西加奈子「サラバ」 & Nikita Magaloff Chopin :20150405 [読んだ本]
久しぶりに土日の二日の休みをどこにも出かけずに、
正確には、駅前の店までビールとワインと、それから本を買いには出かけたので、電車には乗らずということになりますが、
過ごしました。
天気が悪いせいもありましたが、CD もかなりたまっているし、読みたい本もありました。
写真も撮りに出かけず、展覧会にもコンサートにもどこにも出かけない2連休はいつ以来だろう、などと考えつつ、
先ずは部屋の片づけ。
Amazon やら、ヨドバシやら、
ネットで買ったものの段ボール箱を積み上げておいたから、
それと、CD と本の山をとにかく片付けます。
段ボール箱のテープをはがして畳んでひもで結わえて、
本は本箱に入るだけ入れて、後は部屋の隅っこにそのうちに実行するであろう大掃除(いらないものはブックオフに持っていったりします)までの間積んでおきます。
ふーっ、狭い部屋に良くこんなに溜めこんでおいたものだ。 ^^;
比較的ですが、床が、フローリングが見えたところで、 ほっとして、 コーヒー豆をコリコリコリコリ。
良い香りを楽しみながらコーヒーを淹れて準備完了。
CD プレイヤーにはニキータ・マガロフ ( Nikita Magaloff ) のショパン全集から10枚目のCDポロネーズを選びました。
このCD 13枚組も以前に買っておいて1枚か2枚くらいしか聞いていなかったもの。こういう時でないとゆっくり聞けません。
ポロネーズからエチュード、ノクターン etc etc ・・・。
コーヒーからビール、そしてワイン。 ^^;
ニキータ・マガロフ、
派手さはないし、聞き流してしまうとそれで終わってしまうのだと思うのですが、こうやってゆっくり聴くと、素敵なピアニスト。
テクニックとか技巧とか、おもしろく演奏するとかそういうことを全然考えていなくて、衒いもなく落ち着いていて、
何年も寝かした古い酒の様に味わい深く体の奥まで浸み込んできました。
美味しいコーヒーが音によって余計に美味しくなってしまうような演奏です。
本も買うだけ買って、また読みかけで置いてあるものが何冊かありました。
この日は読みかけの本、西加奈子のサラバ上の続きから読み始めました。
直木賞受賞作であり、本屋さん大賞の有力な候補作でもあるとのことで興味があり買いました。
途中まで読んではいたのですが、主人公の歩(圷家の長男、上に姉がいます)の幼少時代からその生い立ちがずっと続いていって、
小説の始まりはイラン駐在の父の仕事の影響でイランの地から始まったり、姉の貴子の奇妙な行動(食事をほとんど取らなかったり部屋に閉じこもって巻貝の絵を一面に画いたり)が綴られたりしていましたが、
これがどうして書かれているのか、何のために語られているのか、それが良くわからず、話がどこに向かっているのか分からないまま、途中で息切れして放っておいてしまったもの。
本の半分位のところから読み始めましたが、ニキータ・マガロフのショパンと同じく、ぼく自体がその気になっていないと、いくら活字を目で追っていってもただ追っているだけとなってしまうようです。
心の引き出しを開け余裕をもってサラバを読み始めたら、なんと面白いこと。時間を忘れて読み進めてしまいました。
あっという間に上巻を読み終え、駅前の本屋へ下巻を買いに行くことに。
上巻の語りのスピードに比べて下巻は早くなった感じがしました。
もちろん歩の成長に合わせて語られるので、幼児や小学生の時代よりも中学、高校、大学、そしてフリーライターで社会に出ると親友のこと恋人のことをはじめ、出来事やイベント的なものが多く大きくなっていくのでそう感じることもあるのだとは思いますが、
この本の主題が、今まで語られていたものが、なぜ語っているのか分からなかったもの達が一つに収斂されていきました。
こうなると、一気です、気が付いたら外が暗くなっていた。
マガロフのショパンもプレリュードに。
プレリュードの4曲目、アンニュイな感じの曲ですが、マガロフいいな。思わず聞き入ってしまいました。
この曲にも好きなビリス、アルゲリッチ、ボレット等の素敵な演奏がありますが、この日以来、プレリュードの4番はマガロフが一番です。
なんてこころの奥に優しく浸み込んでくる演奏なのでしょう。
マガロフも、以前聴いたときは面白みがないと全部は聴かずにほったらかしにしていたもの。
でも、この日は全然違って聞けました。
受け側として条件が整っていないと、本も音楽も本来のものを受け取ることはできないようです。
体調が悪かったり、公的にも私的にもバタバタしていたし、ゆっくりとは時間は流れていなかったな・・・。
たまにはどこにも出かけない2連休があってもよいかなと思いました。
西加奈子「サラバ」、少し上巻は長い気もしましたが、時間的に語っていくとこういう形になるのでしょう。
下巻は本当に面白かった。
問題児であった姉の貴子が語ります。
貴子は紆余曲折がありましたが、チベットでパートナーを見つけ素敵な女性となって歩の前に現れます。
「歩、あなたはあなたの芯を見つけなくてはならないの。あなたはずっとそれを避けていたの。いやなものは避けて見ないで過ごして来たの。あなたの信じるもの、あなただけが信じるもの、それを見つけなさい。」
上巻を読んでいて姉の貴子はどうして奇行を行うのだろう、歩は受け身ばかりなのだろうと思いましたが、それもこのような意味の言葉でわかりました。
西加奈子さんが書きたかったこと。
親友たちからの旅立ち(3人の付き合いでしたが男性と女性の親友は付き合い歩はひとりになります)、別れた恋人に利用され、また別の恋人には裏切られる・・・、
その中で初めは反発していた姉の言葉が大切なものになります。
人は倒れた中に何かを見つける、見つけようとする。
自らが主体となって歩むとき進むとき、信じるものに少しだけ近づける。 きっとそういうものなのだと思います。
歩は小説を書きはじめます。 芯を、信じるものを見つけるために。
本ってやはりちゃんと読まないとだめだな。音楽もそうだな・・・。
たまにはどこにも出かけずに部屋にこもってみるのも、
こころの中の引き出しの風干しには必要なのではないかと思いました。
この一年は新しい素晴らしい作家との出会いが多くありました。しかも全部女性です。
日本は女性でもっているのかもしれない。 ^^;
“ 2015/04/05 Nishi Kanako Saraba & Nikita Magaloff Chopin ”
正確には、駅前の店までビールとワインと、それから本を買いには出かけたので、電車には乗らずということになりますが、
過ごしました。
天気が悪いせいもありましたが、CD もかなりたまっているし、読みたい本もありました。
写真も撮りに出かけず、展覧会にもコンサートにもどこにも出かけない2連休はいつ以来だろう、などと考えつつ、
先ずは部屋の片づけ。
Amazon やら、ヨドバシやら、
ネットで買ったものの段ボール箱を積み上げておいたから、
それと、CD と本の山をとにかく片付けます。
段ボール箱のテープをはがして畳んでひもで結わえて、
本は本箱に入るだけ入れて、後は部屋の隅っこにそのうちに実行するであろう大掃除(いらないものはブックオフに持っていったりします)までの間積んでおきます。
ふーっ、狭い部屋に良くこんなに溜めこんでおいたものだ。 ^^;
比較的ですが、床が、フローリングが見えたところで、 ほっとして、 コーヒー豆をコリコリコリコリ。
良い香りを楽しみながらコーヒーを淹れて準備完了。
CD プレイヤーにはニキータ・マガロフ ( Nikita Magaloff ) のショパン全集から10枚目のCDポロネーズを選びました。
このCD 13枚組も以前に買っておいて1枚か2枚くらいしか聞いていなかったもの。こういう時でないとゆっくり聞けません。
ポロネーズからエチュード、ノクターン etc etc ・・・。
コーヒーからビール、そしてワイン。 ^^;
ニキータ・マガロフ、
派手さはないし、聞き流してしまうとそれで終わってしまうのだと思うのですが、こうやってゆっくり聴くと、素敵なピアニスト。
テクニックとか技巧とか、おもしろく演奏するとかそういうことを全然考えていなくて、衒いもなく落ち着いていて、
何年も寝かした古い酒の様に味わい深く体の奥まで浸み込んできました。
美味しいコーヒーが音によって余計に美味しくなってしまうような演奏です。
本も買うだけ買って、また読みかけで置いてあるものが何冊かありました。
この日は読みかけの本、西加奈子のサラバ上の続きから読み始めました。
直木賞受賞作であり、本屋さん大賞の有力な候補作でもあるとのことで興味があり買いました。
途中まで読んではいたのですが、主人公の歩(圷家の長男、上に姉がいます)の幼少時代からその生い立ちがずっと続いていって、
小説の始まりはイラン駐在の父の仕事の影響でイランの地から始まったり、姉の貴子の奇妙な行動(食事をほとんど取らなかったり部屋に閉じこもって巻貝の絵を一面に画いたり)が綴られたりしていましたが、
これがどうして書かれているのか、何のために語られているのか、それが良くわからず、話がどこに向かっているのか分からないまま、途中で息切れして放っておいてしまったもの。
本の半分位のところから読み始めましたが、ニキータ・マガロフのショパンと同じく、ぼく自体がその気になっていないと、いくら活字を目で追っていってもただ追っているだけとなってしまうようです。
心の引き出しを開け余裕をもってサラバを読み始めたら、なんと面白いこと。時間を忘れて読み進めてしまいました。
あっという間に上巻を読み終え、駅前の本屋へ下巻を買いに行くことに。
上巻の語りのスピードに比べて下巻は早くなった感じがしました。
もちろん歩の成長に合わせて語られるので、幼児や小学生の時代よりも中学、高校、大学、そしてフリーライターで社会に出ると親友のこと恋人のことをはじめ、出来事やイベント的なものが多く大きくなっていくのでそう感じることもあるのだとは思いますが、
この本の主題が、今まで語られていたものが、なぜ語っているのか分からなかったもの達が一つに収斂されていきました。
こうなると、一気です、気が付いたら外が暗くなっていた。
マガロフのショパンもプレリュードに。
プレリュードの4曲目、アンニュイな感じの曲ですが、マガロフいいな。思わず聞き入ってしまいました。
この曲にも好きなビリス、アルゲリッチ、ボレット等の素敵な演奏がありますが、この日以来、プレリュードの4番はマガロフが一番です。
なんてこころの奥に優しく浸み込んでくる演奏なのでしょう。
マガロフも、以前聴いたときは面白みがないと全部は聴かずにほったらかしにしていたもの。
でも、この日は全然違って聞けました。
受け側として条件が整っていないと、本も音楽も本来のものを受け取ることはできないようです。
体調が悪かったり、公的にも私的にもバタバタしていたし、ゆっくりとは時間は流れていなかったな・・・。
たまにはどこにも出かけない2連休があってもよいかなと思いました。
西加奈子「サラバ」、少し上巻は長い気もしましたが、時間的に語っていくとこういう形になるのでしょう。
下巻は本当に面白かった。
問題児であった姉の貴子が語ります。
貴子は紆余曲折がありましたが、チベットでパートナーを見つけ素敵な女性となって歩の前に現れます。
「歩、あなたはあなたの芯を見つけなくてはならないの。あなたはずっとそれを避けていたの。いやなものは避けて見ないで過ごして来たの。あなたの信じるもの、あなただけが信じるもの、それを見つけなさい。」
上巻を読んでいて姉の貴子はどうして奇行を行うのだろう、歩は受け身ばかりなのだろうと思いましたが、それもこのような意味の言葉でわかりました。
西加奈子さんが書きたかったこと。
親友たちからの旅立ち(3人の付き合いでしたが男性と女性の親友は付き合い歩はひとりになります)、別れた恋人に利用され、また別の恋人には裏切られる・・・、
その中で初めは反発していた姉の言葉が大切なものになります。
人は倒れた中に何かを見つける、見つけようとする。
自らが主体となって歩むとき進むとき、信じるものに少しだけ近づける。 きっとそういうものなのだと思います。
歩は小説を書きはじめます。 芯を、信じるものを見つけるために。
本ってやはりちゃんと読まないとだめだな。音楽もそうだな・・・。
たまにはどこにも出かけずに部屋にこもってみるのも、
こころの中の引き出しの風干しには必要なのではないかと思いました。
この一年は新しい素晴らしい作家との出会いが多くありました。しかも全部女性です。
日本は女性でもっているのかもしれない。 ^^;
“ 2015/04/05 Nishi Kanako Saraba & Nikita Magaloff Chopin ”
ビブリア古書堂の事件手帳6&ジェファーソンの密約&ペンギン・ハイウェイ:20150117 [読んだ本]
「海辺のカフカ」のオマージュなのでしょうか?
読み終えて印象に残った言葉は、おっぱいとおねえさん? ? ? 笑
年末年始の休みが9日間もあったので、本を少し読もうと何冊か仕入れておきました。
但し、毎年同じなのですが、思ったほど時間は潤沢ではありません。あれもやりたい、これもやりたい。
酒も飲みたいし、そばも食べたい、第9も聴かなくてはならないし、昼寝もしたい。掃除もしなきゃならないし、挨拶にも、風呂にもゆっくり入りたい?? etc etc・・・。
結局読めたのは3冊だけ。
ビブリア古書堂≪6≫、シグマ・フォースシリーズ:ジェファーソンの密約≪上≫、そしてペンギン・ハイウェイ。
ビブリア古書堂≪6≫、
いよいよ物語の佳境を迎えています。
今回も第一巻に続いて太宰治の古書に関する謎解きでしたが、長く楽しませてもらった栞子さんと大輔君のコンビの古書に纏わる謎解きも、次かその次で完結するとのこと。
今回の≪6≫でかなり人間関係が、しかも祖父母の代にまで遡っての関係が局地的にごちゃごちゃとしてきて、少し風通しが悪くなったような気がしましたが、まあ、いつもの通りの面白さ。本好きにはたまらないシリーズです。
初々しくてちょっとじれったい栞子さんと大輔くんの恋の行方も、気になるところ。
ジェファーソンの密約は、シグマ・フォースシリーズの最新作で、このシリーズはずっと読んでいて第6作目。
アメリカ建国の頃まで遡るアメリカ先住民の遺産? 古代ユダヤの一部族のテクノロジー? ナノシステム? ナノロボット? 大災害、火山の爆発、地球崩壊?
とにかく、最新科学と古代の歴史とアメリカ建国に遡る謎と、いろいろなものがない混ぜになって話しが進んでいきます。
今、下巻を読んでいるところですが、シリーズの中で一番面白いかもしれません
このシリーズ、映画化されないかな?
映像でシグマ・フォースシリーズの、歴史とミステリーとアクションの世界を見てみたいです。
謎の女スパイ? セイチャンの姿も映像で見てみたい。 笑
そして、おっぱいとお姉さん?
森見 登美彦さんのペンギン・ハイウエイ。2010年の日本SF大賞受賞作だったのだそうです。
森見 登美彦さんの作品は、奇妙な京都でのお話「夜は短し歩けよ乙女」を読んだことがあって、この本は金沢に行った際に駅の近くの金沢フォーラスの未来屋書店で見つけて買ってきたもの。
出張の際等で出かけたとき、その土地の本屋さんに行ってみるのも楽しみの一つで、必ず一冊本を買ってきます。
文庫本に付けてくれるカバーも秘かに? 集めています。
「海辺のカフェ」、少年、謎のお姉さん、突如降ってくる? ペンギン等、作者はやはり村上春樹の「海辺のカフカ」を意識して作品を書いていると思います。
小学4年生の少年、色んなことを知りたくてノートに自分の調べたことの結果をつづる研究熱心なアオヤマ君。
彼が通う歯科医院で働くお姉さんのおっぱいのことも不思議でたまらないのですが、彼の最大の研究の対象は突如降ったように現れたペンギン、空き地のかなり大きな球形の物体の海、そしてペンギン達を食べてしまうジャバウォック。
研究するうちに、お姉さんがペンギンをコーラの空き缶等から作り出すこと、それだけではなくて、空き地の謎の物体である海とも関係があることが分かってきます。
京都を舞台にしていた「夜は短し歩けよ乙女」でもそうでしたが、不思議な現象を飄々と独特の表現の仕方、雰囲気で綴っていく文章。 奇妙なストーリー、最初は違和感がありましたが、読み進めるうちにどんどん引き込まれていきました。
「父さん、ぼくはお姉さんが大変好きだったんだね」とぼくは言った。
「知っていたとも」と父さんは言った。 ペンギン・ハイウェイ episode4 P381
不思議なストーリーと、少年の永遠の憧れだと思うのですが、母親ではなく同級生でもなくて、お姉さんとおっぱい。
いつの日か成長した時に、彼はきっと研究を推し進めて、お姉さんに会いに行くのだと思います・・・。
何となく懐かしくもあり? 感動?
読書後は味わったことのない乾いた感じの?不思議な感動が余韻が、通奏低音のようにしばらく続いていました。
この本、女性だとどんな風に感じるのだろう?
年末年始の本たちです。
そのあとは、思い出のとき修理します≪3≫、原田マハさんのジヴェルニーの食卓等を読んで、
それと井上太郎さんのモーツアルトのいる部屋を読み返しました。
今年は昔聴いていた曲を良く聴いています。
ブルーノ・ワルターのモーツァルト、オーマンディとフィラデルフィア、ルービンシュタインのチャイコフスキーのピアノコンチェルト etc etc ・・・。
昔の本を読み返すのも、そろそろ良い年になってきたみたいです。 忘れていたことを思い出したり、新しい発見があったり。
なかなか時間がなくて読めない本ですが、今年も色んな本にめぐり合えると良いな。
ようやく風邪も一段落です。ビールも美味しくなりました 笑
このお休みは色々とやりたいことがあります。 とりあえずゴールドブレンドを頂いて、これから70Dを連れて散歩に行ってきます。
" 2015/01/17 Penguin Highway etc"
読み終えて印象に残った言葉は、おっぱいとおねえさん? ? ? 笑
年末年始の休みが9日間もあったので、本を少し読もうと何冊か仕入れておきました。
但し、毎年同じなのですが、思ったほど時間は潤沢ではありません。あれもやりたい、これもやりたい。
酒も飲みたいし、そばも食べたい、第9も聴かなくてはならないし、昼寝もしたい。掃除もしなきゃならないし、挨拶にも、風呂にもゆっくり入りたい?? etc etc・・・。
結局読めたのは3冊だけ。
ビブリア古書堂≪6≫、シグマ・フォースシリーズ:ジェファーソンの密約≪上≫、そしてペンギン・ハイウェイ。
ビブリア古書堂≪6≫、
いよいよ物語の佳境を迎えています。
今回も第一巻に続いて太宰治の古書に関する謎解きでしたが、長く楽しませてもらった栞子さんと大輔君のコンビの古書に纏わる謎解きも、次かその次で完結するとのこと。
今回の≪6≫でかなり人間関係が、しかも祖父母の代にまで遡っての関係が局地的にごちゃごちゃとしてきて、少し風通しが悪くなったような気がしましたが、まあ、いつもの通りの面白さ。本好きにはたまらないシリーズです。
初々しくてちょっとじれったい栞子さんと大輔くんの恋の行方も、気になるところ。
ジェファーソンの密約は、シグマ・フォースシリーズの最新作で、このシリーズはずっと読んでいて第6作目。
アメリカ建国の頃まで遡るアメリカ先住民の遺産? 古代ユダヤの一部族のテクノロジー? ナノシステム? ナノロボット? 大災害、火山の爆発、地球崩壊?
とにかく、最新科学と古代の歴史とアメリカ建国に遡る謎と、いろいろなものがない混ぜになって話しが進んでいきます。
今、下巻を読んでいるところですが、シリーズの中で一番面白いかもしれません
このシリーズ、映画化されないかな?
映像でシグマ・フォースシリーズの、歴史とミステリーとアクションの世界を見てみたいです。
謎の女スパイ? セイチャンの姿も映像で見てみたい。 笑
そして、おっぱいとお姉さん?
森見 登美彦さんのペンギン・ハイウエイ。2010年の日本SF大賞受賞作だったのだそうです。
森見 登美彦さんの作品は、奇妙な京都でのお話「夜は短し歩けよ乙女」を読んだことがあって、この本は金沢に行った際に駅の近くの金沢フォーラスの未来屋書店で見つけて買ってきたもの。
出張の際等で出かけたとき、その土地の本屋さんに行ってみるのも楽しみの一つで、必ず一冊本を買ってきます。
文庫本に付けてくれるカバーも秘かに? 集めています。
「海辺のカフェ」、少年、謎のお姉さん、突如降ってくる? ペンギン等、作者はやはり村上春樹の「海辺のカフカ」を意識して作品を書いていると思います。
小学4年生の少年、色んなことを知りたくてノートに自分の調べたことの結果をつづる研究熱心なアオヤマ君。
彼が通う歯科医院で働くお姉さんのおっぱいのことも不思議でたまらないのですが、彼の最大の研究の対象は突如降ったように現れたペンギン、空き地のかなり大きな球形の物体の海、そしてペンギン達を食べてしまうジャバウォック。
研究するうちに、お姉さんがペンギンをコーラの空き缶等から作り出すこと、それだけではなくて、空き地の謎の物体である海とも関係があることが分かってきます。
京都を舞台にしていた「夜は短し歩けよ乙女」でもそうでしたが、不思議な現象を飄々と独特の表現の仕方、雰囲気で綴っていく文章。 奇妙なストーリー、最初は違和感がありましたが、読み進めるうちにどんどん引き込まれていきました。
「父さん、ぼくはお姉さんが大変好きだったんだね」とぼくは言った。
「知っていたとも」と父さんは言った。 ペンギン・ハイウェイ episode4 P381
不思議なストーリーと、少年の永遠の憧れだと思うのですが、母親ではなく同級生でもなくて、お姉さんとおっぱい。
いつの日か成長した時に、彼はきっと研究を推し進めて、お姉さんに会いに行くのだと思います・・・。
何となく懐かしくもあり? 感動?
読書後は味わったことのない乾いた感じの?不思議な感動が余韻が、通奏低音のようにしばらく続いていました。
この本、女性だとどんな風に感じるのだろう?
年末年始の本たちです。
そのあとは、思い出のとき修理します≪3≫、原田マハさんのジヴェルニーの食卓等を読んで、
それと井上太郎さんのモーツアルトのいる部屋を読み返しました。
今年は昔聴いていた曲を良く聴いています。
ブルーノ・ワルターのモーツァルト、オーマンディとフィラデルフィア、ルービンシュタインのチャイコフスキーのピアノコンチェルト etc etc ・・・。
昔の本を読み返すのも、そろそろ良い年になってきたみたいです。 忘れていたことを思い出したり、新しい発見があったり。
なかなか時間がなくて読めない本ですが、今年も色んな本にめぐり合えると良いな。
ようやく風邪も一段落です。ビールも美味しくなりました 笑
このお休みは色々とやりたいことがあります。 とりあえずゴールドブレンドを頂いて、これから70Dを連れて散歩に行ってきます。
" 2015/01/17 Penguin Highway etc"
原田マハ_風のマジム Magiimu Island Dreamer:20141122 [読んだ本]
あ-
・・・・・・風だ。 P283。
感動して、
そして、
美味ーい。
グラスに注ぐとスミレの甘い香り、
サトウキビの、風の、 酒。
アルコール40%と普段はあまり飲まない強い酒ですが、喉と舌と、香りと、五感で楽しみます。
COR COR (CORAL CORONA :珊瑚の冠) COR COR AGRICOLE
AGRICOLE ラムは、
サトウキビを搾った「サトウキビ汁」を発酵させて造るラムで(別にアンデュストリエルという種類のものもあってこちらはザラメを作る時の副産物を発行させて作るもの)、混じりけのないサトウキビの一番搾り、ピュアな酒。
AGRICOLE ラムを製造しているところは非常に少く、
現在造っているのは、カリブ海のマルティニーク島、インド洋のレユニオン島に代表されるフランス海外県、そして太平洋のこの南大東島、というとても貴重なもの。
COR COR は南大東島の(株)グレイスラムさんのラム酒です。
こんなおいしいお酒に出会えたのは、原田マハさんの「風のマジム」のおかげ。
「楽園のカンヴァス」を読んで、原田さんにはまってから5冊を一気に読みました。今、Amazon に「ジヴェルニーの食卓」と「キネマの神様」を頼んであります。
楽園のカンヴァスの後に読んだ作品はどれも良かったですが、風のマジムもとても面白かった。
通信会社の派遣社員として働く伊波まじむ、28歳独身OL。
沖縄那覇で豆腐店を営むおばあとおかあとの3人暮らし。
特に夢もなく事務の仕事をこなす毎日でしたが、社内ベンチャー募集の告示に、故郷沖縄の特産品であるサトウキビを使ったラム酒を作ることを提案します。
起業のことも酒税法も何の知識もないまじむでしたが、、南大東島の方達、地元の杜氏さん、そして何よりも大好きなおばあの支えがあって、風のマジム Magiimu Island Dreamer 夢の酒造りに一生懸命に取り組んでいきます。
まっすくなまじむ、それを支える周りの人たちの暖かさ(原田さんの作品には絶対の悪っていない)。
ここでこうなるのかな? と思いながらも、ついつい、うるっ。
そして、この作品は全くのフィクションではないのを、文庫本の後書きで知りました。
(株)グレイスラム社長、金城裕子さんという、伊波まじむのモデルとなった方がいるとのこと。
そしてそして、「風のラム酒」が実在することも。
2004年に原田さんがカルチャーライターとして活動していた時、金城さんに出会って南大東島のラム酒のことを知ったそうです。小説のように、金城裕子さんか電力会社のベンチャー企画に応募し起業して、このCOR COR を作ったのだそうです。
すぐにAmazon でプチッ !!
届いたCOR COR を頂きながら、風のマジムの余韻・・・。
そろそろ、一本空いてしまいます。
「ジヴェルニーの食卓」を読み始める前に頼んでおかないと。
3連休の最終日です。木曜日、金曜日と出張してきました。
その後、湯河原に一泊で出かけてきたので(でっかいギャーギャー鳥に出会いました ? )、
今日はゆっくりしようと思っています。
でも、天気が良くなったら連れて行けと、新しい相棒が右側からじっと・・・。 紅葉も気になるところ。どうしようか? 笑
" 2014/11/24 Magiimu Island Dreamer & COR COR "
・・・・・・風だ。 P283。
感動して、
そして、
美味ーい。
グラスに注ぐとスミレの甘い香り、
サトウキビの、風の、 酒。
アルコール40%と普段はあまり飲まない強い酒ですが、喉と舌と、香りと、五感で楽しみます。
COR COR (CORAL CORONA :珊瑚の冠) COR COR AGRICOLE
AGRICOLE ラムは、
サトウキビを搾った「サトウキビ汁」を発酵させて造るラムで(別にアンデュストリエルという種類のものもあってこちらはザラメを作る時の副産物を発行させて作るもの)、混じりけのないサトウキビの一番搾り、ピュアな酒。
AGRICOLE ラムを製造しているところは非常に少く、
現在造っているのは、カリブ海のマルティニーク島、インド洋のレユニオン島に代表されるフランス海外県、そして太平洋のこの南大東島、というとても貴重なもの。
COR COR は南大東島の(株)グレイスラムさんのラム酒です。
こんなおいしいお酒に出会えたのは、原田マハさんの「風のマジム」のおかげ。
「楽園のカンヴァス」を読んで、原田さんにはまってから5冊を一気に読みました。今、Amazon に「ジヴェルニーの食卓」と「キネマの神様」を頼んであります。
楽園のカンヴァスの後に読んだ作品はどれも良かったですが、風のマジムもとても面白かった。
通信会社の派遣社員として働く伊波まじむ、28歳独身OL。
沖縄那覇で豆腐店を営むおばあとおかあとの3人暮らし。
特に夢もなく事務の仕事をこなす毎日でしたが、社内ベンチャー募集の告示に、故郷沖縄の特産品であるサトウキビを使ったラム酒を作ることを提案します。
起業のことも酒税法も何の知識もないまじむでしたが、、南大東島の方達、地元の杜氏さん、そして何よりも大好きなおばあの支えがあって、風のマジム Magiimu Island Dreamer 夢の酒造りに一生懸命に取り組んでいきます。
まっすくなまじむ、それを支える周りの人たちの暖かさ(原田さんの作品には絶対の悪っていない)。
ここでこうなるのかな? と思いながらも、ついつい、うるっ。
そして、この作品は全くのフィクションではないのを、文庫本の後書きで知りました。
(株)グレイスラム社長、金城裕子さんという、伊波まじむのモデルとなった方がいるとのこと。
そしてそして、「風のラム酒」が実在することも。
2004年に原田さんがカルチャーライターとして活動していた時、金城さんに出会って南大東島のラム酒のことを知ったそうです。小説のように、金城裕子さんか電力会社のベンチャー企画に応募し起業して、このCOR COR を作ったのだそうです。
すぐにAmazon でプチッ !!
届いたCOR COR を頂きながら、風のマジムの余韻・・・。
そろそろ、一本空いてしまいます。
「ジヴェルニーの食卓」を読み始める前に頼んでおかないと。
3連休の最終日です。木曜日、金曜日と出張してきました。
その後、湯河原に一泊で出かけてきたので(でっかいギャーギャー鳥に出会いました ? )、
今日はゆっくりしようと思っています。
でも、天気が良くなったら連れて行けと、新しい相棒が右側からじっと・・・。 紅葉も気になるところ。どうしようか? 笑
" 2014/11/24 Magiimu Island Dreamer & COR COR "
楽園のカンヴァス&横浜みなとみらいの秋の影:20140921 [読んだ本]
3連休の最終日。
二日間、なんとかもっていた天気も台風19号の接近と共に、朝起きてみればどんよりとしたライトグレー。
いつ降り始めてもおかしくない横浜の空です。
Tシャツだと部屋の中でもちょっと寒い。
本当はカメラを持って出かけたいところですが、きっと途中で雨が降るだろうなと、腰砕けです。
でも、それならそれで、楽しみ方は無数 笑
たまっていた散歩の写真の整理とか、
読んだ本の本棚への収納とか ( もう場所がなくなってきた )
ビールの空き缶の片付けとか・・・etc etc・・・。 なんだか雨の日は片付け日のようですが・・・。 ^^;
それに、
たまっていた本を一気に 読めたりするから、雨の日は雨の日で良いです。
コリコリの良い香り。
e-g-gさんに刺激を受けて、KV622 クラリネットコンチェルト KV581クラリネット5重奏。
KV551 ジュピター からKV618 アヴェ・ヴェルム・コルブス ♪ Mozart コンサート。 Mozart はやっぱり良いな。
コリコリしたコーヒーを頂きながら、本の話。
読書の秋ですから 笑
久しぶりに、電車に乗りながら鼻の奥がツーーンッと、目の奥の方がうるうると・・・そんな本に2冊も出会ってしまいました。
いけないいけない、電車の中です。
良い年して文庫本読みながら涙なんか、ばかみたいで、かっこ悪い。
思わず栞もはさまず、本をとじて鞄に突っ込みました。
一冊は、川村元気の「世界から猫が消えたなら 」。
2013年度の本屋さん大賞にノミネートされただけのことはあります。 これは機会があればまた書きたいと思います。
そして、もう一冊は、原田マハ「楽園のカンヴァス」。
詳しくはないけれど、好きで、たまに展覧会に行く自分にとって、楽園のカンヴァスは、一枚の絵画にまつわるミステリー?
いえいえ、恋愛? いやーー、純文学?
ジャンルは良くは分かりませんが、とても面白かった。
大原美術館の早川織絵。
綺麗で、でもちょっと取っつきづらさがあって他の係りとはちょっと違った感じの監視員。
家に帰れば優しく奥ゆかしく、それでいて芯の強い母親と、金髪で青い目の娘、真絵が待っている。
思春期の娘との確執はあるが、慎ましいけれど淡々と過ぎていく毎日。
ある日、そこにMoMAのチーフキュレーターであるティム・ブラウンからMoMAの至宝、アンリ・ルソーの「夢」の貸し出交渉窓口として、Orie Hayakawa の指名。
なぜ、美術館の監視員にそんな大役が?
話はそこから・・・20年ほど前にさかのぼっていく。
アンリ・ルソーの「夢」には、そっくりなもう一枚「夢を見た」が存在した。
この画が本物か贋作かを鑑定するために、幻のコレクター、ジョセフ・バイラーからの依頼が、
MoMA のアシスタントキュレーターのティム・ブラウンと日本人の新進気鋭のルソー研究家 Orie Hayakawa へ。
招かれた屋敷では、七章ある一冊の古書を、一日一章ずつ読んで「夢を見た」を鑑定することを依頼される。
一章毎の終わりにはアルファベットの大文字が一文字ずつ・・・。
「夢」と「夢を見た」に描かれた女性、ヤドヴィガとは? そして、この古書の作者とは?
90歳を超えたジョセフ・バイラーの願いは・・・。 読んでいて、次のページを読みたい、でもお話が終わるのは嫌だ、相反する思いでした。
良い本にはこういう葛藤がつきものですが、この作品は特に強く思いました。
最後の P429
もう一度、織絵に会えたなら、そのときこそ言おう、と決めていた言葉があったはずだ。
それなのに、別の言葉が、 ふいにこぼれてしまった。
夢を見たんだ。 ― 君に会う夢を。
ティムの囁きに、織絵がふっと微笑んだ。その笑顔は、もう、夢ではなかった。
じーーん。 本っていいです。 やっぱり本は良いなぁ~。
作者の原田マハさん、文章も上手でお話の泉もこれからこんこんとわき出しそうです。
日本の文壇も女性がこれからの牽引役かもしれません。
ヤマザキマリさん、原田マハさん、素晴らしいな。
今までに、アンリ・ルソーの作品は何点か見たことがあります。
「戦争」、「蛇使いの女」、「第22回アンデパンダン展への参加を芸術家に呼びかける自由の女神」etc etc・・・。
「夢」が見たい、ヤドヴィガに会いたい。
" 2014/10/13 Rakuen no Canvas "
二日間、なんとかもっていた天気も台風19号の接近と共に、朝起きてみればどんよりとしたライトグレー。
いつ降り始めてもおかしくない横浜の空です。
Tシャツだと部屋の中でもちょっと寒い。
本当はカメラを持って出かけたいところですが、きっと途中で雨が降るだろうなと、腰砕けです。
でも、それならそれで、楽しみ方は無数 笑
たまっていた散歩の写真の整理とか、
読んだ本の本棚への収納とか ( もう場所がなくなってきた )
ビールの空き缶の片付けとか・・・etc etc・・・。 なんだか雨の日は片付け日のようですが・・・。 ^^;
それに、
たまっていた本を一気に 読めたりするから、雨の日は雨の日で良いです。
コリコリの良い香り。
e-g-gさんに刺激を受けて、KV622 クラリネットコンチェルト KV581クラリネット5重奏。
KV551 ジュピター からKV618 アヴェ・ヴェルム・コルブス ♪ Mozart コンサート。 Mozart はやっぱり良いな。
コリコリしたコーヒーを頂きながら、本の話。
読書の秋ですから 笑
久しぶりに、電車に乗りながら鼻の奥がツーーンッと、目の奥の方がうるうると・・・そんな本に2冊も出会ってしまいました。
いけないいけない、電車の中です。
良い年して文庫本読みながら涙なんか、ばかみたいで、かっこ悪い。
思わず栞もはさまず、本をとじて鞄に突っ込みました。
一冊は、川村元気の「世界から猫が消えたなら 」。
2013年度の本屋さん大賞にノミネートされただけのことはあります。 これは機会があればまた書きたいと思います。
そして、もう一冊は、原田マハ「楽園のカンヴァス」。
詳しくはないけれど、好きで、たまに展覧会に行く自分にとって、楽園のカンヴァスは、一枚の絵画にまつわるミステリー?
いえいえ、恋愛? いやーー、純文学?
ジャンルは良くは分かりませんが、とても面白かった。
大原美術館の早川織絵。
綺麗で、でもちょっと取っつきづらさがあって他の係りとはちょっと違った感じの監視員。
家に帰れば優しく奥ゆかしく、それでいて芯の強い母親と、金髪で青い目の娘、真絵が待っている。
思春期の娘との確執はあるが、慎ましいけれど淡々と過ぎていく毎日。
ある日、そこにMoMAのチーフキュレーターであるティム・ブラウンからMoMAの至宝、アンリ・ルソーの「夢」の貸し出交渉窓口として、Orie Hayakawa の指名。
なぜ、美術館の監視員にそんな大役が?
話はそこから・・・20年ほど前にさかのぼっていく。
アンリ・ルソーの「夢」には、そっくりなもう一枚「夢を見た」が存在した。
この画が本物か贋作かを鑑定するために、幻のコレクター、ジョセフ・バイラーからの依頼が、
MoMA のアシスタントキュレーターのティム・ブラウンと日本人の新進気鋭のルソー研究家 Orie Hayakawa へ。
招かれた屋敷では、七章ある一冊の古書を、一日一章ずつ読んで「夢を見た」を鑑定することを依頼される。
一章毎の終わりにはアルファベットの大文字が一文字ずつ・・・。
「夢」と「夢を見た」に描かれた女性、ヤドヴィガとは? そして、この古書の作者とは?
90歳を超えたジョセフ・バイラーの願いは・・・。 読んでいて、次のページを読みたい、でもお話が終わるのは嫌だ、相反する思いでした。
良い本にはこういう葛藤がつきものですが、この作品は特に強く思いました。
最後の P429
もう一度、織絵に会えたなら、そのときこそ言おう、と決めていた言葉があったはずだ。
それなのに、別の言葉が、 ふいにこぼれてしまった。
夢を見たんだ。 ― 君に会う夢を。
ティムの囁きに、織絵がふっと微笑んだ。その笑顔は、もう、夢ではなかった。
じーーん。 本っていいです。 やっぱり本は良いなぁ~。
作者の原田マハさん、文章も上手でお話の泉もこれからこんこんとわき出しそうです。
日本の文壇も女性がこれからの牽引役かもしれません。
ヤマザキマリさん、原田マハさん、素晴らしいな。
今までに、アンリ・ルソーの作品は何点か見たことがあります。
「戦争」、「蛇使いの女」、「第22回アンデパンダン展への参加を芸術家に呼びかける自由の女神」etc etc・・・。
「夢」が見たい、ヤドヴィガに会いたい。
" 2014/10/13 Rakuen no Canvas "
小澤征爾 終わらない音楽:20140820 [読んだ本]
クラシックが好きで、暇があると聴いています。 元来、暇人なんですけれど 笑
Walkman にもたくさんのクラシックのアルバムを入れていて、カメラを持っての散歩の際にも連れて行き、写真を撮りながら聴いています。
好きな作曲家は好きになった年代順に
Mozart 、Brahms、Tchaikovsky、Mahler、Sibelius Rachmaninov etc etc・・・。
皆メロディーメーカー、曲のそれぞれに体が背骨がふるえるくらい綺麗なメロディーがあります。お酒を頂きながらそれを聴くのが、今の至福の時間。
指揮者もお気に入りがいますが、カルロス・クライバー、オットマール・スイトナー、ベイヌム、バーンスタイン、マイケルティルソン・トーマス、ストラットキン etc etc ・・・。でも、我が国の、日本を代表する小澤征爾さんは別格。
ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝して以来、日本のクラシック界をリードし、若手を鍛えるだけでなく、聴き手を広げ音楽の底辺を拡大されてきました。
最近は食堂がんを患われて克服されたものの、その後も腰痛など体調がすぐれず、ご自身も歯がゆい思いをされていたのだと思います。
このCD は2010年12月14日のカーネギーホールでのサイトウ・キネン・オーケストラ。ブラームスの交響曲一番。
小澤さんの復活コンサートのライヴ。
ぼくはブラームスの一番はオットマール・スイトナーが指揮をした1988年6月13日のサントリーホールでのライヴの録音が一番好きなのですが、この録音は本当に別格です。
演奏が終わった後の聴衆の鳴り止まぬ拍手とブラボーの声・・・、その場では聴いていなかったけれど時空を超えて良く理解できます。
闘病中とその後の色々なことの集大成、色々な思いと満を持してのパワーが詰まっている渾身の演奏です。
指揮者として脂がのって円熟味を増してくる年代。まだまだこれからたくさんの素晴らしい演奏をして頂かねばなりません。
そのためにはこの数年の期間は、充電の期間、色々なものを整理し蓄えられる期間だったのだと思います。きっと勉強もたくさんされたのでしょう。
ぼくらにも、2011年11月30日出版の「小澤征爾さんと音楽に付いて話をする」(村上春樹著)という素晴らしい本と、今回もご自身が休養中に書かれた「終わらない音楽」という素晴らしい著作をあらわしていただけました。
自信の生い立ち、中国での生活と高校、桐朋音楽短大のこと、斉藤先生とのこと、ヨーロッパでの修行生活のこと、バーンスタインとカラヤン先生とのこと、色々なお世話になった人たちとのこと etc etc・・・。
小澤さんのことがこの一冊でよく分かりました。
やはり、人との出会いって、とても大切なのですね。個人の才能だけでなくて(もっとも助けてもらえる援助をしてもらえたりすることもその人の魅力があってのことなのでしょうけれど)、周りの人の力がなければきっと小澤さんもこんなにすごい指揮者にはなっていなかったのでしょう。
読んでみて思ったのは、人とのきずなです。
それと、小澤さんに是非もう一度マーラーの全集を録音してほしいと思いました。
サイトウ・キネン・オーケストラ、小澤征爾指揮の全集がとても聴きたいです。
どうして、良い音楽には、良い本には美味しいお酒が合うのでしょう?
飲みながらの読書と音楽鑑賞は至福の時間です。 気が付けばついつい飲みすぎです。 ^^;
" 2014/0817 Ozawa Seiji Owaranai Ongaku "
Walkman にもたくさんのクラシックのアルバムを入れていて、カメラを持っての散歩の際にも連れて行き、写真を撮りながら聴いています。
好きな作曲家は好きになった年代順に
Mozart 、Brahms、Tchaikovsky、Mahler、Sibelius Rachmaninov etc etc・・・。
皆メロディーメーカー、曲のそれぞれに体が背骨がふるえるくらい綺麗なメロディーがあります。お酒を頂きながらそれを聴くのが、今の至福の時間。
指揮者もお気に入りがいますが、カルロス・クライバー、オットマール・スイトナー、ベイヌム、バーンスタイン、マイケルティルソン・トーマス、ストラットキン etc etc ・・・。でも、我が国の、日本を代表する小澤征爾さんは別格。
ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝して以来、日本のクラシック界をリードし、若手を鍛えるだけでなく、聴き手を広げ音楽の底辺を拡大されてきました。
最近は食堂がんを患われて克服されたものの、その後も腰痛など体調がすぐれず、ご自身も歯がゆい思いをされていたのだと思います。
このCD は2010年12月14日のカーネギーホールでのサイトウ・キネン・オーケストラ。ブラームスの交響曲一番。
小澤さんの復活コンサートのライヴ。
ぼくはブラームスの一番はオットマール・スイトナーが指揮をした1988年6月13日のサントリーホールでのライヴの録音が一番好きなのですが、この録音は本当に別格です。
演奏が終わった後の聴衆の鳴り止まぬ拍手とブラボーの声・・・、その場では聴いていなかったけれど時空を超えて良く理解できます。
闘病中とその後の色々なことの集大成、色々な思いと満を持してのパワーが詰まっている渾身の演奏です。
指揮者として脂がのって円熟味を増してくる年代。まだまだこれからたくさんの素晴らしい演奏をして頂かねばなりません。
そのためにはこの数年の期間は、充電の期間、色々なものを整理し蓄えられる期間だったのだと思います。きっと勉強もたくさんされたのでしょう。
ぼくらにも、2011年11月30日出版の「小澤征爾さんと音楽に付いて話をする」(村上春樹著)という素晴らしい本と、今回もご自身が休養中に書かれた「終わらない音楽」という素晴らしい著作をあらわしていただけました。
自信の生い立ち、中国での生活と高校、桐朋音楽短大のこと、斉藤先生とのこと、ヨーロッパでの修行生活のこと、バーンスタインとカラヤン先生とのこと、色々なお世話になった人たちとのこと etc etc・・・。
小澤さんのことがこの一冊でよく分かりました。
やはり、人との出会いって、とても大切なのですね。個人の才能だけでなくて(もっとも助けてもらえる援助をしてもらえたりすることもその人の魅力があってのことなのでしょうけれど)、周りの人の力がなければきっと小澤さんもこんなにすごい指揮者にはなっていなかったのでしょう。
読んでみて思ったのは、人とのきずなです。
それと、小澤さんに是非もう一度マーラーの全集を録音してほしいと思いました。
サイトウ・キネン・オーケストラ、小澤征爾指揮の全集がとても聴きたいです。
どうして、良い音楽には、良い本には美味しいお酒が合うのでしょう?
飲みながらの読書と音楽鑑賞は至福の時間です。 気が付けばついつい飲みすぎです。 ^^;
" 2014/0817 Ozawa Seiji Owaranai Ongaku "