活版印刷三日月堂_空色の冊子:20200322 [読んだ本]
老眼が徐々に進んできて、
少し前までは、
通勤時につり革に掴まりながらでも、文庫本をしっかりと読めていたのですが、もはや… ^^;
生命維持装置も経年劣化はいとえません。
仕方がないので通勤時の読書はあきらめ、もっぱら Walkman からのお気に入りを聴きながら、
車窓から、
季節によって形の変わる、車両の影の伸び縮みを楽しんだり。
そうそう、
今の季節の朝は影が長くなって、河川敷に映るJRの車両の影は、まるで猫バスみたいです。
それでも、
休みの日にビールを頂きながらとか、出張の時に新幹線の中でとか、読みたい本があるので、
細々ながら時間があれば読んでいます。
年末からこれまでにも「ロボット・イン・ザ・〇〇」、「喫茶店タレーランの事件簿」、
「通い猫アルフィー」等の続き物、
推しの原田マハさんの「風神・雷神」、小川糸さんの「ライオンのおやつ」。
読みたいものが一遍に出版されたので、結構、まとまって読んでいました。
本と音楽との関係は、いくら小遣いがなくても昔から別腹です。 たとえ、たとえ?
ビールが発泡酒に、発泡酒が2本から1本に替わっても ? ^^;
読んだ中で、小川糸さんの「ライオンのおやつ」、レイチェル・ウェルズさんの「通い猫アルフィの約束」、
そして、ほしおさなえさんの「活版印刷三日月堂 空色の冊子」が良かった。
奇しくも、3冊とも生と死にまつわるお話なのでした。
ライオンのおやつはホスピスのお話。アルフィは、最愛のタイガーが…。空色の冊子でも…。
でも、読んでいて、一番じーーんとして、まじか? あるまじき…なのです。
目頭熱くうるうると来てしまって、読んだ後もずっとその余韻が背骨にじーーんと残っている…。
今でも、残っている…。
「活版印刷三日月堂 空色の冊子」、その中の「星と暗闇」でした。
活版印刷三日月堂。今までに4冊出ています。両親も祖父母も亡くして一人になった弓子。
会社を辞め、祖父と祖母の残した活版印刷所に住むことになり、予期していなかったはずなのですが、
時代遅れとも思われた活版印刷所を再開することに。 弓子の周り、活版印刷三日月堂の周りの人々。
4冊の短編はどれもみんな、とても個性的。ほしおさなえさんの登場人物のディテールの描き方もすごいし、短編の一つ一つが素晴らしいです。
一つ一つの短編なのだけれど、それが有機的に繋がって一つの大きな円環、三日月堂のお話を描いています。
一冊目から読んで大好きになり、その後出版されるたびに読んでうるうるでした。
4冊目、「雲の日記帳」で終ってしまった…と思ったのですが、
この本、
「空色の冊子」を書いてくれました。ほしおさなえさん、ありがとう。
「活版印刷三日月堂 空色の冊子」は、今まで綴られてきた三日月堂の以前のお話。
弓子の生まれてのこと、カナコお母さんのこと…、天文学を学んだ父のこと、
祖父のこと、お祖母ちゃんのこと etc etc …。
4冊読んで主人公の弓子のことを知っているぼくらは、なるほど…、そうなんだ。
おじいちゃんもおばあちゃんも、そういう人で、おばあちゃんから教わった卵焼きのことも、
大切なチューリップの折り紙のことも。
4冊の物語ではお父さんとしか分からなかった弓子の父親も、もちろん、弓子の父親だけれど、
ひとりの男性、青春、学生時代や弓子のお母さんのカナコとの恋も生活も。
それらを知ることにより、「星たちの栞」「海からの手紙」「庭のアルバム」「雲の日記帳」、
4冊のお話がより深くなりました。
弓子のお母さん、カナコは3歳の弓子を残してなくなってしまうのです…。
最愛の娘を残していく母親、
その、最愛の、
まだまだあどけない娘、カナコ。
妻の命が燃え尽きるのを見送らねばならない弓子の父。 いえ、カナコを最高に愛する修平。
「そうだ、やはり光は命なのだ。命は光なのだ。燃える、爆発する、消える。生まれることも死ぬことも爆発で、ぼくらはこの瞬間も、そうやって燃え続けている。死に向かっているから光るのだ。死に向かっているから生きているのだ。」
「カナコが死んだとき、まちがいなく、僕も少し、死んだ。僕の中の世界の一部が死んだ。だけど、弓子はどうなんだ。幼い弓子にとって母の存在はもっと大きかったはずだ。世界の大部分を失ってしまったようなものじゃないか。
----- いっしょに探しにいくことがほんとうのさいわいなんじゃないか、って
あのときカナコはそう言った。」
「星も怖い、暗闇も怖い。生きるのも、死ぬのも怖いのと同じように、逃げ場所なんかない。僕らはみんな宇宙にただよって、輝いている。燃え尽きれば死ぬとわかって、輝いている。それが生きることなんだ、と思った。」
4冊のお話がここに帰結しているんじゃないか、生まれるとは、生きるとは…。
生きて、そして、
死んでいくとは、燃えて爆発して消える。
だからこそ、一緒にさいわいを探しに行くこと、燃え続け輝くこと…。
かけがえのない輝き。本当に大切なんだなと。
良い本に巡り合えました。
小川糸さんの「ライオンのおやつ」も生と死を扱った本。
身近な方の生死を見て、この本を書こうと思ったとのことですが、
小川さんは「死ぬのは特に怖くないです。あちらからのドアを開けて、向こうのドアを開けて出ていくんですよね。」などと。
重くなってしまうので、あまり書かないでおこうと思います。
でも、生と死は、
生まれたからには避けることができない、きっと考えてしまうこと。
宗教もそのことを考えてきたこと、
きっと人が存在してからずっと考えていることなんだろうなと。
2019から2020の間、
推しの本を読みながら、こんなこと達を考えていました。
燃えたら消えるもの、スイッチは何時か切れるもの。 扉は開けば閉まるもの。
読んで、思ったこと。 だから、
この一日、この時は、本当に大切なんだと。
この一瞬は貴重なんだと。
そして、生きているって、やっぱり素晴らしいことなんだなと。
ディズニーリゾートの続きを書こうと思っていましたが、この3連休も近場だけ出かけ、部屋でゆっくりと過ごしています。
ならば? 、しばらくぶりに本のことも残しておこうかなと? 三日月堂のことにしました。
3連休で、ほしおさなえさんの新刊「紙屋藤崎記念館」、トルーマン・カポーティの「誕生日の子供たち」、
そして、続きの「ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器」を少しずつ読んだり、
ビールをワインを頂きながら、アンドルー・マンゼのベートーベン第5番、第7番を聴いたり。
1月に届いていたけれどインストールもしていなかった「三国志14」、シミュレーションゲームをやったり etc etc …。
のんびりと過ごす時間も良いものですね。
" Mikazuki_Do Sky blue booklet 2020/03/22 "
少し前までは、
通勤時につり革に掴まりながらでも、文庫本をしっかりと読めていたのですが、もはや… ^^;
生命維持装置も経年劣化はいとえません。
仕方がないので通勤時の読書はあきらめ、もっぱら Walkman からのお気に入りを聴きながら、
車窓から、
季節によって形の変わる、車両の影の伸び縮みを楽しんだり。
そうそう、
今の季節の朝は影が長くなって、河川敷に映るJRの車両の影は、まるで猫バスみたいです。
それでも、
休みの日にビールを頂きながらとか、出張の時に新幹線の中でとか、読みたい本があるので、
細々ながら時間があれば読んでいます。
年末からこれまでにも「ロボット・イン・ザ・〇〇」、「喫茶店タレーランの事件簿」、
「通い猫アルフィー」等の続き物、
推しの原田マハさんの「風神・雷神」、小川糸さんの「ライオンのおやつ」。
読みたいものが一遍に出版されたので、結構、まとまって読んでいました。
本と音楽との関係は、いくら小遣いがなくても昔から別腹です。 たとえ、たとえ?
ビールが発泡酒に、発泡酒が2本から1本に替わっても ? ^^;
読んだ中で、小川糸さんの「ライオンのおやつ」、レイチェル・ウェルズさんの「通い猫アルフィの約束」、
そして、ほしおさなえさんの「活版印刷三日月堂 空色の冊子」が良かった。
奇しくも、3冊とも生と死にまつわるお話なのでした。
ライオンのおやつはホスピスのお話。アルフィは、最愛のタイガーが…。空色の冊子でも…。
でも、読んでいて、一番じーーんとして、まじか? あるまじき…なのです。
目頭熱くうるうると来てしまって、読んだ後もずっとその余韻が背骨にじーーんと残っている…。
今でも、残っている…。
「活版印刷三日月堂 空色の冊子」、その中の「星と暗闇」でした。
活版印刷三日月堂。今までに4冊出ています。両親も祖父母も亡くして一人になった弓子。
会社を辞め、祖父と祖母の残した活版印刷所に住むことになり、予期していなかったはずなのですが、
時代遅れとも思われた活版印刷所を再開することに。 弓子の周り、活版印刷三日月堂の周りの人々。
4冊の短編はどれもみんな、とても個性的。ほしおさなえさんの登場人物のディテールの描き方もすごいし、短編の一つ一つが素晴らしいです。
一つ一つの短編なのだけれど、それが有機的に繋がって一つの大きな円環、三日月堂のお話を描いています。
一冊目から読んで大好きになり、その後出版されるたびに読んでうるうるでした。
4冊目、「雲の日記帳」で終ってしまった…と思ったのですが、
この本、
「空色の冊子」を書いてくれました。ほしおさなえさん、ありがとう。
「活版印刷三日月堂 空色の冊子」は、今まで綴られてきた三日月堂の以前のお話。
弓子の生まれてのこと、カナコお母さんのこと…、天文学を学んだ父のこと、
祖父のこと、お祖母ちゃんのこと etc etc …。
4冊読んで主人公の弓子のことを知っているぼくらは、なるほど…、そうなんだ。
おじいちゃんもおばあちゃんも、そういう人で、おばあちゃんから教わった卵焼きのことも、
大切なチューリップの折り紙のことも。
4冊の物語ではお父さんとしか分からなかった弓子の父親も、もちろん、弓子の父親だけれど、
ひとりの男性、青春、学生時代や弓子のお母さんのカナコとの恋も生活も。
それらを知ることにより、「星たちの栞」「海からの手紙」「庭のアルバム」「雲の日記帳」、
4冊のお話がより深くなりました。
弓子のお母さん、カナコは3歳の弓子を残してなくなってしまうのです…。
最愛の娘を残していく母親、
その、最愛の、
まだまだあどけない娘、カナコ。
妻の命が燃え尽きるのを見送らねばならない弓子の父。 いえ、カナコを最高に愛する修平。
「そうだ、やはり光は命なのだ。命は光なのだ。燃える、爆発する、消える。生まれることも死ぬことも爆発で、ぼくらはこの瞬間も、そうやって燃え続けている。死に向かっているから光るのだ。死に向かっているから生きているのだ。」
「カナコが死んだとき、まちがいなく、僕も少し、死んだ。僕の中の世界の一部が死んだ。だけど、弓子はどうなんだ。幼い弓子にとって母の存在はもっと大きかったはずだ。世界の大部分を失ってしまったようなものじゃないか。
----- いっしょに探しにいくことがほんとうのさいわいなんじゃないか、って
あのときカナコはそう言った。」
「星も怖い、暗闇も怖い。生きるのも、死ぬのも怖いのと同じように、逃げ場所なんかない。僕らはみんな宇宙にただよって、輝いている。燃え尽きれば死ぬとわかって、輝いている。それが生きることなんだ、と思った。」
4冊のお話がここに帰結しているんじゃないか、生まれるとは、生きるとは…。
生きて、そして、
死んでいくとは、燃えて爆発して消える。
だからこそ、一緒にさいわいを探しに行くこと、燃え続け輝くこと…。
かけがえのない輝き。本当に大切なんだなと。
良い本に巡り合えました。
小川糸さんの「ライオンのおやつ」も生と死を扱った本。
身近な方の生死を見て、この本を書こうと思ったとのことですが、
小川さんは「死ぬのは特に怖くないです。あちらからのドアを開けて、向こうのドアを開けて出ていくんですよね。」などと。
重くなってしまうので、あまり書かないでおこうと思います。
でも、生と死は、
生まれたからには避けることができない、きっと考えてしまうこと。
宗教もそのことを考えてきたこと、
きっと人が存在してからずっと考えていることなんだろうなと。
2019から2020の間、
推しの本を読みながら、こんなこと達を考えていました。
燃えたら消えるもの、スイッチは何時か切れるもの。 扉は開けば閉まるもの。
読んで、思ったこと。 だから、
この一日、この時は、本当に大切なんだと。
この一瞬は貴重なんだと。
そして、生きているって、やっぱり素晴らしいことなんだなと。
ディズニーリゾートの続きを書こうと思っていましたが、この3連休も近場だけ出かけ、部屋でゆっくりと過ごしています。
ならば? 、しばらくぶりに本のことも残しておこうかなと? 三日月堂のことにしました。
3連休で、ほしおさなえさんの新刊「紙屋藤崎記念館」、トルーマン・カポーティの「誕生日の子供たち」、
そして、続きの「ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器」を少しずつ読んだり、
ビールをワインを頂きながら、アンドルー・マンゼのベートーベン第5番、第7番を聴いたり。
1月に届いていたけれどインストールもしていなかった「三国志14」、シミュレーションゲームをやったり etc etc …。
のんびりと過ごす時間も良いものですね。
" Mikazuki_Do Sky blue booklet 2020/03/22 "
ディズニーリゾート_イクスピアリ & ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器:20200216 [訪れたところ色々]
ブルーフォグ色に グラデーションの空。
遠慮がちに滲んで 曇りガラスの雨。
一つ二つ
一つ二つ 指で追います。
明日は晴れるといいな。
夢の国の入り口で
いつもの様に モレッティと
カルボナーラを頂きました。
雨の匂い。 日曜日の夜。
思ってもいないほどに 人影はまばら。
時を刻む音さえ 一人前の音
そんな夜。
美味しく頂いて いつものお店から出てみれば
少し斜に構えた時間軸を 手繰って
遠慮がちに…
雨とオレンジ色の淡い光
いつもなら 現実の明るい光に隠されているけれど
日曜日の
雨のこんな夜なら 仲間にも。
隠れん坊
ウインドウケースの中 雨とオレンジ色の光。
2月16日
新ウイルスのことも気になりましたが、せっかく取れた予約
せっかく取ったお休みです。予定通りにディズニーリゾートへ出かけました。
9月に来た時と同様に?
いえ、これはもう鉄壁の定番なのです。
イクスピアリのピッタゼロゼロさんで、先ずはモレッティビールとチーズたっぷりのカルボナーラを頂くという刷り込み行動。
先ずは、ここからスタート !!
新ウイルスの先が見えず、
政府からの要請で、ディズニーリゾートもしばらくの間は休園なのですね。
本当に笑顔の夢の国です。
早く普通の日々に戻れるといいなと、強く願う次第です。
腰を痛めてしまったこともあり ?
しばらく相棒を連れての散歩もしていません。床屋さんにも行きたいのですが、何となく ^^;
こんな土曜日は、モーツァルトの弦楽五重奏 K.515 & 516 を聴きながら、
届いた文庫本「ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器」を読みたいと思います。
ヴァイオリン職人のジャンニじいさん ♬ 今度はどんな推理を魅せてくれるのか…、とても楽しみです。
そうそう、この三冊目のお話は日本向けに特別に書き下ろされたものとのこと。
日本で、このジャンニのシリーズは人気なんですね。
どうぞ、皆さんも健康で楽しく、この週末も過ごしてください。
" 2020/02/16 TDR IKSPIARI "
遠慮がちに滲んで 曇りガラスの雨。
一つ二つ
一つ二つ 指で追います。
明日は晴れるといいな。
夢の国の入り口で
いつもの様に モレッティと
カルボナーラを頂きました。
雨の匂い。 日曜日の夜。
思ってもいないほどに 人影はまばら。
時を刻む音さえ 一人前の音
そんな夜。
美味しく頂いて いつものお店から出てみれば
少し斜に構えた時間軸を 手繰って
遠慮がちに…
雨とオレンジ色の淡い光
いつもなら 現実の明るい光に隠されているけれど
日曜日の
雨のこんな夜なら 仲間にも。
隠れん坊
ウインドウケースの中 雨とオレンジ色の光。
2月16日
新ウイルスのことも気になりましたが、せっかく取れた予約
せっかく取ったお休みです。予定通りにディズニーリゾートへ出かけました。
9月に来た時と同様に?
いえ、これはもう鉄壁の定番なのです。
イクスピアリのピッタゼロゼロさんで、先ずはモレッティビールとチーズたっぷりのカルボナーラを頂くという刷り込み行動。
先ずは、ここからスタート !!
新ウイルスの先が見えず、
政府からの要請で、ディズニーリゾートもしばらくの間は休園なのですね。
本当に笑顔の夢の国です。
早く普通の日々に戻れるといいなと、強く願う次第です。
腰を痛めてしまったこともあり ?
しばらく相棒を連れての散歩もしていません。床屋さんにも行きたいのですが、何となく ^^;
こんな土曜日は、モーツァルトの弦楽五重奏 K.515 & 516 を聴きながら、
届いた文庫本「ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器」を読みたいと思います。
ヴァイオリン職人のジャンニじいさん ♬ 今度はどんな推理を魅せてくれるのか…、とても楽しみです。
そうそう、この三冊目のお話は日本向けに特別に書き下ろされたものとのこと。
日本で、このジャンニのシリーズは人気なんですね。
どうぞ、皆さんも健康で楽しく、この週末も過ごしてください。
" 2020/02/16 TDR IKSPIARI "
永遠のソール・ライター展_《見たいものリストNo.2》:20200202 [展覧会]
2020年の「見たいものリスト」による展覧会の2つ目です。
今年もいくつかの展覧会をリストアップしましたが、
美術館そのもののリニュアル、アーティゾン美術館の展覧会。5年も待ったのですから別格です。
ロンドンナショナル美術館展、
これも大好きなフェル様の一枚が来るので、新型ウイルスも気になりますが、やはり別格で絶対に見逃せません。
そして、絵画ではないけれど、
日経大人のOFFで見つけて、これは絶対と思ったのは、
渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム で開催の
「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター展」でした。
雪の降るニューヨーク、
薄っすらと積もった雪道を、黒いコートを着て真っ赤な傘を差した女性、
滑らないように気を付けながら、こころもち前かがみで歩いていきます。
後には雪の下のアスファルトの黒い足跡が…。
いいな、これいいな。写真なのかな? ポスターの様。
ソール・ライター?? 誰なんだろう…。 前売り券を買いました。 そして、
友達を誘って、2020年2月2日の日曜日、Bunkamura へ。
Bunkamura ザ・ミュージアムの開館は10時。
友達と待ち合わせて10分前には入り口に並びましたが、前から2番目と3番目。
日曜日ですが、開館と同時に入り、
混雑のない美術館、ソール・ライターって? そして、
とっても素敵な写真家に…、ゆっくりと会ってくることができました。
大胆な切り取り方。
写真の2/3は天蓋、きっとお店のオーニングです。
ソール・ライター、覗き見るような構図。カメラを持っていても、こんな撮り方できない。
すごいなぁ~。
《天蓋 : Canopy1958》
妖精?
背中に羽根があって…、きっと。
《レミィ Remy 1950s》
そして、この写真です。
「足跡」って言うんだ。 ポストカードを買ってきて、そのままではと思いヨドバシでフレームを買いました。
じぶんの部屋の壁からずっと飾ってあった手ぬぐいを外して、
「足跡」を飾りました。
いいです。とってもいい。
モノクロ写真のようなのに、赤い傘の色彩がとても素敵です。
そうそう、ソール・ライター、傘が好きなんだとか。赤い傘の写真が他にもたくさんありました。
《足跡 Footprints,c.1950s 》
1950年代のニューヨークでは、紳士は山高帽なのでしょうか?
夜のバスの中。
前と後ろに座った男二人。仲間? 赤の他人? もしかするとマフィア??
窓ににじむ光と水滴。後ろで光る差し込んだ灯りが良いな。
《夜のバス Bud at Night ,1950s 》
窓。
窓のこちら側から通りを行く人。
天気の悪い日も、ソール・ライターは大好きだったようです。
じぶんは、休みの日に起きて雨が降っていると、写真が撮りに行けないなと思いますが、
そうではないのですね。
展覧会でソール・ライターに教えてもらえました。
雨の日、絶好の写真日和なんだと。
《無題 Untitled,undated 》
上から覗き見るような構図で。
これもソール・ライターの視点の一つです。
《赤いカーテン Red Curtain,1956 》
ソール・ライター、
アーティストにはやはりファム・ファタールが必要なのです !!
若きソール・ライターの良き理解者であった(お父さんはユダヤ教の聖職者でソールも聖職者にしたかったとか)、
2歳違いの妹のデボラ。
初期のモデルであり、ミューズだったとのこと。
20代で精神を病み施設で暮らすことになったようですが、ソール・ライターは生涯妹を撮り続け、
写真も100枚くらい残っているとのこと。
《ボビーとデボラ Bobby and Deboarah,undated》
もう一人は、彼の最愛の人。
ソームズ・パントリー。1950年代の後半にファッションモデルとして、ソール・ライターと会ったソームズ。
以来2002年に彼女がなくなるまで、ソール・ライターの最も深遠で愛すべき写真群のモデルになったとのことです。
いいえ、結婚はしなかったようですが、モデルと言うより生涯のパートナーだったんだと思います。
帰って来て購入したDVD の中でも、ソームズとの思い出ともっと幸せにできたのでは etc etc …、
そんなことを沢山語っていました。
《ソームズ・パントリー Soames Bantry,Harper's Bazaar,c 1963 》
2時間くらい友達と、
どっぷり、ソール・ライターの世界に浸かってしまいました。
I don't recall planning to photograph certain things.
あらかじめ計画して 何かを撮ろうとした覚えはない
I happen to believe in the beauty of simple things.
I believe that the most uninteresting thing can be very interesting.
わたしは単純なものの美を信じている
最もつまらないと思われているものに、興味深いものが潜んでいると信じているのだ
I do like photographs where sometimes everything's lost
and in some corner something's going on and yiu're not quire sure what it is.
私の好きな写真は 何も写っていないように見えて
片隅で謎が起きている写真だ
When I photography,I wasn't thinking of painting.
Photography is about finding things,and painting is different:
!t's about making something.
写真を撮る時、絵のことは考えなかった
写真を撮ることは、発見すること
それに対し、絵を描くことは創造することだ
彼の言葉が作品と一緒に展示されていました。
作品を見ると、これらの言葉がこころの奥の方まで染み入ってくるように思いました。
深遠な言葉たち。
もっとソール・ライターのことが知りたくて、DVDもゲットしました。
晩年のソールのことがよく分かり、彼の人となりを知り、ソームズのこと、
猫のレモン、50年も暮らした彼の部屋 etc etc …。
使っていたカメラは Lumix だったような。
ますます、好きになってしまいました。
ソール・ライター、
作品は絵画の様にも、ロートレックのポスターやヴァロットンの作品の様に思いました。
写真って、すごいなぁ。
ソール・ライターっていいなぁ。
好きなアーティストがこの年になってまた一人増えてしまった。 ^^;
友達とランチをしながらビールを一杯だけ頂いてきましたが、
ソール・ライターに出会えたことが嬉しくて、
成城石井さんで、2本のワインを買ってきました。
美術館で買ってきたペーパーバックをめくりながら、ワインを美味しく頂きました。
" 2020/02/02 Forever Saul Leiter "
今年もいくつかの展覧会をリストアップしましたが、
美術館そのもののリニュアル、アーティゾン美術館の展覧会。5年も待ったのですから別格です。
ロンドンナショナル美術館展、
これも大好きなフェル様の一枚が来るので、新型ウイルスも気になりますが、やはり別格で絶対に見逃せません。
そして、絵画ではないけれど、
日経大人のOFFで見つけて、これは絶対と思ったのは、
渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム で開催の
「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター展」でした。
雪の降るニューヨーク、
薄っすらと積もった雪道を、黒いコートを着て真っ赤な傘を差した女性、
滑らないように気を付けながら、こころもち前かがみで歩いていきます。
後には雪の下のアスファルトの黒い足跡が…。
いいな、これいいな。写真なのかな? ポスターの様。
ソール・ライター?? 誰なんだろう…。 前売り券を買いました。 そして、
友達を誘って、2020年2月2日の日曜日、Bunkamura へ。
Bunkamura ザ・ミュージアムの開館は10時。
友達と待ち合わせて10分前には入り口に並びましたが、前から2番目と3番目。
日曜日ですが、開館と同時に入り、
混雑のない美術館、ソール・ライターって? そして、
とっても素敵な写真家に…、ゆっくりと会ってくることができました。
大胆な切り取り方。
写真の2/3は天蓋、きっとお店のオーニングです。
ソール・ライター、覗き見るような構図。カメラを持っていても、こんな撮り方できない。
すごいなぁ~。
《天蓋 : Canopy1958》
妖精?
背中に羽根があって…、きっと。
《レミィ Remy 1950s》
そして、この写真です。
「足跡」って言うんだ。 ポストカードを買ってきて、そのままではと思いヨドバシでフレームを買いました。
じぶんの部屋の壁からずっと飾ってあった手ぬぐいを外して、
「足跡」を飾りました。
いいです。とってもいい。
モノクロ写真のようなのに、赤い傘の色彩がとても素敵です。
そうそう、ソール・ライター、傘が好きなんだとか。赤い傘の写真が他にもたくさんありました。
《足跡 Footprints,c.1950s 》
1950年代のニューヨークでは、紳士は山高帽なのでしょうか?
夜のバスの中。
前と後ろに座った男二人。仲間? 赤の他人? もしかするとマフィア??
窓ににじむ光と水滴。後ろで光る差し込んだ灯りが良いな。
《夜のバス Bud at Night ,1950s 》
窓。
窓のこちら側から通りを行く人。
天気の悪い日も、ソール・ライターは大好きだったようです。
じぶんは、休みの日に起きて雨が降っていると、写真が撮りに行けないなと思いますが、
そうではないのですね。
展覧会でソール・ライターに教えてもらえました。
雨の日、絶好の写真日和なんだと。
《無題 Untitled,undated 》
上から覗き見るような構図で。
これもソール・ライターの視点の一つです。
《赤いカーテン Red Curtain,1956 》
ソール・ライター、
アーティストにはやはりファム・ファタールが必要なのです !!
若きソール・ライターの良き理解者であった(お父さんはユダヤ教の聖職者でソールも聖職者にしたかったとか)、
2歳違いの妹のデボラ。
初期のモデルであり、ミューズだったとのこと。
20代で精神を病み施設で暮らすことになったようですが、ソール・ライターは生涯妹を撮り続け、
写真も100枚くらい残っているとのこと。
《ボビーとデボラ Bobby and Deboarah,undated》
もう一人は、彼の最愛の人。
ソームズ・パントリー。1950年代の後半にファッションモデルとして、ソール・ライターと会ったソームズ。
以来2002年に彼女がなくなるまで、ソール・ライターの最も深遠で愛すべき写真群のモデルになったとのことです。
いいえ、結婚はしなかったようですが、モデルと言うより生涯のパートナーだったんだと思います。
帰って来て購入したDVD の中でも、ソームズとの思い出ともっと幸せにできたのでは etc etc …、
そんなことを沢山語っていました。
《ソームズ・パントリー Soames Bantry,Harper's Bazaar,c 1963 》
2時間くらい友達と、
どっぷり、ソール・ライターの世界に浸かってしまいました。
I don't recall planning to photograph certain things.
あらかじめ計画して 何かを撮ろうとした覚えはない
I happen to believe in the beauty of simple things.
I believe that the most uninteresting thing can be very interesting.
わたしは単純なものの美を信じている
最もつまらないと思われているものに、興味深いものが潜んでいると信じているのだ
I do like photographs where sometimes everything's lost
and in some corner something's going on and yiu're not quire sure what it is.
私の好きな写真は 何も写っていないように見えて
片隅で謎が起きている写真だ
When I photography,I wasn't thinking of painting.
Photography is about finding things,and painting is different:
!t's about making something.
写真を撮る時、絵のことは考えなかった
写真を撮ることは、発見すること
それに対し、絵を描くことは創造することだ
彼の言葉が作品と一緒に展示されていました。
作品を見ると、これらの言葉がこころの奥の方まで染み入ってくるように思いました。
深遠な言葉たち。
もっとソール・ライターのことが知りたくて、DVDもゲットしました。
晩年のソールのことがよく分かり、彼の人となりを知り、ソームズのこと、
猫のレモン、50年も暮らした彼の部屋 etc etc …。
使っていたカメラは Lumix だったような。
ますます、好きになってしまいました。
ソール・ライター、
作品は絵画の様にも、ロートレックのポスターやヴァロットンの作品の様に思いました。
写真って、すごいなぁ。
ソール・ライターっていいなぁ。
好きなアーティストがこの年になってまた一人増えてしまった。 ^^;
友達とランチをしながらビールを一杯だけ頂いてきましたが、
ソール・ライターに出会えたことが嬉しくて、
成城石井さんで、2本のワインを買ってきました。
美術館で買ってきたペーパーバックをめくりながら、ワインを美味しく頂きました。
" 2020/02/02 Forever Saul Leiter "