
紫陽花が終わって萩の花はまだ蕾も見えない、花の季節としては端境期でしょうか。
それでも、
名残のムラサキツユクサ、
小さな釣り鐘の様な可愛い花たちも、迎えてくれました(これもインスタで教えて頂きましたがツリガネニンジンと言うそうです)。
そして、これが今、東慶寺さんが行われている「大地再生」のようです。枯葉や炭? 土壌を変えるためなのでしょうか、
いつもの土とは明らかに違った土があちこちに。
前にも少し書きましたが、東慶寺の大切な古木の梅達が最近、元気がなく実も少なくなっているとのこと。
他のお寺では樹齢500年のものも元気だということを知られ(東慶寺の梅達は100年くらいなのだそうです)、
「大地再生」、土の改良等をされているとか。
コンクリート等がそばにあるのは植物にはあまり良くないとのことです。
自然を弱らせずに人と共存してもらう…、そんなことを目指されているのですね。
「大地再生」、
今後効果が表れ、梅の古木が、四季の花たちが、もっともっと元気になると良いですね。
こちらは梅の木の養生でしょうか、布が幹と枝に巻かれていました。
来年も綺麗な梅の花を咲かせてくれるといいな。
端境期の花模様ではありましたが、
今が一番元気な花たちも。
元気イエローの女郎花は、この前来た時よりももっともっと元気に咲いていました。
門がなくなった本堂にお参りをさせて頂きます。
今までは上がることができなかった本堂ですが、
緊急事態宣言の解除後、参拝を再開されてからは、本堂に上がらせて頂いて、
御本尊の釈迦如来像にお参りさせて頂くことができるようになりました。
誰もいない境内の本堂。
手を合わせ静かにお参りをさせて頂きます。 目を閉じ、最近のことを思い返しながらお祈りする静かな時間。
セミの声、小枝のそよぎ、etc etc …、境内の静かな音たちが聞こえてきます。
爽やかな風。頬に…、こころの中まで急に視界が開けた感じがしました。
本堂で、ご本尊のこんなに近くで、お参りさせて頂けて、とても素敵な時間。
この前訪れた時には一輪だけだった檜扇も、
多くの花はすでに終わって種の「ぬば玉」が丸く膨らんでいました。
檜扇の写真を撮っていたら、ダイミョウセセリがふわり。
可愛い蝶です。
東慶寺さんのインスタにも載っていたので、この子は檜扇が大好きな様子。
朝の早い時間でしたが、売店が開いていたので、
東慶寺さんのオリジナルのお線香を買わせて頂き、お店の外で水分補給をさせて頂きました。
9時過ぎですが、写真を撮っているとかなりの汗です。マスクもしているし、水分補給はこまめにしないと、です。
日差しは強いけれど、木陰に入ると北鎌倉の心地よい風。
風を感じながら、
ラフマニノフ ピアノソナタ第2番 変ロ短調 作品36…、
ギルトブルグの第2楽章…、Non allegro. Lento
リリシズム…、優しさと、静けさと…は、北鎌倉での一時を過ごすのにぴったりでした。
グリモーはどちらかと言うと力強さを感じるラフマニノフ。
アシュケナージの演奏は、思いが込められたロマンチックな演奏。
ギルトブルグはアシュケナージより、もっともっと繊細な感じがして、聴いていると、こころがキュンとしてしまいます。
ピリスではないですが、ピアニシモが、とてもとても素敵です。
ラフマニノフが好きな方は一度聴いていただいても。
リリシズムにあふれていますが、でも、感情に流されてはいない、一音一音が大切な掌中の珠の様に奏でられています。
ラフマニノフを聴きながら、宝蔵前のカノコユリ、
白い桔梗、
ギボウシともファインダー越しに…。
ラフマニノフの2番が付く曲は好きな曲。交響曲もピアノコンチェルトも、
このピアノソナタも ♬
独り占めの境内で、
ギルトブルグのラフマニノフ、音達と静かな静かなその間と…、心地よい風に紡がれて。
紡がれ…
良い時を過ごさせて頂きました。
感染の拡大がおさまりません。
アクセル踏みながらブレーキとか、暖房いれながら冷房とか etc etc…色々ですが、
集約すると、お金は使って欲しいけれど、できれば外に出るな、人と会うな、なのでしょう。
それも分かるし、出かけても色々と注意しなければならないし、
マスクを着けたまま歩くのは本当に暑いし…です。 だから、家に、部屋にこもっていた方が良い?
でも、それだけだと「こころ」は死んでしまうのかもしれない。
この災厄は長引きそうですが、
「こころ」は死なせないようにしないといけない。
そんな風に思った8月の日曜日の、北鎌倉とラフマニノフ。
帰って来て冷たく冷やした白ワインを頂きました。
近くの成城石井さんのイタリアワインの種類は、ほぼ飲んでしまったので、
アマゾンから大人買いではないですが、色々取り混ぜて6本買いました。
そのうちの一本、「デッリ・アッツィオーニ・シャルドネ I.G.T マルケ 2018」。
デッリ・アッツィオーニはマルケ州に14世紀から伝わる老舗ワイナリーなのだそうです。
辛口で、冷たく冷やして夏に頂くには最適なワインだなと b^^
甘み・渋み・酸味のバランスが良く、軽快で飲みやすかったです。くいくい、くいくい。
気が付くと一本開いていました。orz また、飲み過ぎてしまいました。
東慶寺さんのお香。
以前は源氏シリーズを良く頂いていましたが、源氏シリーズは取り扱わなくなったとのこと。
その代わりではないですが、東慶寺さんのオリジナルのお線香です。
お香もパッケージのデザインもすべてオリジナル。
水月と空華の2種類がありましたが、そのうち今回は「空華」を頂いてきました。
甘い香りですが、通り抜けるようなすっきり感も。
ステイホームで、読書や音楽を聴く際に焚かせて頂いています。次は「水月」を頂いてこようかと。
ギルトブルグの2番ソナタはなかったのですが、10の前奏曲 Op.23 があったので。
" 2020/08/02 Kitakamakura Tokeiji & Rachmaninov Piano Nonata No.2 Boris Giltburg "