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部屋籠りの時のこと_木村伊兵衛と画家たちが見たパリ 色とりどり展&目黒川の咲き始めの桜たち:20220319 [展覧会]

絵画の展覧会が好きで、一年に何度かは美術館に足を運ぶのですが、

数年前のソール・ライター展を見てから、写真展もいいものだなぁと。

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それから、ロバート・キャパとか、ロベール・ドアノーとか。

テレビの番組で特集があったものを見たり、本を探して読んだりして、益々、写真展にも興味津々になりました。

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その中で、いつか見てみたいと特に思った写真家は木村伊兵衛さん。

どこかで展覧会はないかと、時々ネットで検索していましたが、

見つけました。 ^^v 笑

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目黒区美術館での、

「木村伊兵衛と画家たちの見たパリ 色とりどり」展覧会。

3月27日までと終わりが迫っていたので、19日の土曜日に急いで出かけました。

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目黒区美術館は家からだと、目黒駅と中目黒駅の両方から行けるのですが、

なるべく近い方と、目黒駅から歩きました。

目黒川沿いにある美術館なので、ちょうど開花宣言間近の桜並木を通りながら、咲いてないかな?

きょろきょろしながら歩いてると、少し気の早い? 桜の花が一つ二つと咲いていました !!

なんだか、先取りしたような感じ。訳はないけれど、なんだか嬉しく…。 それと共に、


コロナ下ではあるけれど今年も桜の季節が来たのだなとも…。

嬉しい気持ち、少し感傷的な気持ちで揺らいでいると…、美術館です。

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木村 伊兵衛(1901年~1974年)、戦前・戦後を通じて活動した日本を代表する写真家の一人で、報道・宣伝写真やストリートスナップ等、様々なジャンルにおいて数多くの傑作を残している写真家さん。

愛用のライカ(今回の展覧会にも展示してありました)を使ったスナップショットでは、街で生活する人々の日常を、
自然な形で切り取っていて、作風からフランスの世界的なスナップ写真の名手・アンリ・カルティエ=ブレッソンになぞらえられて、"和製ブレッソン"と言われているのだそうです。

wikipedia から。

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【展覧会について、パンフレットから】

木村伊兵衛は1954年と翌55年に、日本人写真家として戦後初めてヨーロッパを取材しています。

愛用の小型カメラ(ライカ)と 開発されて間もない国産のカラーフィルムを手にパリを訪れ、そこで写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンやロベール・ドアノーらと親しく交流し、その案内で古い通りや市場など、庶民の生活の場を撮影しました。木村がシャッターを切った場面からは、街角の生き生きとした光景や人々の息づかいなど往時のパリの魅力が色鮮やかに蘇ります。
 
本展は、木村作品のなかでもとりわけ異色なカラーのスナップ写真 131 点を中心に、1910年から50 年代にかけてパリ留学を経験した当館所蔵の画家たちの作品をあわせて展示します。

念願の洋行を果たした彼らは、ヨーロッパの空気の中で自分の作品を新しい方向へと変えるべく、ひたむきにパリを描き出しました。異国の地を旅するように、写真と絵画、異なる技法によって表された色とりどりのパリの情景をお楽しみください。

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じぶんと木村伊兵衛さんとの出会いは、確かNHK、Eテレの日曜美術館の特集を見てだと思います。

パリの、たぶん当時では珍しかったカラー写真。

黄昏色の中に霞むエッフェル塔、

流行りのファッションを纏い、シガレットを細い指に挟んで、カフェでおしゃべりをする女性たち。

ゴミも散らかっている裏通り、笑顔いっぱい夢中で遊ぶ半ズボンの子供達。

佐伯祐三の絵にあるような、色鮮やかなポスターの前を通り過ぎる男の人 etc etc …。

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セピア色がかって、今のデジタル写真から見れば荒い画質、決して鮮やかとは言えない色味の作品たちなのですが、

それも世界を味わい深くするものたち。

郷愁、アンニュイ etc etc …、ノスタルジー、そんなものたちがとても心地良く詩的に感じられました。

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本も何冊か買って眺めたり、木村さんのことを読んだりしましたが、

今回の展覧会は正に、Eテレの番組で見た写真、そして気になって買った本「木村伊兵衛のパリ」に載っている写真、

そのものの展覧会なのでした。

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本の表紙にもなっていて、展覧会では絵葉書も買ってきた「夕暮れのコンコルド広場、パリ(1954年)」、

写真展のパンフレットの、二人の男性の写真がとても好きです。

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それと、131枚の写真が展示されていたのですが、全体を見て感じたのは、

少しくすんだ写真たちの中の赤色がとても印象的なことでした。

そう気が付いて、一通り見てからもう一度、一枚ずつゆっくりと写真の中の赤色を探しました。


木村さんのパリの写真たち、その中の赤色は「赤」なのですが決して強すぎない色味。

セピア色がかった懐かしいその世界を…優しく引き立てている。

優しい懐かしい色、良い色だなぁと。

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それから、本を読んで気になっていたことがあったので、そのことも展覧会で。

「一瞬のうちに表れる被写体の最高のショットをとらえる。完璧な構図でなければ妥協は許されない。」
「シャッターを切る瞬間は理屈ではなく本能で撮る。」

1954年のパリで、尊敬する写真家、カルティエ=ブレッソンに会った時に二人で共感した言葉なのだそうです。


131枚写真を見せて頂き、本当にその通りだなぁと、

どれも自然のままの写真。

演技等は一切なしで、どうしてこんな刹那、一瞬を切り取ることができるんだろうと…。理屈でなく本能なんだと。


木村伊兵衛さん、展覧会を見てますます気になる写真家になりました。

ネットで捜して、この展覧会が見つかって良かった。

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美術館から出て、

写真展を見てこころも満たされたせいでしょうか? こころは軽く!! では、

せっかくなので目黒川沿いを歩いてみようかと。

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少し気の早い桜たち? を探しながら。

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途中でお腹が空いているのに気が付き、中目黒駅のそばのスープストックさんへ。

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カレーとカレーとスープのセットにしました。1480円也。

茄子と牛挽肉の辛くないキーマカレー
海老のフレンチカレー
白胡麻ご飯
花色ウーロン茶

久しぶりのスープストックさん、2種類のカレーはどちらもとっても美味しかった。 ^^v

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本当はビールも欲しかったのですが、なぜかお店柄? ちょっと自粛。

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良い写真を見て、美味しいカレーを頂いて、

こころも体も栄養満点、エネルギー充填完了です。

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川沿いを歩いていて、ふと、気が付きました。

もしかするとこの辺りは初めて来たかも??

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割と近くに住んでいるし、桜の名所でもあるので来たことがあるつもりだったのですが、

思い返せば? 初めての目黒川沿いの桜並木なのでした。

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はじめての場所と言うことでもあり、

見るもの通り過ぎるもの全て、興味津々です(素敵なところなのでたぶん自分だけではないと思うのですが)。

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少し気の早い桜たちを見つけるのも楽しいし。


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そう言えば、コロナ禍になってから、街を歩いて写真を撮るということもなくなっていたなと、

そんなことにも気が付きました。

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この通り、面白いです。

吉祥寺の中道通り、元町仲通り、丸の内仲通り etc etc…、好きな通りが幾つかあって、

時々写真を撮りながら歩いていましたが、

ここの通りも素敵だな。

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古そうなもの、アンティークなものもあるし、

色々なおしゃれなお店も沢山。

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それに美味しそうなビールや焼き鳥、

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クレープにイタリアンに地ビールも !!

スープストックで食べてきてしまったので、そんなお店には入りませんでしたが、

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次に来た際には入りたいなぁと思ったお店が何件もありました。

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春の光たちもそんなお店の前で、

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春物のTシャツの上、

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ショーウィンドウの中の古びた時計の上で、楽しそうに遊んでいます。

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春の光たちが元気すぎて、

じぶんは薄手の白のセーターを着ていたのですが、歩いていてうっすらと汗をかいてしまいました。

パーカーも脱いで手に持って歩くほど。

もう、本当に春なのだなと実感です。

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桜たちもそんな光の中で、

次から次に、可憐な花を咲かせていくのでしょう。

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そうそう、この日は3月19日。

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東京の開花宣言、3月20日の一日前でした。


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それから一週間です。

昨日は春の嵐っぽかったけれど、きっと今頃は満開なのでしょうね。

沢山のお花見の方達が、きっと b^^

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今年はじぶんも、

去年よりもたくさんの桜たちに会えるといいなと思いました。


木村伊兵衛さんの写真を鑑賞することができて、思いがけずのプレお花見も ♪ 楽しかったです。

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素敵な通りも見つけたし… ♪♪

中目黒辺りも、又、散歩してみたいです(お酒を頂いてみたい 笑 )。

" 2022/03/19 Kimura Ihei Mosaic Colors of Paris & Megurogawa "
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