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部屋籠りの時のこと_横浜港の見える丘公園のバラ&トーマス・ダウスゴー Mahler No.10 Symphony:20211010 [横浜街歩き]

読書する時は、音楽を聴きながらのことが多く、

本と、その時聴いていた曲との間にシナプスが繋がることがあります。

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例えば、

前にも書いたことがあるかもしれませんが、石田衣良さんの「美丘」とレミオロメンの「夢の蕾」、「IWGP(池袋ウエストゲートパーク)」と「バルトーク弦楽四重奏曲4番」、

村上春樹さんの「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」とボンジョビの「HAVE A NICE DAY」、

藤谷治さんの「船に乗れ」とラフマニノフの「チェロソナタ」、

原田マハさんの「道 la strada」と「シューベルトピアノソナタ21番」、「黒幕のゲルニカ」と「モーツアルトピアノコンチェルト20番」etc etc …。

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曲を聴くとその本だけでなくて、読んでいた頃のこと達を思い出します。

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この部屋籠りの間にもそんなシナプスの繋がりが一つ。

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この日の散歩にも連れて行った曲・・・、Mahler Symphony No.10。 

その中でも、Finale:Lento non troppo -Allegro moderate …は、なんて美しい曲だろう。


未完のこの曲を完成してくれた人々に感謝です。

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辻邦生さんの「春の戴冠」を少しずつ少しずつ読み進めています。


Mahler No.10 を聴きながら…、少しずつ。

そして、第2巻の終わりの辺り、

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ボッティチェリが「春(プリマヴェーラ)」を描き上げた時、病床のシモネッタとの場面は、

辻さんのこの作品の白眉のシーンであり、きっと、作品の全て。

そして、ボッティチェリの「プリマベーラ」理解への、一番のテキストなんだと理解しました。

ウフィツィ美術館で見た時からずっと気に掛かっていたこの偉大な作品のことも、すとんと腑に落ちた気がしました。

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辻さんの言葉たち、

Mahler Symphony No.10 Finale:Lento non troppo -Allegro moderate 、

シナプスが繋がり、しっかりと心に焼き付きました。


きっとずっと忘れないものになるだろうと…。

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そんな部屋籠りの時のこと達と、緊急事態宣言明けの10日、土曜日、

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本当に、本当に、久しぶりです。

ほぼ一年ぶりに元町仲通り、そして、港の見える丘公園に出かけることができました。

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コロナの中でどうだろう…、店は無くなっていないか、佇まいは変わってしまったのかなと、心配していましたが、

元町仲通り、

電線も、朝の光と影も、

小さな靴職人達、ウイッチ―も元気で…変わらずにいてくれました。

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ほっと、一安心。


そして、外国人墓地の横の坂を上って、港の見える丘公園へ。

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一年ぶりに訪れた公園は、

秋バラたち。

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期待していたよりずっと沢山のバラたち、それも、

咲き始めのピカピカの秋バラたちが、迎えてくれました ♪♪

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ピュアで透き通った、

秋の朝の光の粒子たち、

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そして、

バラたちが光り輝いていました。


とっても、綺麗。

久しぶりの外の光は眩しすぎるほど。

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心の底から、何か湧き上がるもの…。

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感動している??

こころが嬉しがっている?

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こころは、

久しぶりの栄養に感動しているんだなと、柄にもなくですが。^^;

気が付きました。 笑

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やはり、

外はいいです。カメラの相棒たちを連れて散歩するのはいいです。

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ずっと部屋にこもっていたので、余計に感じるのでしょうか 。


光と風と、

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横浜の、港の見える丘公園の、光と風が一緒ならば尚更です。

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Walkman からは、トーマス・ダウスゴ―とシアトル交響楽団の Mahler Symphony No.10。

最終第5楽章、冒頭のフルートはなんて…透明、澄み渡って孤高な音色なんだろう。

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マーラーには天国からの啓示としか思えないメロディがありますが、

もしかすると、最後の交響曲、10番の最終楽章は、最後の最後に、マーラーが残した最も崇高で美しい曲なのかもしれません。

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自然を愛し、自然を音楽によって昇華させた作曲家マーラー!!

彼自身では完成できなかったけれど、構想の楽譜は残してくれました。

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奥さんのアルマ・マーラーには、マーラーの死後、

書きかけのこの曲を破棄するように言い残したとのことですが、アルマはそうせず手元に残していたのだそうです。

破棄せずに残してくれたおかげです。

何人もの学者や作曲家、指揮者等の努力により10番交響曲は全体の姿を現して、ぼくたちを魅了してくれています。

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そして、何人もの学者や作曲家が完成を試みたことによって、

幾つかのバリエーションも楽しむことができます。

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それぞれ完成者の名前が付いて、

例えば、イギリスの音楽学者、デリック・クックの完成させたものはクック版、

アマチュア音楽家、クリントン・カーペンターのものはカーペンター版、

指揮者のルドルフ・バリシャイのものはバルシャイ版 etc etc…、


いくつもの10番を楽しむことができます。

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ちなみにこの日連れていったダウスゴ―の楽譜は、クック版。

他にはカーペンター版とバルシャイ版を聴いたことがありますが、クック版が良いかな。

その中でも、ダウスゴ―の演奏はとても気に入っています。

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ダウスゴ―はこの演奏が気に入って以来、ブラームスやニールセンを聴きましたが、

クレバーで曲の形は明確、それでいて情熱的な面もあって、アンドリュー・マンゼ、ピエタリ・インキネンと共に、

今、とってもに気になっている指揮者。


マーラーを聴きながら、

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秋の朝の良い時間。

蝶たちにも久しぶりに会えたし、 それに、

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こころにたっぷりの栄養をもらうと、

そうそう、こころだけではなくて・・・、

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あの味も久しぶりに頂きたくなりました。

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港の見える丘公園にバラに会いにくれば、

この味は欠かせません。

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バラソフトをいただきました。


本当に運動不足、歩いていなくて、

このくらい写真を撮っていただけですが、結構足腰は「疲れたよう~と」^^;

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お店の外のベンチに腰を掛けて、一昨年以来のバラソフトです。

甘くて冷たくて、ほんのりとバラの香り ♪

懐かしく、とてもおいしかったなぁ。

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長い部屋ごもり明けの、浜散歩にふさわしい秋の朝の一時。

水色の空と白い雲、

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ハマウイングとタグボート、ガンダム RX72-F00。

とても良い天気。

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こころにも体にもたっぷりの栄養をもらってくることができました。

また、元町仲通りにも、おいしいものを頂きに出かけたいと思いました。

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部屋ごもりの間に覚えたこと? の中にもう一つ。

以前はあまり雑誌を読む習慣はなかったのですが、気が付けば、BRUTUS や dancyu などをビールを飲みながらも。

「ハンバーガーとホットドッグとクラフトビール」、「花と花束」などの特集、それに、春樹さんの特集も面白かったです。

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気に入りのダウスゴーの演奏とは少し違いますが、インバルの10番の5楽章があったので、貼っておきます。


東京も、全国的にも感染者数がびっくりするほどに減ってきています。

このまま収束に向かってくれるといのですが・・・、全世界的には又感染者は増加しているとか。

まだまだ注意は必要ですね。

ただ、ずっと部屋籠りでしたので、今の状況の間にもう少し活動的に、少しだけ前に戻していこうと思っています。

展覧会やコンサート、それに美味しいラーメンも頂きたいです ^^;

" 2021/10/10 Minatonomieru Okakoen & Thomas Dausgaard Mahler Symphony No.10 "
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