横山大観--東京画壇の精鋭--展:20180114 [展覧会]
年末に休みの間に読もうと、Amazon で本を探して、
塩野七生さんの「ギリシア人の物語 Ⅲ」等と一緒に、
雑誌ですが、「日経おとなの OFF」1月号を買いました。 2018 美術展 特集。
じぶんの大好きな、フェルメールの「ミルクを注ぐ女」のクリアファイルが付録だったことと、
今年の美術展のスケジュールも付いていたので、即買いでした。
それを見て、2018年の自分なりの美術展の予定を立てました。
「西端150年記念 横山大観」 山種美術館 1/3~2/25
「至上の印象派 ビュールレ・コレクション」 国立新美術館 2/14~5/7
「横山大観展」 東京国立近代美術館 4/13~5/27
「プーシキン美術館展」 東京都美術館 4/14~7/8
「モネ それからの100年」 横浜美術館 7/14~9/24
「ミラクル エッシャー展」 上野の森美術館 6/6~7/29
「フェルメール展」 上野の森美術館 10/5~2/3
今年はフェルメールが8点も10月に来ます。 もうこれだけで、ワクワクが止まらないのですが、
その他にもこんなに楽しみな展覧会がたくさん。
東京国立近代美術館の横山大観展では「生々流転」も久しぶりに見ることができます。
その予習という訳ではないですが、
1月14日日曜日、「西端150年記念 横山大観」展を見に恵比寿の山種美術館まで出かけてきました。
2018年の展覧会、「西端150年記念 横山大観」展でスタートです。
この展覧会、山種美術館に所蔵されている、横山大観の作品をすべて展示するというもの。
初代の館長と横山大観は個人的にも友人であったとのことで、作品は量も質も一級品です。
開館10時と同時に入り、ゆっくり、今年最初の展覧会を楽しんできました。
先ずは、画巻(絵巻物)です。
「昔から絵巻物を私ほど描いたものはありますまい」と横山大観自身が言っているのだそうですが、
「生々流転」の他にも、何点かの画巻を描いているのですね。
この楚水の画巻もその一つで、中国を旅しそれを記念に描いたものであるとのこと。
≪楚水の巻 明治43年≫
水墨で描かれた画巻、
揚子江沿岸付近の風景、楚水の朝と昼、雨と夕。
画巻は今ならパノラマ写真の様な、ビデオの様な、そんな感じのものなのでしょうか。
じっと見ていると、徐々に自分が小さくなって、
楚水のほとりに立っているような、そんな感じになりました。
今回の展覧会では富士山を描いたものもたくさんありました。
横山大観が一番多く描いたのは富士山だとのことです。
自信でも、
じぶんから進んでいつも富士山ばかり描いているわけではなく、富士山を描いて欲しいとの依頼が沢山持ち込まれるからと述べていますが、
横山大観の富士山もとても素敵です。
富士山、
やはり新年に見るのにふさわしい絵だと思います。
≪心神 昭和27年≫
心神、古い本で富士山のことをこう呼んでいるのだそうです。
心の神、言い得て妙だなと思いますが、この「心神」の絵は山種美術館を開館するにあたり、
「それなら」と横山大観が描き、初代館長山崎種二に贈ったものだとのこと。
この美術館の宝物ですね。雲海の真ん中から輝くような富士が顔を出し、神々しい感じがしました。
≪霊峰不二 昭和12年≫
「わが庵は 都のたつみ しかぞ住む 世を宇治山と人はいふなり」 小倉百人一首、喜撰法師の和歌。
真ん中より下に黒い人が描かれていますが、喜撰法師かな?
横山大観にしては珍しく画面いっぱいに描かれ、緑の松と山肌とがダイナミック。この絵にも惹かれました。
≪喜撰山 大正8年≫
今年は生々流転、40mの画巻の大作を久しぶりに見ることができます。
生々流転にも龍巻が現れ、天に昇っていきますが、ここでも龍に会うことができました。
≪龍 昭和12年≫
竹、
≪竹 大正7年≫
梅、
≪梅(暗香浮動) 昭和32年≫
松も、
多くの画題に取り上げられています。どれもとても詩情的。
朦朧体の描き方? 輪郭を持たない大気を感ずる山々と太陽の風景、
日本画独特の間の取り方。
竹も鉄骨生春の梅もですが、特に松は一目見て「横山大観の松だ」と分かります。
≪松 昭和15年頃≫
沢山の作品が展示されていましたが、
その中で特に気に入ったのは、この春朝。
この絵好きです。
エゴンシーレの4本の木を何となく思い出してしまいました。
気韻生動、
「画論に気韻生動という言葉があります。
気韻は人品の高い人でないと発揮できません。人品とは高い天分と教養を身につけた人のことで、日本画の究極は、この気韻生動に帰着するといっても過言ではないと信じています。」
「今の世にいかに職人の絵が、またその美術が横行しているかを考えた時、肌の寒さを覚えるのはただ私だけではありますまい。」
ものすごく描写が上手であるとか、細密であるとか、横山大観の作品からはそういうものは感じません。
ただ、じぶんは、作品の中から誠実、真実、それに父性的な優しさを感じます。
多分、横山大観が述べている気韻生動、画道とでもいえるような絵画への姿勢が、
そう感じさせるのではないかと。
≪春朝 昭和14年頃≫
向こうからじっと見つめてくるこの木兎も気になってずっと、こちらからも見つめてしまいました。
≪木兎 大正15年≫
開館と同時に入って、混雑もなくて、
ゆっくりと、
山種美術館の横山大観展を楽しむことができました。
酒好きで、ごはんを全然食べなかった? 実際にはおかゆだけを少しだけ食べていたようですが、
酒が大好きだったことも今回知ることができました。 親近感 。
4月の東京国立近代美術館の展覧会前に、横山大観のこと、
自分なりにずいぶん詳しくなったなと? 笑
休日らしい良い時間を、久しぶりの山種美術館で過ごすことができました。
恵比寿の街も訪れたのはとてもとても久しぶりでしたが、
渋谷とかと比べると、落ち着いていて大人の感じ。
入ってみたいカフェも、駅から美術館に向かう途中に何件か見つけました。
今度はカフェにも入ってみようと思います。
そろそろお昼。
お腹が空いたのでスマホで近くのお店を探しました。
やはり寒いので体が温かくなるもの。
少し前から食べたくてたまらなかった、味噌ラーメンで検索してみると、
「さっぽろ 火武偉」というお店が、駅の東口にあることが分かりました。
地図を見ながら、いえ、見るまでもなく駅を出るとすぐそこでした。
出てきた味噌ラーメンを見ると、大好きな札幌の純連さんの味噌ラーメンにそっくり!!
味玉ラーメン900円、美味しく頂きました。
純連の味噌ラーメンよりも東京風? 少し優しい感じになっていましたが、寒い中歩いてきた体はポッカポカになりました。
寒い日にはラーメン、特に味噌ラーメンなんかが良いです。
「さっぽろ 火武偉」さん、ごちそうさまでした。
2018年の展覧会、無事スタートを切ることができました。
昨年はあまり絵を見られませんでしたが、その分も、2018年はたくさんの絵と会いたいと思っています。
次は、「至上の印象派 ビュールレ・コレクション」 国立新美術館 。
前売りのチケットを買ってあります。
史上最高の美少女、ルノワールのイレーヌに会いに行きます。
とても、楽しみ。
"2018/01/14 150th Anniversary Thematic Exhibition Yokoyama Taikan"
塩野七生さんの「ギリシア人の物語 Ⅲ」等と一緒に、
雑誌ですが、「日経おとなの OFF」1月号を買いました。 2018 美術展 特集。
じぶんの大好きな、フェルメールの「ミルクを注ぐ女」のクリアファイルが付録だったことと、
今年の美術展のスケジュールも付いていたので、即買いでした。
それを見て、2018年の自分なりの美術展の予定を立てました。
「西端150年記念 横山大観」 山種美術館 1/3~2/25
「至上の印象派 ビュールレ・コレクション」 国立新美術館 2/14~5/7
「横山大観展」 東京国立近代美術館 4/13~5/27
「プーシキン美術館展」 東京都美術館 4/14~7/8
「モネ それからの100年」 横浜美術館 7/14~9/24
「ミラクル エッシャー展」 上野の森美術館 6/6~7/29
「フェルメール展」 上野の森美術館 10/5~2/3
今年はフェルメールが8点も10月に来ます。 もうこれだけで、ワクワクが止まらないのですが、
その他にもこんなに楽しみな展覧会がたくさん。
東京国立近代美術館の横山大観展では「生々流転」も久しぶりに見ることができます。
その予習という訳ではないですが、
1月14日日曜日、「西端150年記念 横山大観」展を見に恵比寿の山種美術館まで出かけてきました。
2018年の展覧会、「西端150年記念 横山大観」展でスタートです。
この展覧会、山種美術館に所蔵されている、横山大観の作品をすべて展示するというもの。
初代の館長と横山大観は個人的にも友人であったとのことで、作品は量も質も一級品です。
開館10時と同時に入り、ゆっくり、今年最初の展覧会を楽しんできました。
先ずは、画巻(絵巻物)です。
「昔から絵巻物を私ほど描いたものはありますまい」と横山大観自身が言っているのだそうですが、
「生々流転」の他にも、何点かの画巻を描いているのですね。
この楚水の画巻もその一つで、中国を旅しそれを記念に描いたものであるとのこと。
≪楚水の巻 明治43年≫
水墨で描かれた画巻、
揚子江沿岸付近の風景、楚水の朝と昼、雨と夕。
画巻は今ならパノラマ写真の様な、ビデオの様な、そんな感じのものなのでしょうか。
じっと見ていると、徐々に自分が小さくなって、
楚水のほとりに立っているような、そんな感じになりました。
今回の展覧会では富士山を描いたものもたくさんありました。
横山大観が一番多く描いたのは富士山だとのことです。
自信でも、
じぶんから進んでいつも富士山ばかり描いているわけではなく、富士山を描いて欲しいとの依頼が沢山持ち込まれるからと述べていますが、
横山大観の富士山もとても素敵です。
富士山、
やはり新年に見るのにふさわしい絵だと思います。
≪心神 昭和27年≫
心神、古い本で富士山のことをこう呼んでいるのだそうです。
心の神、言い得て妙だなと思いますが、この「心神」の絵は山種美術館を開館するにあたり、
「それなら」と横山大観が描き、初代館長山崎種二に贈ったものだとのこと。
この美術館の宝物ですね。雲海の真ん中から輝くような富士が顔を出し、神々しい感じがしました。
≪霊峰不二 昭和12年≫
「わが庵は 都のたつみ しかぞ住む 世を宇治山と人はいふなり」 小倉百人一首、喜撰法師の和歌。
真ん中より下に黒い人が描かれていますが、喜撰法師かな?
横山大観にしては珍しく画面いっぱいに描かれ、緑の松と山肌とがダイナミック。この絵にも惹かれました。
≪喜撰山 大正8年≫
今年は生々流転、40mの画巻の大作を久しぶりに見ることができます。
生々流転にも龍巻が現れ、天に昇っていきますが、ここでも龍に会うことができました。
≪龍 昭和12年≫
竹、
≪竹 大正7年≫
梅、
≪梅(暗香浮動) 昭和32年≫
松も、
多くの画題に取り上げられています。どれもとても詩情的。
朦朧体の描き方? 輪郭を持たない大気を感ずる山々と太陽の風景、
日本画独特の間の取り方。
竹も鉄骨生春の梅もですが、特に松は一目見て「横山大観の松だ」と分かります。
≪松 昭和15年頃≫
沢山の作品が展示されていましたが、
その中で特に気に入ったのは、この春朝。
この絵好きです。
エゴンシーレの4本の木を何となく思い出してしまいました。
気韻生動、
「画論に気韻生動という言葉があります。
気韻は人品の高い人でないと発揮できません。人品とは高い天分と教養を身につけた人のことで、日本画の究極は、この気韻生動に帰着するといっても過言ではないと信じています。」
「今の世にいかに職人の絵が、またその美術が横行しているかを考えた時、肌の寒さを覚えるのはただ私だけではありますまい。」
ものすごく描写が上手であるとか、細密であるとか、横山大観の作品からはそういうものは感じません。
ただ、じぶんは、作品の中から誠実、真実、それに父性的な優しさを感じます。
多分、横山大観が述べている気韻生動、画道とでもいえるような絵画への姿勢が、
そう感じさせるのではないかと。
≪春朝 昭和14年頃≫
向こうからじっと見つめてくるこの木兎も気になってずっと、こちらからも見つめてしまいました。
≪木兎 大正15年≫
開館と同時に入って、混雑もなくて、
ゆっくりと、
山種美術館の横山大観展を楽しむことができました。
酒好きで、ごはんを全然食べなかった? 実際にはおかゆだけを少しだけ食べていたようですが、
酒が大好きだったことも今回知ることができました。 親近感 。
4月の東京国立近代美術館の展覧会前に、横山大観のこと、
自分なりにずいぶん詳しくなったなと? 笑
休日らしい良い時間を、久しぶりの山種美術館で過ごすことができました。
恵比寿の街も訪れたのはとてもとても久しぶりでしたが、
渋谷とかと比べると、落ち着いていて大人の感じ。
入ってみたいカフェも、駅から美術館に向かう途中に何件か見つけました。
今度はカフェにも入ってみようと思います。
そろそろお昼。
お腹が空いたのでスマホで近くのお店を探しました。
やはり寒いので体が温かくなるもの。
少し前から食べたくてたまらなかった、味噌ラーメンで検索してみると、
「さっぽろ 火武偉」というお店が、駅の東口にあることが分かりました。
地図を見ながら、いえ、見るまでもなく駅を出るとすぐそこでした。
出てきた味噌ラーメンを見ると、大好きな札幌の純連さんの味噌ラーメンにそっくり!!
味玉ラーメン900円、美味しく頂きました。
純連の味噌ラーメンよりも東京風? 少し優しい感じになっていましたが、寒い中歩いてきた体はポッカポカになりました。
寒い日にはラーメン、特に味噌ラーメンなんかが良いです。
「さっぽろ 火武偉」さん、ごちそうさまでした。
2018年の展覧会、無事スタートを切ることができました。
昨年はあまり絵を見られませんでしたが、その分も、2018年はたくさんの絵と会いたいと思っています。
次は、「至上の印象派 ビュールレ・コレクション」 国立新美術館 。
前売りのチケットを買ってあります。
史上最高の美少女、ルノワールのイレーヌに会いに行きます。
とても、楽しみ。
"2018/01/14 150th Anniversary Thematic Exhibition Yokoyama Taikan"